奥秩父・大洞川和名倉沢


1990.11.3〜4 佐々木、星野、宮田、笠井

 11月3日(晴れ) 三峰口駅からタクシーで大洞林道の和名倉沢下降点まで行く。大洞川本流に架かる橋を渡り、山道を辿って和名倉沢に入る。準傭していると、出合から遡行してきたパーティーが追い越していった。5m滝を2つ左から小さく巻く。岩は滑りやすい。

 釣人が多いのかゴミが目に付く。石津窪が右から人ると、2段10mの弁天滝で右から巻く。きれいな小滝から大岩のゴーロとなる。5m滝にはフィックスロープがある。このあたりの紅葉はまだ見頃である。2m、5mと左から巻く。この沢の滝は巻きが多い。その分、巻き道はしっかりしている。

 7、8mと連瀑で出合う氷谷は本流との水量比1:4くらい。3〜5mの滝をパスしていくと単調な沢筋になる。左岸の赤布は山道の入り口だろうか。ワサビ沢を過ぎると通らずのゴルジュとなる。

大滝の高巻き 最初の10m滝を右から小さく巻いて、その上のナメ滝をスリップに注意しながらトラバース気味に登っていく。出口の5m滝はシャワー覚悟なら登れるが、敬遠して小さく右から巻く。

 眼前に40mの大滝が現れる。高みから落ちる水が水煙となってなかなかの迫力である。高巻きは手前の2段10mを快適に登って、右のガラガラのルンゼに取り付く。上部に行くほど急傾斜で落石に注意する。大滝の落口が下になるくらいまで登る(写真)と山道に出合う。

 沢に下って昼食、コーヒーを沸かす。木々の間からフナクボ沢のこれまた大きい35m滝が見える。この先の右岸段丘が幕場にベストだが、先も長いのでパス。左岸にハング壁をもつ3段15m滝は左のリッジからやや大きく高巻く。

 2m前後の小滝が数多く断続する。ゴルジュ出口の3段6m釜にはばまれ(右岸に残置ピンあり)、左からやや高度感のある巻きとなる。すぐ左岸に流木も豊富ないい幕場を見つけた。星野は、沢の中で泊まるのは初めてという。焚き火をしながら見上げるとおぼろ月夜。予報どおり、明日は雨か。

 11月4日(雨) 夜半から雨が降り出した。晩秋の沢で雨はきつい。すぐ現れる10×30mのナメ滝は左のルンゼから巻く。沢は右に折れ、登れる4m前後の滝が続く。10m滝を右の小沢から大きく巻く。詰めは右の泥ルンゼにとり、わりと楽に道に出た。M氏はちょっとバテ気味のようだ。

 この雨と寒さでは、予定した滝の沢下降は断念せざるをえず、頂上も割愛して二瀬尾根を下りることにする。ヤブがうっとおしい部分もあるが、迷うほどのところではない。二瀬ダムで発車間際のバスに間に合い、渓流シューズのまま飛び乗った。

 【コースタイム】 (11/3)和名倉沢下降点9:25 和名倉沢9:40〜10:00 石津窪出合10:35 氷谷出合11:33〜55 ワサビ沢出合12:35 大滝上13:20〜50 3段6m先15:25〜(11/4)7:40発 二瀬尾根10:10 吊り橋13:50 二瀬14:15


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