奥秩父・笛吹川ヌク沢左俣右沢


1990.10.21 佐々木、宮田、北島

 10月21日(晴れ) 前夜、塩山でタクシー会社の宿直室で仮眠。予約しておくとサービスがいい。西沢渓谷入り口に5時25分着。近丸新道経由でヌク沢下部は省略する。約1時間でヌク沢出合だ。6時20分。さすがに水が冷たい。ゴーロ状の中にナメが点在する。右俣出合は実際は三俣状となっており、右の沢奥に林道の橋が見えるのは興ざめだ。左俣はナメ、小滝が連続するようになる。階段状のナメを過ぎると左沢が入る。このあたりの紅葉が美しい。

 いよいよ核心部。ゴルジュの中に岩盤の発達した滝が連続する。8m滝を左の涸れたルンゼから巻くと、大滝(三段で260m)が高みから水を落としているのが見える。下段しか見えない。いままで陽の当たらない中を歩いてきたので、光輝く水しぶきがまぶしい。8時30分、大滝下段は右から取り付き、上部で水流を渡り門状のところを右に回り込んで落ち口へ。上部右のチムニーを直上するのも可能だ。大滝中段の取り付きまでは少し離れており、下段を独立した滝とみてもよさそうだ。

 大滝中段はルートの取り方に注意する。右の乾いた岩を10m登り、左下がりのバンドを水流までトラバース。シャワーを浴びて10m右上のテラスに立つとボルトがあった。水流沿いは厳しそうで、20m上の大テラスまでザイルをつけて斜上する。中段上部は比較的傾斜があり水流沿いは敬遠し、右手の溝状から簡単に落ち口に出た。さらに大滝上段は水流左にルートをとる。やや風化してザラザラしており注意を要する。上部で水流を渡り右側に移って落ち口へ。9時40分。なかなか楽しい大滝であった。

 紅茶を沸かしのんびりする。宮田さんはシャワーをしこたま浴びたので寒そう。延々とナメが続いて源頭近くになると、左右からの大崩壊で大岩がゴロゴロしている。沢幅も狭くなった頃、左岸に踏み跡を見つけて稜線に出た。11時10分。

 【コースタイム】 (10/22)西沢渓谷入り口5:25 (近丸新道経由)ヌク沢出合6:20〜55 二俣7:35 大滝下8:20〜30 大滝上9:40〜10:10 稜線11:10〜40 ヌク沢出合13:40〜50 近丸新道入り口14:10 西沢渓谷入り口14:25

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