上越・谷川岳天神平〜いわお新道山スキー


1990.3.21 吉田(幸)、永瀬、佐々木
 3月21日(晴れ、上部ガス、強風) 会の例会を終えてから吉田氏の車で秋葉原を出発する。かねてから吉田氏が思いを馳せている、谷川岳〜赤谷川源流〜万太郎山〜毛渡沢の計画につきあうことにした。今夜の風は冷たく、上越の山々は雪かと思われた。水上駅で仮眠後、ロープウエー駅まで行って車から出たとたん、指導センターのオヤジががなりたててきた。「どこへ行く?」「谷川さ」「それは分かっとる!」「俺たちゃ山スキーだよ」「…計画書を出せ!」ときた。2日前、幽ノ沢V字状岩壁右ルートで1人行方不明になっているせいか、ピリピリしているらしい。

いわお新道滑降 ロープウエーで天神平に上がり、クラストした斜面をシール登行する。風が強いぶん、スキーアイゼンが快適に効いてくれる。天神尾根に出ると、国境稜線は雪雲の中で雪つぶてが頬を叩く。こりゃダメだとあっさり計画変更し、いわお新道を滑ることにする。おいしいルートは条件の良いときに行ったほうがいい。

 雪に埋もれた熊穴沢避難小屋から、いわお新道をちょっと下ったところで滑降準備。自分の兼用靴は吉田氏と同じコフラック・バルガスーパーで、今回が初めての使用だ。いままで使っていた兼用靴は修理に出してしまい、急きょICI石井で3万円で買ってきたものだ。バックルの調子が悪く手間取る。

 滑り初め(写真=向こうは阿能川岳)ガリガリのバーンに尻餅をついてしまい、樹林帯になるまで慎重に滑る。樹林帯に入って永瀬氏を待っていると、滑落してブナの木にぶつかってしまった。なかなか起きずドキリとする。登山靴で滑るには押さえが効かないバーンだ。

 中間部で尾根は細くなるところがあるが、総じて快適に滑れる。尾根末端、谷川二俣へは尾根通しではなく、尾根右の小沢に入ると滑りやすい。暖冬だったため、二俣からは雪が少なくスキーを使える状態ではない。沢通しは崩壊個所があり、スキーを担いで大きく巻いていく。

 谷川温泉の風呂を浴びてからタクシーで水上へ、さらに吉田氏はロープウエー駅まで車を回収しに行った。

 【コースタイム】 (3/21)天神平7:00 熊穴沢避難小屋8:30 谷川二俣10:15〜30 谷川温泉12:35


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