BOOK REVIEW 6 |
冷静と情熱のあいだ Blu & Rosso |
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辻 仁成、江國香織 | |
角川文庫/2001.9.25初版発行 本体価格¥457(税別) ×2冊 |
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〈あらすじより〉 |
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政治家やめます。 |
とってもナルちゃん、辻仁成。 |
弥次:今回のレビューはひと言で終わっちゃうんだけど。 |
ないものねだりが面白い。 |
弥次:青い方については、まあそんなところで。 喜多:やけにおよび腰だな。 弥次:そんなことないぞ。 喜多:辻仁成の作品は、自分の中のナルシスティックなところをさらけ出しているから、読んでいる最中は、その世界に酔えるんだろうな。ただ、読み終わった後、そんな世界に酔っていた自分を認めたくないから批判する。だから、男性や男性的な考え方をする女性には辻作品は評判が悪いんだろうな。 弥次:やけに今年は論理的で。 喜多:で、江國版の方はどうなんだ? 弥次:自分にない女性的な視点、思考で書かれているから興味深かったよ。 喜多:面白かったということか? 弥次:英語で言うinterestingだな。ストーリーは面白くないが、最後まで飽きずに読めたよ。この作品は男性は江國版の方が面白くて、女性は辻版の方が面白いと感じるんじゃないかな。 喜多:自分が知らない世界だから、「そんなアホな」と突っ込まずに読めるから? 弥次:That's right! 喜多:なるほどな。 弥次:ひとつだけ心残りなのは、オイラは辻版の青から読んだけど、江國版の赤から読むと、どういう風に感じるのという点。 喜多:みんなはどちらから読むんだろう? 弥次:青から読むことを想定して書かれている気がするんだけど、それはオイラが男だからかなあ。 喜多:赤から読んでも話はわかる? 弥次:わかりにくい部分があるような気はする。 喜多:これから読もうと思っている人は、ぜひ江國版から読んで感想を聞かせて欲しいね。 弥次:That's right! |
02.1.11 (C)YAJIKITA
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