奥秩父・入川大荒川谷〜笛吹川久渡沢ナメラ沢下降


1990.10.27〜28 佐々木、吉越、笠井

 10月27日(晴れ) 秩父鉄道車内で、真沢を登るという宮田、安藤両氏に会う。タクシー相乗りで入川まで入る。10時5分出発。矢竹沢を見過ごし、林道が右に大きく曲がるところの軌道跡入り口を通り過ぎてしまう。かなり林道を上がってから気づいて戻る。

 赤沢谷からの山道は、赤沢谷右岸をかなりさかのぼってから、水場となった窪から左に折れ入川側に下る。この先も登りになるので本当にいいのかと思うくらいだ。金山沢の下降点には先行した宮田さんのメモがあった。赤テープに導かれて急斜面を下る。金山沢は入川のやや下流で出合っていた。12時40分。

下部ゴルジュ 入渓してすぐの3m滝が登れず左壁から小さく巻く。逆層気味で少しいやらしい。残置シュリンゲがあったので利用する。ナメ状の小滝のへつりも夏なら挑戦するところだが、ツルツルなので右から巻く。

 下部ゴルジュ(写真上)を抜けると、しばらくは平凡となる。ゴンザの滝は手がつけられず、その上のトイ状の滝とともに左岸から高巻く。CSのある小滝のゴルジュも右から山道を利用して越す。開けたゴーロ帯となってそのまま小荒川谷に引き込まれかかる。本流は右に折れていた。出合の小台地が絶好の泊場だった。15時25分。

 10月28日(晴れ) 7時10分出発。きょうもいい天気だ。現れるナメとナメ滝を難なく越えていく。8m滝を右から越し、二条8mは左端をシャワークライム。10m滝は右の泥斜面から巻く。

二段15m滝 二俣の先には一張り分の幕場がある。10m滝は左から、二段15m滝(写真下)は右から左に移って直登。明るく開放的なナメが続く。一番楽しめる所だ。三俣からは中俣に入る。水が涸れてから、急な斜面を25分も頑張ると道に出る。10時35分。西破風山の山頂はガスがかかって寒かった。

 雁坂峠へ向け縦走路を少し進んだところから南面のナメラ沢に下降する。踏み跡がありヤブこぎもなく沢床におりられる。連続するナメの下降は滑りやすく、ときどきヤブの助けを借りる。60mのナメ付近は紅葉がなかなかきれい。

 いい加減ナメ下りに飽きが来る頃、やっと中ノ沢出合だ。豪快な二条5m滝を右岸から慎重に下降。久渡沢に合流して最初の左岸小沢に入り4m滝を登る。ほどなく道が横切っていたので、渓流シューズを脱ぐ。14時5分。

 中高年の大パーティーを追い抜き、甲武トンネル工事のため付け替えられた道を車道に出た。甲州側のトンネル工事はかなり進んでいる。車道の脇にある登山道をののしりながら歩き、めんどうになって飯場のあるトンネル入り口前の広場を横切っていく。

 トンネル完成は7年後(1998年)だそうだが、大きく変化してしまうのは間違いない。吉越氏は、紅葉見物でにぎわう不動小屋周辺の光景に驚きを隠せないでいた。昨年末にきたときは、小屋手前の大駐車場はなかったという。

 【コースタイム】 (10/27)入川10:05 赤沢谷出合11:10〜20 下降点12:20 金山沢出合(大荒川谷)12:40〜13:00 ゴンザの滝13:35〜45 小荒川谷出合15:25〜(10/28)7:10発 二俣8:15〜40 三俣9:25 登山道10:35 西破風山11:00〜15 60m大ナメ12:35〜50 中ノ沢13:40 峠ノ沢13:55 登山道14:05〜30 西沢渓谷入り口15:30

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