上越・仙ノ倉谷毛渡沢シッケイ沢右俣


1989.10.8 佐々木(単独)

 10月8日(曇りのち雨) 前日は雨のため土樽駅で終日停滞。きょうも天気は悪そうだったが雨は止み、青空までのぞいているのでシッケイ沢に入ることにする。久しぶりの仙ノ倉林道を歩き二俣で吊り橋を渡って毛渡沢に入る。左岸から右岸にわたった道はやや沢から離れ大きく巻いていく。7時55分、毛渡沢に下り渓流シューズをはく。空模様は朝以上には回復せず、稜線はガスに覆われむしろ悪化している。右岸の大岩を目印として、シッケイ沢が流入する。8時25分。

 ゴーロ状をどんどん高度を上げる。小滝とトロを左から越えると左俣が8mのナメ滝で合流。7m滝を左から巻くと再び二俣だ。中俣は左と信じて左へ入ると、左から細い水流が入る(後で思えばこれが中俣らしかった)。次第に傾斜を強めてルンゼ状の小沢が右から入る。わりと切れ込みが深い。スラブが広がっている左沢に入る。スラブの末端の8m滝を登ると広大なスラブだ。水流は右と左にある。左はルンゼ状となって、ガスの中に消えている。

 右の流れに沿って登っていく。これが中俣のスラブかどうか確信がもてなくなる。もしかしたら7m滝の後の細い流れが中俣かもしれないと思う。しかし、枝沢の分かれ方は確認してきたし、それにしてもスラブまでの間は小滝が連続するはずだったが。このスラブを最後まで詰めるとまだ水流があり、4m前後のヌルヌルした滝が連続する。滑りそうなので小さく巻きながら登る。最後は一条の溝となって急傾斜の草原帯に消えた。10時30分。

 中俣の詰めは笹漕ぎ数十分となっていたから、これはやはり右俣だったのだろうか。歩きやすい草原を登っていくと上で人の声がする。シッケイ沢の頭付近で合流したのは昨晩土樽駅で会った川越高校山岳部パーティー10数人だった。イイ沢を登るつもりが途中で間違えたとのこと。イイ沢河原でケルンを確認するが、イイ沢を下るのは何か物足りなくせっかくだから仙ノ倉山、平標山を越えることにする。ヤブの中に踏み跡を拾ながら11時45分、仙ノ倉頂上へ。非常に寒くなり雪が降ってきた。平標山へ着く頃には激しくなり、ぬかって足をとられながら急降下。スリップに気を使うあまりヒザを痛めてしった。土樽駅、16時着。

 【コースタイム】 (10/8) 土樽5:40 毛渡沢出合6:45〜7:00 シッケイ沢出合8:20 左俣出合8:53〜9:00 稜線10:30〜40 イイ沢下降点10:50 仙ノ倉山11:45〜55 平標山12:25 毛渡沢出合15:00 土樽16:00


HOMEへ1970年代の沢1980年代の沢1990年代の沢