越後・足拍子岳南尾根〜荒沢山


1981.4.5 佐々木保、山野辺、久保田

 4月5日(高曇り) 土樽駅で仮眠。ゼフィルスの家田氏も山スキーに来ていた。うとうとしていたら、外の明るみに気づき出発する。足拍子岳南尾根の取り付きは、魚野川の橋を渡ってすぐ右手、栗の木沢の左岸尾根である。下山に使われたらしいトレースがあった。初めは樹林帯の急登に少々汗をかく。ぐいぐい高度を稼ぎ、南尾根に出たところは雪原状となっていた。ここから見る足拍子岳南峰が鋭い。やせてブッシュの出た南尾根を南峰の直下まで行き、アイゼンをつける。

足拍子岳 風がやや強い。南峰から本峰まで雪の状態が悪く、慎重に登る。足拍子岳頂上は無雪期よりかなり広くなっている。風が冷たくすぐ下る。巻機山方面は真っ白だが、天狗岩だけ黒々としていて目立つ。風を避けるためコエド沢のコル付近で休んでから、いよいよ縦走に移る。

 雪庇が落ちきっておらず、土樽側に張り出している基部をトラバースしていくことが多い。キレット手前の下りでは8mほど悪いところがあり、ザイルをとりだす。キレットへの下降点も20mほど嫌らしくザイルをつける。コルからスタカットで正面の岩峰の基部へ登り、左へトラバース。あとは雪庇に沿って乗っ越すと、ナイフリッジの稜線下に出た。雪の落ちたリッジを過ぎ、カドナミ尾根を合わせれば荒沢山頂上はすぐそこであった(写真=足拍子岳を振り返る)

 カドナミ尾根は一カ所、北カドナミ沢側へ切れた急な部分が少し嫌らしいほかは、これといったところもなく、アイゼンをダンゴにしながら駆け下った。時間的には短かったが、日帰り山行としては、アプローチもよく適度な緊張感を味わえるる山であった。

 【コースタイム】 (4/5)土樽5:10 足拍子岳9:15〜20 カドナミ尾根分岐10:55〜11:00 荒沢山11:05〜10 カドナミ尾根末端12:00〜30 土樽12:45


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