
FUKI
硬式短歌という提案
E,E&E
Edge Energy Eagerness
Togari Riki Kihaku
ごあいさつ(ご使用前に必ずお読み下さい)
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「私にとって詩を作るということは、結果において詩の新しいパターン(原型)を加えることである。私にとって、そのことだけが私の努力と熱情に値いするのである。」と半世紀前に詩人は書いている。アヴァンギャルド北園克衛。面目躍如、神々しい。 流れを汲んだつもりでわたくしは「硬式短歌」で遊ぶ。「硬式短歌」の定義は「短歌の中で新しい調合を試みようとする歌」である。偉そうな強引な歌を書いたり読んだりするのが無上の楽しみです。無論、オーソドックスな歌は大いに示唆を頂くので、自分では作れないが、鑑賞は楽しい。歌に限らない。俳句も楽しい。パワフルな俳句を前に歌詠みの俳句読みで句と短歌のプロパティの差を考えることも楽しい。 そして、ときどき思いをRUMRUM Rnunningに書きます。たまにはご高覧下さい。 ☆ 同人誌、結社誌、個人誌など、それぞれの道におのおのの開花があります。わたくしのディスプレイで覆い切れない憾みもあるが、現下の躍動をほぼご覧頂けようと思ってご紹介にこれ努めています。しかしながら、最近はこの項目が破綻。再建を期しておりますので、もう少しお待ち下さい。 現在、「〔Sai〕」「韻」「多羅」「風通し」「ぶるうまりん」「桜狩」「光芒」「開放区」「Es」「かばん」など快調、見るべき作品の原生林、ご高覧を請う次第。 さて、Yellow Cradleには、黒瀬珂瀾氏、光栄尭夫氏、菊野恒明氏、桑原正紀氏の著作が揺れております。 新刊歌集/句集/歌書では宮本登久氏、青野昭子氏、小高賢氏、谷村はるか氏、村田馨氏、福井有紀氏、小坂恵氏、未来山脈アンソロジー、松崎美穂子氏などなど個個の文化的意欲による偉花斉放俊花繚乱注目すべき作品を網羅しつつあります。 つまるところ、創造性を信じて爆走する作品は多くご覧いただけると自負しております。イクジのない作品は皆無です。そういう方々はここへは、お来やがりになりません。だから、短歌形式を信じて、短歌形式のタフさ柔構造を意識した、edgeの利いた、challengingな作品ばかりを蔵するようになっているのです。 当初、かなりヘンクツな編集をしておりましたのに、いつの間にやら、こんなに多くのVIVIDな作品を擁することができましたことは望外の喜びです。さらにさらにさらに、多くの勢いのある作品の集結の場となりますよう、皆様のご支援をお願い致します。 わたくしは、著作権問題については、わたくしなりに学習した上で、二次著作物を心がけながら、ご恵与頂いた文献から敬意を以て扱わせて頂いているつもりです。(それにしては、2009.4.2現在の形だと、引用が多すぎるかもしれませんね。いずれ、減少させねばなりませんね)ただ、人の思いはさまざまですので、ご自身の著作を弄ばれたようにお感じであれはそれは、当方も本意ではないので率直にその旨を承りたいと存じます。 †††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††† Yellow Cradle 空庭(黒瀬珂瀾)2009.6.5〔ながらみ書房〕 (2009.9.19) 第一歌集『黒曜宮』からはや6年。 前集は華麗さと瀬を走る奔流の快をが読み手を楽しませたが 本集では質量を増した感が確実に見て取れる。 ゆふぐれは裸樹のみを立たしめて自らの名をgoogleる毎日 あられ降る間際砂場にをさな児が脇目もふらず築く須弥山 遅くない、さう俺たちは 残されし時を魚影で飾り微笑む たとえば、「ゆふぐれ」と「googleる」のカプリング、 「間際」と「脇目もふらず」のカプリング、 「さう」と「俺たち」の直結。これらは見ようによれば、あるまじきカプリングであるが、 最初の例では高さと広さを文字通り縦横に開き、 第二のケースはスナップショットを重ね合わせるごとき手配り、 第三のケースはソースに砂糖をかけるような意表がよい。 いってみればクレイジー・シュガーの手さばきである。 ☆ いま君の葬列を踏む花ひとつ、ふたつ輪廻の葉陰にひらく ナイフ、フォークきらめきながら音たてぬ夜を汝が眉は鮮明すぎて 渋谷スペイン坂からあふれ出る海、また海の深すぎる青 アレッポの石鹼をもて流しゆく夏の汚れも愛のさざめき 朝焼けは植民地にも絢爛と来て世界中朝焼けだらけ 匿名のままに罵倒を残しきてネット切るとき水にほひたつ 君去れば飲まれぬままに薄まれるコ−ヒーに浮く氷片ぼくは 花火らは精子のごとくいつしんに天に向かひて弾け散りたり 霊魂を捕らへつつ夜を立ち尽し桜は君に永遠の背景 ☆ 上記のように環境に対し、下記のように自己を見つめる。 同胞よ霧たつごときすばやさに攻め立ててくれ夏の目覚めを サビだけが歌へる歌を(世界とはそのやうなもの)雨をながめて いつの間に僕らは大人になつたのか 塔を登つた記憶はないが 造りが一様でないいわば凹凸の排列から、詩的活動の志向が読み取れる。 この鍬づかいの開墾を楽しみたい。 ☆☆☆☆☆ 向こう側(光栄尭夫)2009.6.1〔ながらみ書房〕 (2009.9.9) 光栄さんの関心はかねてから 《実在と非在の領域の相克》なるテーマにある。 仄白き花としたたる水音がいざないてゆく向こう側へと ガラス戸に手を差し込めば向こう側へと届く気がする晩春の午後 ひとすじの闇の裂け目を指をもて辿れば境界線を越えたり 雪の上の足跡は不意に途絶えたり境界線は見当たらずして 半開きの扉の中に吸われゆく雪を見ているこちら側より 向こう側、こちら側、境界はそのキーワード、味わいどころだ。 ☆ さらに不思議な立ち居振る舞いのキーワード。 もう一人の我はどこにも出没す例えば八月の淵を覗きに 空席の一つはあれど坐らずに過ぎてゆかんか今年の夏も 高層の薄明地帯をもとおれば躯の奥底へ降りてゆきたり 隣る世へゆく春ならんきらきらと光を吸いて崖を落ちゆく 自らが穴となりゆく感触にひたされており交差する地に ☆ でも基本は、自然体での季節折々の静観からの作が多い。 溜息をつきては微笑する以外すべなき今日梅雨に入るらし ビニールの紐に付きたる水滴は膨らみ続け透きとおりゆく 遠雷を聞きつつまどろむ旅の夕夢のすきまに花火開けり 不思議な感覚はますます不思議さを加速し、神域めいたものまでが形成されつつある ☆ 身中の皮膜や筋が躍動し地も逆流す啓蟄の朝 春蘭の匂い染みたる指先を洗わぬままに還り来たりぬ 魂の肌肉にしんと沁み透りくるもののある花冷えの宵 光栄さんは「桜狩」の代表、その第6歌集である。 喪中につき新年のご挨拶を欠礼申し上げます。 12月に妹 雅美 急逝、 7月に異種息 雅駆斗 が他界いたしました。 正月の光を返し天翔ける兄は見送るあなたの白翼(2010.1.5逗子) 静 物 (2009.12.10) |
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軽快に跳ね走りたるそのものは静物となり枠に収まる 満面に笑みうかべたるそのときの生物去りて静物となる はらはらと冬陽だまりによみがえるそなたの動き声そして息
2009.12.10 ⇒ケモノ道=わたくしの新作 |
11−3.ぶち抜ける歌群或いはEEE短歌十番譜・短歌はどこまで尖りうるか(12.3完)
11−2.石川恭子十番譜或いは白月・黒月抄(2006.11.6)
11−1.高瀬一誌十番譜或いは高瀬一誌走犀灯(2006.7.8完)
NEW 13.わたくしの新作(4.5更新)
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