情報通信技術による地域活性化    2009.05.03〜

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   前回版 マルチメディア構想の役割
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      地域情報ハイウェイや IPv6活用 による地域活性化など 環境が整いつつある中で 各地域の現在置かれている。
    地域産業の地盤低下、貴重な地域文化の消失 少子高齢化 教育問題 行政サービス 医療福祉など様々
    な問題を ICT技術を用い 総務省の提唱する U-Japan計画 に基づき 地域の情報発信能力の向上と
    住民サービスのための一つの礎となるシステムと そのサービスが必要となります。

     各地域の民間企業、住民、NPO、行政など皆様が ストリーミング配信を 地域でまとめて配信しコストを抑え、
    その地域の観光資源、地場産業、地域文化、あらゆる情報を 世界や日本各地の多くの皆さんに伝え 
    コンテンツをご覧になった皆様方が その地域に興味を持たれ 観光 特産品の購入、居住の検討など、
    地域活性化の為のツールとしての役割となる事を期待できます。    (以上、前回版) 

     総務省 2001年からのe-Japan政策により 世界一の低価格,高速通信環境が整いつつあります。しかし 日本の情報基盤は 世界最高水準
    にありますが、その強みは活かされず 利活用は非常に遅れている。といわれております。

     それは 全国の各自治体においても同じで 今後は 従来のシステム開発と同時に その高速通信網(光の道)での高速コンテンツ配信や IPv6技術
    等を意識した戦略的開発が必要で 新しい地域経済 地域文化 生活環境など 様々な分野における新しい起爆剤となる事が期待されております。
 
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  ストリーミング配信とは
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      基本的な動画配信には 大きく分けて二通りあります。

    一つはダウンロード配信です。 
   これは Web上の写真などと操作が同じで その動画があるディレクトリーとファイル名を示すだけで動画は配信できます。
  最近のブロードバンド化では手軽に 誰もが動画配信できるようになりました。 しかし ダウンロード動画はトラフィックが制御できない事で パソコン、
  回線の負荷の増大や 観ている方々のパソコンのキャシュに残る為、著作権等も問題になります。特に 長編な動画には向いていません。
        (しかし 全部を読み込み込めば パソコンのキャシュには残りますので 途中からでもご覧になれます。)

    さらに 同時接続数が少ないのであれば 固定IPを使い、直接、自宅のパソコン(XP:Pro等)から 各ユーザが Web上に パソコンの記憶容量にある
   大容量のダウンロード動画を 配信する事も出来ます。             (注: IISなどが使える アマ上級者程度の知識が必要です。)

    もう一つはストリーミング配信です。 
   これは一般の方々には区別がつきにくいと思いますが ご覧になられる分だけを配信する方式で、長編の映画等も ご希望する場所(途中)か
   らでも ご覧いただけます。パソコンのキャッシュには残りません。トラフィックも安定しておりますので動画もスムーズな動きとなります。 
   配信側もトラフィックが制御されれますので 計算が出来 観光 広報 LIVE等広範囲な利用が考えられます。

              ストーリミング配信 一例  

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  マルチキャストとは ユニキャストとは 
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    ユニキャスト配信とは 配信側と受信側が 一対一の対になって通信する方式です。
   一般的な方式ですが 受信者の数が増えると 送信側にトラフィックは全部集まりますので分散が必要になります。 観光案内や広告、過去の
   アーカイブ等の配信に向いております。

    マルチキャスト通信とは インターネット放送型とも呼ばれ Web上でルターがコピーする一対多の通信方法です。
   これは 送信側の負担が軽く 高画質動画を 同時に大量の相手に送る事が出来、大きなイベント、世界へのニュース配信等に 特に効果的
   であり トラフィック上も合理的です。将来 IPv6時代には 多用される事が予想されます。       (モバイル(デバイス)レベルなどでも )

            ※ 当サイトでは 通信域(MLD対応ルータ)内において IPTV用の模擬実験(IPv6 MultiCast)を行っております。
                              Network Monitor ⇒ 1 30 70 100Mbps


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  マルチキャストとIPTV (先進地域の取り組み)
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      マルチキャスト、プロードバンド環境が整い始め IPTVが行われる状況になりました。HDTV級、SDTV級のTV動画がCATV、NTT-NGNの環境
   で流れ初めており インターネットも高速化されており環境は整いつつあります。

    各地方が この光ファイバー等 ブロードバンド化した環境の中で それらのを高速通信手段を使い Web上で 日本全国、世界に情報発信し
   その地方の観光 物産 文化 地域ニュースをリアルタイムで伝えられる事ができます。 

    IPv6,マルチキャスト放送は 情報通信技術 (ICT)による技術であり IPv6先進県 広島県、岡山県 などの様にサーバなどにより 独自研究で
   行っている地域と 従来のように 製品を購入して運用している地域がありますが 今後の応用を考えますと 広島,岡山型の方が遥かに優れており 
   今までのような 単に 新しい放送通信方式を導入するというのではなく その地域による技術開発が その地域の基礎力を高め 高速化されていく
   インターネット、公共ネット、CATV などの配信で 自由な形の対応が出来るようになり それらの自治体は 様々な分野で応用が出来るため、地域
   情報化の地域間格差は広がります。

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  NTT(NGN)の現状
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     NTTのIPv6技術は 世界の最高水準にあります。

    そのNTTが東西各社で行った。日本のNGNは オープンなインターネットとは違い NTT独自の囲い込み型(閉域)システムであり既存の他社系
   ISP等との調整や 世界のNGNとは違い 過去の電話 携帯電話などと同じように日本のIPv6通信システムが 世界のガラパゴス(日本だけの
   標準)になる事が懸念されております。

    その一例として 日本のNTT-NGN網は NGN等のネットワークとアクセス網を一体的に構築・運用している為 Web上のIPv6インターネット通信と
   の誤認識からパケットロスが発生するなど、 通信に不具合が生じてしまう問題もあります。        ( IPv6マルチプレフィックス問題 )

     NTT東西が社運をかけて構築したNTT-NGNは 日本国、国民にとっても非常に重要なシステムであり 将来、禍根を残す事のないような基本
   システムである事が望まれております。

    NTTは 国内最大キャリアとして その優れた技術力を生かし NTT-NGN内で様々なブロードバンドサービスを展開し地域の諸問題に対応した 
   数多くのプロジェクトを行っております。

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   地域CATV  プロバイダ(ISP)のIPv6
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     NTT東西の光回線(光電話も含む)の設置が進む中 地域CATVはその地域の固有のサービスに特化し その地域のローカル番組作りや
    地域に根ざしたサービスに努力しております。

     小さなCATVでは 番組制作力、インターネット技術が乏しい為 全国専門のサービス会社の協力が不可欠となります。

     現在の状況では考えられませんが 仮に 上項のNTT(NGN)が 完全にオープン化されれば 地域CATVは その存在価値は薄れます。

     しかし IPv6接続のNTT-NGN網は 上項の通り 特殊な重構造であり ひかり電話等、NTTのサービスに影響が出る為 平成23年4月から始まる
    予定のIPv6インターネット接続では 当初3社と決められているネイティブ方式以外の すべてのプロバイダ(ISP)はトンネル方式となります。

     そのトンネル方式はアダブターを取付けなければならず IPv6通信経路(回線)も煩雑になるので ネイティブ方式での接続を希望しておりますが、
    現実的(NGNの品質上)には難く これは既存プロバイダ(ISP)にとっては 重要な問題で 死活問題になっております。しかし 膨大なコストを負担
    したのはNTT東西であり そのNTTのシステムの構造によりNTTがすべてを決める形になってしまう為 ネットワークの中立性 や国益の観点からも
    議論が必要とされております。

     その点 光ファイバー設置の CATV会社や地域情報ハイウェイなら ノーマルなIPv6グローバルアドレス接続ですので 快適なIPv6インターネット
    接続環境が楽しめます。

      (参考) 光ファイバーの耐用年数は税法上10年位で計算されておりますが  実際の使用例では 初期の製品が20年以上でも使われており 現在の技術で作られた光ファイバーの 寿命は製品、使用環境などによっても
          異なりますが パケット通信ですので 実際は かなりの長期使用も可能と考えられております。
 

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  地域のICT化は・・・・・
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     マスタープランは 日本の各ICTの専門家のご意見を基に作成するべきです。

     しかし 専門家、大企業、政府 等に すべてをお任せする。という様な 安易な考え方ではなく その地域がICTへの積極的な姿勢をとる事
    が重要な要素になると考えられます。

     よく 各自治体で先端技術を使ったイベントや企画等が 大々的に行われますが その基盤(中心)となる技術が 借りモノの場合 その後は行われず
     単なる一過性の "先端技術のイベント,企画” だけで終わってしまう事が よくあります。

     先ず 各自治体は 情報通信技術を 長い年月と労力、費用を費やし人材(基礎)を育成し その地域 独自の情報通信基盤をつくり上げる事です。
    その上で 各分野での地域活性化に熱心な方々と共に様々な事業を展開する。 それを ”情報通信技術(ICT)による地域活性化”というのでは
    ないでしょうか。

     今、 地方による地域情報化を推進する 二つのキーワードがあります。 それは IPv6とユビキタス社会です。
    現在のインターネットで使われているIPv4は 2011年初頭頃から枯渇し始める予測です。(IPv6については 下項にあります。) 

     特にIPv6については 数年後には どちらにせよ どこの組織も対応しなければならないのです。それをいち早く 前倒し、対応する事によって
    先駆的地域となり 地域のICT(情報通信技術)による地域の活性化を促進する事ができます。

    地域社会のユビキタス化は IPv6を推進する事によって 長い年月をかけて 発展していきます。

     これらは 各自治体の首長,行政のセンス次第です。

 

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  クラウド(雲)コンピューター時代    (アウトソーシング、シンクライアント化)
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    現在、インターネット通信の高速化,情報通信技術の更なる進化は 間違いなく クラウドコンピューティング の方向に向かっています。

    ユーザーレベルでは 今までのターミナルサーバのサービスと同じで 古いパソコンでも ユーザ認証を行い キーボードやマウス等を操作し サーバ
   側のソフトを サーバと同じ性能で それらを意識せず操作が出来ました。それをWeb上で 更に進化させたもの、つまり 高速無線なども使用し 薄い
   下敷きの様な端末でも 高性能コンピュータ(サーバ)と同じ性能で それらを意識せずに 多彩なサービス(専用クラウド等も含む)を享受できます。

    ユーザーは 今までの 面倒なアップデートやセキュリティ,パッチ宛、ソフトトラブル(基本通信部分を除く)などから開放されます。単なる認証のみで
   目的のクラウドと繋ぐ 簡単な通信端末としての機能だけで十分となります。   省エネ効果も高く 今後 政策としても推奨されていくと考えられます。

    国レベルでは 今までも 情報収集の中心となる検索サイトが無いのは問題でした。 (米国 Google,Yahoo,msn 中国 Daidu、韓国 NHN(Naver) 等)
   クラウドコンピューティングでは 国策として国家単位で 地方自治 教育 医療等を 単一プラットホーム(コード)化し 行う必要があります。
   しかし、国家単位ではでなく 各地域 各企業等が 個々に各クラウドを構築した場合は その範囲だけのローカルなシステムとなってしまいます。  

    自治体レベルでは 先進的な取り組みを行ってる 山梨県の甲府市 などは 市側には サーバ、管理者、ソフト等は置かず、ただ 端末のみを置き、
   情報通信サービスは購入し,毎年 騰がり続けていた情報通信コストを大幅に削減した事例もあり その後も 先例となる試みが行われております。

    これは クラウド企業も 同じ業務の自治体は 書式を統一出来れば 簡単な変更だけで 同時に対応できるので 合理的で自然な流れです。
   これらは 中小企業の多い地方の地域情報産業に 大きな打撃を与えるものと考えられます。しかし この 新しい変革期(IPv6も含め)は 活路を見
   出すチャンスかもしれません。また クラウド化は 中小プロバイダ(ISP)や中小組織のシステム管理者にも重大な影響が出ると予想されています。

    本格的クラウド時代までに 各地域では 上項の 独自の情報通信基盤(戦略的IPv6活用も含めた)を つくり上げる事が重要になると考えられます。
   つまり その地域独自の情報システムによる差別化であり 他クラウドにも有効に共有される 地域ユビキタス社会を重点においた 独自サイトである
   ことが重要な要素になると思われます。
         
 注) クラウドコンピューティングという言葉は 今まであった様々な技術も当て嵌まり 曖昧な表現でもあります。

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  インターネットのIP(IPv4)アドレス枯渇問題とIPv6 
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    1. インターネット(IPv4)の歴史

     1969年、DARPA(ダーパ)のARPANET(アーパネット)が起源とされ パケット(小包)
通信方式で クモの巣(Web)状の回線を経路を決めずに
    目的地に信号を到達させる目的で開発されました。そして 約43億個(2^32)のIPv4アドレスが用意されました。  
    (注、DARPAのARPANETが起源ですが、直接、軍用技術が今のインターネットになった。という説は 誤って伝わった俗説である。と村井純先生は仰っております。)

     1988年、アメリカで商用インターネットが始まり 現在に至ります。 
    元々 アメリカが発祥でありアメリカには大量のIP(v4)アドレスがありますが、近年の中国、インド等に代表される新興国の発展やIP携帯電話
    などによるIPアドレスの消耗は 以前の予想より激しく 現在は 平成23(2011)年からのIPv4アドレス枯渇が予想されております。

     IPv4のIPアドレスが枯渇するといっても 急にインターネットが使えなくなるという事ではありません。 新しいIP(v4)Addが取れないという事です。
    そのため IP価格の高騰や新興国の大規模なIP不足が起きます。当然 日本でも様々な影響が起きます。各ISPや その他 各組織での
    早急な対応が急がれます。

     日本では IPv6への移行(IPv4とIPv6との共存)期間は すでに一部では行われておりましたが、上項(マルチプレフィックス問題)が生じ
    改めて 様々な問題を抱えながら 平成23年4月からトンネル方式とネイティブ方式(当初は3社) で行われる予定になっております。

    それから 完成度の高いIPv4で十分満足されている既存ユーザーの方々に まだ 未知数のIPv6への移行コストを どう理解して頂くのか!?
    も重要な課題です。

   2. 完全IPv6への移行

     総務省  WIDEプロジェクト IPv6普及高度化推進協議会等で IPv6への移行の広報活動は行われておりますが なかなか IPv4アドレス
    の枯渇問題が 企業や一般国民にまでは浸透していないのが現状です。 

   3.IPv6 のIPアドレスの大きさ! (IPv4が2の32乗、IPv6が2の128乗)

     IPv6 のIPアドレスの大きさが ほぼ無限とか言われますが 私たちには検討がつきません。!?
    それを 具体的にいうと 例えば IPv4 を43億個のIPが入ったのが バレーボール位の大きさだとすると 同じ一粒IPの大きさで、
    IPv6は、きっと!?太陽位の大きさだろう!?”と考えられるそうです。
  ( IPv4は,約43億個、IPv6は,約340澗(340兆の1兆倍の1兆倍)個 )

    この大きさは 人類がこのまま順調に発展して 様々なモノに使っても 数百年以上は 大丈夫と言われております。

   4.IPv6の利点

     上記のアドレスが膨大に増える事でしょう。 
    膨大にある為 あらゆる物(製品や部品)に IPアドレスが付けられます。 
   それは これからの ユビキタス( いつでも、どこでも、何でも、誰でも が簡単にネットワークに繋がる)社会の実現に大きな原動力となります。

     組織同士が IPv6化がされておれば IPv4の様に組織が統合する際 アドレスの付け替え作業はありません。
    IPv4ではよくあった IPアドレスへのスキャン攻撃も 数が多すぎ 困難になります。その他・・・・・・・。

   5.地域活性化とIPv6

     甲府市で 1月23日に行われた” IPv6 Summit in YAMANASHI 2009”では 慶應大学SFCの中村修教授が 後半に 前方に出られ ご提案
    されておられましたが ”各地域で これらに先に取り組み先駆けとなる事が地域活性化の有効な手段としても考えられ また 千載一遇の
    チャンスでもあります。” と・・・・・・・・・。


      (全国では IPv6先進県と呼ばれる 広島県 岡山県 は有名ですが その他 数自治体も ICT(IPv6)基盤の整った 先進的自治体として知られております。)

 情報通信白書 平成22年版 ポイント版 概要版   

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 備考
   現在 IPv6アドレスは 主なもので グローバル(****:: 6to4 2002::)、リンクローカル(FE80::) > 、ユニークローカル(FD00:: FC00::?)、などの

   
ユニキャストアドレスと マルチキャストアドレス(FF**::)があります。    (上記 グローバル Add ****::は、他に規定されたAdd以外のモノとなります。)
   特にユニークローカルは注目のアドレスで 将来定義ですが 1bitでグローバルやローカルになる 新しいアドレス方式で サブネット(65536個)を有効に使う事によって 
   将来、地域の活性化に役立つものと考えられます。

 山梨県版 2007.1.7〜]
  
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