丹沢・水無川セドの沢左俣左沢


1974.10.5 佐々木、郷田

 10月5日(曇り) 渋沢駅で郷田と待ち合わせ、歩き慣れた水無川林道を約1時間ちょいで本谷山荘の下に着く。腹ごしらえして11時出発。まだ水はさほど冷たくない。ゴーロ歩きに嫌気がさして来ると本谷F1・8mが現れる。土曜日なので結構人がいる。滝の前でためらっている人、登り終わって上から見下ろしている人など……。左から登るとすぐセドの沢が左岸から入る。

F8を登る  F1は左を通過。今回はぼくだけ登山靴なのでヌルヌルした岩にどうもマッチしない。小滝を次々と越していくと左俣大滝12m。この滝も事故が多いというのでじっくり観察する。取り付きは水流の右側を残置ハーケンを利用して強引に登り、斜上バンドを落ち口へトラバースする。ホールドが乏しく非常に緊張した。F7は大きなチョックストンがある。右側を登るとガイド本にはあるが左を突っ張りとフリクションで軽く越えられた。

 次いでのしかかるようにF8(写真)がおちているが、見たところ12mくらいの落差があるように見えた。左俣で最も美しい滝だった。右側がかぶり気味だがホールドはある。左側は少し登ってからトラバースして岩と岩のすき間に逃げられそうだった。結局、左から登り郷田がザックを上に放り投げ、突っ張りで登ったあと自分も続いた。見た目よりがっちりした岩で階段状だった。

 少し進むと本流の水は涸れてしまい、水流のある右岸の立派な8m滝を登る。この枝沢(左俣左沢)はさらに6m、8mと滝が続き面白いのだが、すぐ草付状の岩壁に阻まれる。左から取り付いて中段のバンドを右にトラバースして直上し、岩床に戻る。ガラガラの涸れ沢を急登してヤブをしばらく漕いでいくと木ノ又小屋の前に出た。15時15分。烏尾山まで縦走し中尾根を下った。

 【コースタイム】 (10/5)大倉9:10 本谷山荘下10:25〜11:00 大滝下11:25〜12:10 F7CS滝上12:50〜13:05 F8上13:15〜20 木ノ又小屋15:15〜20 烏尾山15:45〜55 作治小屋16:30 大倉17:30


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