丹沢・本谷川キュウハ沢


1974.6.22 佐々木、高野、丸井

 6月22日(曇り時々小雨) 18時20分、宮ケ瀬から中津川沿いの林道を歩きだす。川の水はかなり増水し、耳をつんざくようなとどろきを上げている。道の水たまりからして、かなりのどしゃ降りになったのだろう。塩水橋の2キロほど手前の河原でサイトする。19時45分。

 6月23日(くもり) 4時に起き、5時20分出発。本谷林道は途中1カ所崩れていて車は通れない。キュウハ沢に入るとすぐ堰堤につきあたり右岸を慎重にトラバース(2カ所に残置ハーケンあり)。少し広いゴーロを過ぎF1・4mを越えるとゴルジュ帯となる。F2・4mの左岸を越えてF3、四段の滝の左に取り付く。釜は深く、水しぶきを上げてなかなか見事な滝である。カンテ状のところをフリクションで登れば、あとは快適に通過できる。

 F4・4m、F5・5mとも快適で、やがて沢幅いっぱいに水を落としているF6・キュウハの大滝12mに出合う。直登は避けて四町四反の沢から大きく巻いた。二段に落ちるF7・7m、3mは滑りやすく注意を要し、水量も多いので半身シャワーを浴びた。F10・5mから平凡なゴーロが続き、F11・8mを快適に登ればF12が見える。2、8、4mの三段で左側の草混じりをシャワークライムする。岩小舎を右に見て小滝を過ぎると、水量が多くいかにも本流のよそおいの大ガラン沢に足が向いてしまう。左から深くえぐられているところを細々と流れているのが本流だ。

 ここから岩が特にもろく、また落石に気を使わなければならない。今にも崩れそうなガレに緊張しながら丹沢山頂を目指す。いったん伏流となるが、また水が流れ出す。右の踏み跡に入ると赤土のザレとなり、スリップに注意しながらスズタケの中を強引に突破すれば山頂の北側に出た。10時35分。詰めの落石、浮き石には十分気をつけたい沢だ。大滝を過ぎてから埋もれかかった飛行機のエンジンらしい残骸を見たが、ガイドブックによると墜落した米軍機ということだった。

 【コースタイム】 (6/22)宮ケ瀬馬場18:20 あおうじ橋手前河原19:45〜(6/23)5:20発 キュウハ沢出合6:10〜7:00 F7手前7:50〜8:00 F12上8:55〜9:05 丹沢山10:35〜12:00 塔ノ岳12:30〜45 大倉13:40


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