奥利根・宝川ナルミズ沢


1994.10.1〜2 佐々木、小林

 10月1日(晴れ時々曇りのち雨) 朝発で水上からタクシーに乗り、宝川温泉の先の林道ゲートで下車。民家があり数人のオジさんにジロリと見られた。ウツボギ沢出合まで道を利用して入渓する。台風一過の割にはすっきりしないが、まずまずの天気だ。

 開放的な沢筋を楽しみながら行くと、ほどなく大石沢出合。その昔、山野辺氏とともに、ここがウツボギ沢出合と信じて大きな雪渓の上で、ブルブル震えながら泊まったことがあったっけ…。

ナルミズ沢 S字ゴルジュを右から巻き、魚止滝も右からあっさりパス。荒れた河原となると左俣の奥壁が見える。8m滝を登るとすぐ二俣だった。

 両岸台地は傾斜しており、右俣に少し入った大ナメ末端右岸に絶好の幕場(5〜6張)があった。ただし薪は少なく、焚き火を楽しむなら下流の、流木豊富な荒れた河原がいい。

 ガスが下りてきて寒い。やっと焚き火に勢いが出てきたところで雨となり、午前2時過ぎまで降られる。

 10月2日(曇り時々晴れ) いよいよナルミズ沢の真骨頂であるナメの連続だ。実に快適で楽しい(写真)。米子沢はどうだの、産女川もガスってなけりゃこんな感じだった、とか比較する。

 両岸ともキツネ色の草原が広がり、朝日岳上部は早くも赤く染まり始めている。やはりこういう所は晴天の日に来るに限る。大烏帽子岳手前の鞍部に詰め、まろやかな源頭を振り返れば、次は山スキーでと思うのも当然の眺め。

 白毛門経由の下山は敬遠し、より長いが清水峠〜旧道〜新道へ。驚いたことに、一ノ倉沢からマチガ沢間の新道は幅数mの川となって消えてしまっていた。台風による出水はすごかったようだ。

 【コースタイム】 (10/1)林道ゲート10:00 ウツボギ沢出合(広河原)12:00〜20 大石沢13:35〜50 魚止滝14:30 二俣15:30 B.P.15:35〜(10/2)6:50発 稜線8:25 J.P.9:25〜35 清水峠10:45〜11:10 白樺避難小屋12:35〜45 芝倉沢13:45〜55 土合口15:25


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