東北・八甲田 大岳〜硫黄岳〜猿倉温泉口、傘松峠〜駒ヶ峰〜櫛ヶ峰〜猿倉岳、睡蓮沼〜高田大岳




   1989.5.4〜6 佐々木保、他6人(西岡、上石、岸、久保田、野口、菊沢)

硫黄岳から高田大岳 5月4日(曇りのち晴れ) 田茂萢岳を下ったところで、三浦ドルフィンの大パーティーと会う。かの三浦敬三氏もお元気のようす。大岳からは直滑降でスリル満点の火口上部横断。例年なら雪が消えているが、雪不足といわれた今年は火口に雪が詰まっている。山の上部は雪が多かったのだろうか。大岳滑降後は、いつもの通り仙人岱ヒュッテで豪勢な昼食。硫黄岳から猿倉温泉口は初めてのルートだ。酸ヶ湯へ戻る菊沢氏と別れ、猿倉口を目指す。硫黄岳の急斜面200m下で高そうなゴーグルを拾う。酸ヶ湯で貰った新しい山岳スキー案内図では、猿倉コースが従来の沢ルートの南側につけられて、沢には×印になっている。しかし、新コースは標識も不備で、先行トレースもあっちこっち迷っているようだ。トレースに導かれるまま滑ったら睡蓮沼に出てしまい、再び修正して猿倉口コースに出た。よほど寡雪の年以外なら、従来の沢沿いにルートをとった方が良いようにも思うが、その時々の判断だろう。(写真=硫黄岳から高田大岳を望む)

 【コースタイム】 ロープウエー山頂駅9:15 大岳11:30〜45 仙人岱ヒュッテ12:15〜13:30 硫黄岳13:55〜14:10 猿倉温泉口15:00

 5月5日(晴れときどき曇りのち晴れ) 傘松峠でバスを下りる。1167m付近は急斜面で左からからんでいく。ツボ足なら直上。ニセ駒へは行かず右寄りにトラバースして、駒ヶ峰東側は鞍部上に出て、ちょっと急登すると頂上だ。三浦ドルフィンパーティーは駒ヶ峰の北側をトラバースして櫛ヶ峰へ向かうようだ。二人の単独山スキーヤーと会う。駒ヶ峰でシールをはずし、櫛ヶ峰の大斜面が真っ正面に見える鞍部へ。三浦ドルフィンも滑り込んできた。時間的にはそう変わらないようだ。櫛ヶ峰の登りはなかなか苦しい。左へ左へと斜登行を繰り返し、直接頂上へ登り切った。目は横川岳や逆川岳を追っていた。いつかそれらの山にも登ってみたい。豪快に大斜面を滑り、駒ヶ峰へ向け南側をトラバースしていく。ほとんど歩きだ。ヒールフリーだと歩行が楽である。駒ヶ峰の頂上はカットして、そのままトラバース気味にニセ駒を抜ける。ちょっと下り気味から、低樹林の中を登り返すと猿倉岳。乗鞍岳、赤倉岳が眼前に大きい。ガクガクになったヒザに気合いを入れ直し、尾根上を猿倉温泉に向け慎重に滑る。沢へ入って下りすぎ五万図にもある滝に出てしまい、右岸を少し登り返すと正規のルートに出る。懐かしい猿倉温泉の雪の門は今年は見られず、雪の少なさを改めて実感した。
 
 【コースタイム】 傘松峠8:35 駒ヶ峰11:00〜11:20 櫛ヶ峰12:35〜13:20 駒ヶ峰鞍部15:15〜20 猿倉岳15:55〜16:05 猿倉温泉16:35

 5月6日(晴れ) 残留した野口と二人で高田大岳へ。昨年も登っているので、今回は睡蓮沼から登ることにする。シールは森林限界ぎりぎりまで利用できた。最後のところで、キックターンの際にずり落ちてしまい、スキー板が枯れ木にひっかかってチロリアの登行サポートが大きく曲がってしまった(後日、池袋秀山荘で無料でビンディングごと取り替えてもらった。ラッキー!)。高田大岳から滑降地点に出る時は頂上直下の踏み跡を左に行くと、ハイマツこぎとなった。もう一つ下の踏み跡を使うとすぐ雪渓に出られるようだ。昨年は930m地点の滝の右岸をトラバースしたが、今年は滝から上部へ向けすぐ上がったので楽だった。本当は滝が出る前に右寄りに進むべきだろう。谷地温泉の裏手まで滑り込んで終了。

 【コースタイム】 睡蓮沼8:40 小岳・高田大岳鞍部10:25〜40 高田大岳12:10〜20 東峰12:25〜13:20 谷地温泉14:15〜25 谷地温泉口14:30


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