南会津・黒谷川大幽西ノ沢朝日沢〜小幽沢下降


1990.7.28〜29 山野辺、高野、佐々木、平塚

 7月28日(晴れ) 前夜、田端駅前20時30分集合の予定だが、案の定?平塚君が1時間遅刻する。やれやれということで高野氏のワゴン車で出発。塩原温泉から新しく出来たトンネルを抜けると、もうそこは会津である。城郭沢出合に車を止めてテントを張る。

 翌朝、小幽沢のちょっと先まで車を移動して歩き始める。黒谷川本流には吊り橋が架かりり、徒渉せずに渡れた。山野辺氏によると水量は少なめという。そのせいかヌルが多く平瀬でも足をとられる。メジロはまだ少なく気にならない。北方的な重々しい感じの渓相で深い樹林がなかなかよろしい。水量比1:1の東沢出合を過ぎると小滝や淵が表れ始める。

 倒木のはさまった小滝の釜が深く、平塚君と泳ぎ、高野、山野辺両氏は左から高巻いて懸垂で下りる。黒河原沢の先は廊下状の地形となり、腰から胸まで水につかり小滝をを越えていく。右岸にかろうじて残ったスノーブリッジの名残の固まりがひっかかっている。次のゴルジュの3m滝が登れず、右から大高巻きとなる。50mほど草付きをトラバースして小沢を下る。朝日沢は2mの小滝で合流する。ここまで例年なら数カ所スノーブリッジに悩まされるところだが、今冬がいかに寡雪だったかが分かる。

 朝日沢の12m滝は右のバンドから越せそうだが、無理せず右を高巻く。下降の草付きが悪く2,3mずり落ちてしまった。あとは大きな滝もなく、高巻きもそれほどせず鋸刃直下のスラブに至る。150mほどもあるスラブは快適でグイグイ登れる。ヤブコギはほとんどせずに稜線に出た。丸山岳がなだらかな山容で大きい。今回は、小サイズのガマガエルをはいてきたので爪を痛めたらしい。足をひきずるように熊の平避難小屋へ向かう。小屋には先客が二人。明日、丸山岳を往復するという。

 7月29日(晴れ) 小屋の水場への踏み跡を辿り、そのまま小幽沢餅瓶沢を下る。岩床とナメが多く、快適な下降だ。朝日沢出合で炊き込み御飯をつくり朝食とする。のんびりとした気分をあじわう。小滝は標高800m付近まで続き、あとは河原状となる。やがて踏み跡が断続し、左手に大ザレをみると吊り橋が二カ所。黒谷川本流はすぐそこだった。二日間とも快晴に恵まれ、スノーブリッジもなくスピィーディーに行動できた。
 
 【コースタイム】 (7/28) 大幽沢出合7:00〜30 大幽沢東沢出合8:27〜40 朝日沢出合12:02〜30 稜線16:55 朝日岳17:45〜50 熊の平避難小屋18:15〜(7/29 )7:30発 朝日沢出合9:05〜10:05 黒谷川本流13:40 林道13:45


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