八ヶ岳・柳川北沢裏同心ルンゼ、ジョウゴ沢右俣


1991.1.12〜15 吉田寛、佐々木、武生(12〜14)、吉越(12〜13)、平塚(13〜15)、森広(14〜15)

 1月12日(雪) 海外山行の強化トレーニング第一弾。15日までの重荷にあえぎながら赤岳鉱泉へ。ザックの重さが久々に肩にずっしりと食い込んだ。降り止まぬ雪の中、武生君が借りてきた農工大探検部の5人用ドーム天を張り、潜り込む。皆、シュラフに入って眠り込んでしまう。昼飯を食ったあと、このまま惰眠をむさぼってもしょうがないということで、吉田、吉越、佐々木、武生でジョウゴ沢に遊びに行く。本谷15mのF2では2パーティー10数人がトレーニング中でにぎやかだ。香港からきたパーティーもいた。F2を登って帰幕する。

 1月13日(雪のち曇り) 吉田、吉越、佐々木、武生で、昨日の予定だった裏同心ルンゼに入る。トレースはなく深いラッセルを強いられる。正面に下半分埋まった氷瀑が見えるが、左岸から入る沢の奥にも氷瀑がある。偵察して正面にそのまま向かう。2人パーティーが追いついてきた。F1を越え、3段30mのF2をノーザイルで登る。その上の幅広5mは左端が登りやすい。次第に傾斜が増してきて、左側が氷柱となった5mの氷瀑となる。各自の技量に応じて登る。吉田君は氷柱を、ほかは右側から登る。この奥は涸滝で、右上には大同心が圧倒的で覆いかぶさるようだ。

ジョウゴ沢右俣F1 氷化した急な草付を登って大同心稜に上がり、大同心ルンンゼ下部に下る。時間が早いので、大同心ルンゼ大滝を見に行くことにする。下段は何とかなりそうだということで、取り付いてみる。上段はほとんど90度の傾斜でお呼びでなく、懸垂で下りベースへ戻る。吉越氏は帰京。この日入山した永瀬、平塚パーティーはジョウゴ沢本谷に入って夕方戻ってきた。

 1月14日(晴れ) 吉田、永瀬、佐々木、平塚で横岳西壁中山尾根を登る(雪山・藪山・岩山参照)。

 1月15日(雪) 最終日は大同心南稜で締めようということだったが、あいにくの雪。このまま帰るのももったいないので、吉田、佐々木、平塚、森広でジョウゴ沢右俣に行く。本谷F1、F2を初日同様に登り、F3の小氷瀑を簡単に越えると二俣だ。右俣に入るとすぐ20mF1(写真)で、結氷状態はいいが落ち口の傾斜が強い。吉田トップで、森広、平塚、佐々木の順で登る。滝上からトレースが消えた。

 上まで詰める人はあまりいないのだろう。正面に岩壁の帯が見え、左に沢が曲がると涸滝3m、10mと続いている。下段は登れるが、上段はハングしており、右岸のバンド(残置ハーケンあり)から岩稜を回り込んで行くところが雪が不安定で、高巻き諦めて戻ることにする。右俣F1は右岸から巻き、本谷F2を懸垂下降して帰幕。10時25分。

 【コースタイム】 (1/12)美濃戸口7:25 美濃戸8:20〜40 赤岳鉱泉10:40〜(1/13)6:45発 3段30m上8:20〜40 涸滝手前9:40 大同心基部9:55〜10:15 大同心ルンゼ10:45 大同心ルンゼ大滝(下部登攀)11:25〜12:40 赤岳鉱泉12:55〜(1/14)6:45発 中山尾根登攀 赤岳鉱泉13:55〜(1/15)6:50発 ジョウゴ沢右俣涸滝9:30 赤岳鉱泉10:25〜11:20 美濃戸12:15〜20 美濃戸口12:55


HOMEへ1970年代の沢1980年代の沢1990年代の沢