奥秩父・丹波川小常木谷


1993.6.27 佐々木、平塚、森広

 6月27日(曇り時々晴れ) 前日は奥多摩駅からバスで丹波まで行き、30分歩いて余慶橋でツエルトを張って泊まる(旧橋上)。翌朝4時50分に出発。余慶橋たもとの山道を丹波川本流に沿って行って、ルンゼを下って小常木沢出合に至る。5時。水量はそれほど多くはなさそうだ。滑瀞谷は変哲のない薄暗い廊下。火打石谷を入れると左岸からの山道が上流に続いている。

 やさしい兆子ノ滝を佐々木、大滝は平塚、ネジレの滝を森広と、リードの分担をする。兆子ノ滝は10mほどで、傾斜はあるがホールドの多い左凹部を登る。濡れているが見た目ほどでなく、残置ハーケンも2カ所ある。落ち口と同じ高さまで登って、右にトラバースしてみるが、落ち口の水流を飛ぶのは怖いので、3m上の大木まで登って懸垂下降となる。すぐ右に曲がって逆くの字の滝8mとなり、左から釜をへつり滝身に移る一、二歩が悪い。さらに流芯を大股開きでジリジリと登っていく。ちょうど水根沢の半円の滝を登るようだった。

ネジレの滝上段 不動ノ滝12mは登れず左岸の涸れ滝を12、3m登り、さらに左手の草付壁を10m登ると樹林帯だが、細かくて意外に悪い。中間右手の頼りないブッシュにシュリンゲがある。先に登ったのでロープを下ろそうとしたら、ハーネスに結ぶ前にすっぽ抜けて全部おろしてしまった。結局、平塚君が不満そうにロープを引いて登ってきた。すまん、すまん。不動ノ滝上の5m滝も登れないので一緒に巻いて沢に戻る。

 二段18mの大滝はこの沢最大で豪快な滝。下段はやさしいが、上部は左のかぶり気味の岩を高度感を感じながら越す。ネジレの滝は下段7mを登っていったんピッチを切る。中間の釜が深くすごみがある。上段8m(写真)はなかなか細かくて面白い。A0用とおぼしきシュリンゲがある。

 10時20分、岩岳沢出合で大休止。時間によっては岩岳沢にエスケープするつもりだったが、この分だと楽勝ということで本流を最後まで詰めることにする。10m滝は右からからんで、上部はボルトのあるスラブっぽい岩を慎重に越す。この後はひたすら詰めるが結構長い。ササヤブの中の急な踏み跡を辿ると栗山尾根に出た。 13時20分。

 岩岳尾根の下山では予想以上に時間をロスした。平塚君は爪を痛め、森広さんは腹の調子が悪くなり遅れる。余慶橋からは走りに走って、バス停の先で折り返しに来たバスに頼み込んで乗せてもらう。ただし、乗客が多いというので、いったん下りて最後に並ぶようにと言われる。

 【コースタイム】 (6/26)丹波19:15 余慶橋19:45〜(6/27)4:50発 小常木谷出合5:00〜55 兆子ノ滝7:05〜10 大滝下8:50 岩岳沢出合10:20〜11:00 栗山尾根13:20 岩岳尾根13:25〜45 余慶橋15:55〜16:15 丹波16:30

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