＜まさか火事に遭うなんて！＞
火事体験談です
火事で建物が倒壊していくと同時に、私の信用も倒壊していきました。
【火事発生時】
出火時間：朝4時頃 ／ 町内放送：朝 5:00頃
「○○町で火災が発生しました。」
私の家族が起きて玄関を見ると、外が真っ赤！
「火事だぞー」と叩き起こされました。
【信用を無くした私の行動：パート１】
（・・・ココから私の信用がどんどん無くなっていく・・・）
私の家と出火していた家までの距離は、道を挟んで、約5m！
道には割れたガラス飛び散ったり炎が出ていて、道を歩く事が出来ない。
ココで、私の頭の中で火事の時の、ことわざが浮かんできました。
対岸の火事
※対岸の火事の意味：向こう岸の火事で、自分の所まで災いの心配をする事が無く、何の苦痛もない事。
＜私の行動＞
その状況を見ながらが、寝起きなのに冷静にボケる。
「対岸の火事ならぬ、目の前の火事だな！」と言いながら、家に避難。
（※この行動が家族の信用を無くす。）
家族から「アホか！避難しなきゃ行かんだろう！」と言われ、
心の中で一言、「あ〜避難しろと非難されちゃった！」とボケてしまう。
（まぁ〜言葉にしなくて良かった・・・また信用無くす所だった）
【避難】
外へ出てみると、玄関先はガラスと炎が大暴れしている為、表から逃げる事ができない。
家の裏へ移動してみると、1m近い塀があり
私一人だったら、1m近い塀を飛び越えるのは簡単だけど
病人の家族と一緒に逃げるのは至難の業。
【信用を無くした私の行動：パート２】
どうしよう！どうしよう！と考えた結果。
＜私の行動＞
家が燃える想像がつかず「逃げなくても、大丈夫なんじゃない？」 という発言
※絶対にやってはダメな行動です。
◎正しい行動は、逃げる為に努力をしましょう
それに対して、家族から「アホか！足場を確保して逃げなきゃイカンだろ」と非難。
（・・・ココでも私の信用がどんどん無くなっていく・・・）
逃げる為に、いろんなチャレンジしてみて
近所の人の助けもあり、なんとか逃げる事に成功。
【消火活動中】
その数分後、消防士の人達が到着！
しか〜し、放水されない。
近所の人達も集まって、近所の人の情報によれば、この地域は放水する為の水が無いとの事。
遠い所にある放水用の水を利用する為、消防士が来ても放水されない状況が続く
そして、放水が開始され、規制線が引かれました。
規制線内に私の家があり、家に帰る事が出来ない状況に・・・
逃げる時に、寝巻のまま何も持たずに避難した為、
誰に連絡もとれず、何も分からない状況でした。
規制線から火事の状況を見てると、私の家の玄関が炎に包まれている時もあり
家族から「窓を割って、荷物を取ろう」と言われた時
私の発言：「遠近法で、何だか家が燃えている様に見えるけど、大丈夫だよ」
（家が燃えるのが、まったく想像できない為、こんな発言に）
※家に火が点いたら、燃える火のスピードは速いので、家に近づかない方が良いです。
この様な行動で、私の信用が無くなっていきました。
【火災の情報収集】
家族を近所の人の家へ避難させ、情報収集を行いました。
規制線から火事の状況を見るのですが、状況がぜんぜん分からない。
見えている所が、火事の一部の為、全体的な状況が、まったく分からない。
出火した所は、どこ？他の人は避難したのだろうか？
近所の人の話に耳を傾け、情報収集しようとしました。
＜
避難して思った事＞
火事の熱さで、避難する時は気づきませんでしたが、
逃げる時の格好は、寝巻のままで寒くなっていきます。
あと、寝起きなので、トイレにも行きたくなります。
ニュース番組とか規制線の所に野次馬が居るのをテレビで見たりしますが、
その時、私が思った事は、規制線の所に居る人の気持ちが分かりました。
規制線の所に居る警察や消防士の方が持っている無線機から
火事の情報が聞こえてくるのです。
近所の人の声や無線機からの情報を得て、状況を把握したい気持ちで規制線の所に、ずぅーと居ました。
【火事の火について】
・火は上へ、風がふけば、その風下へ火は流れます。
・燃えカスは、火が点いたまま下に落ちます。
・火の粉は空を舞います。
現場から
自分の家は、離れているから大丈夫！
自分の家には、来ないだろう！という考えは捨てた方が良いです。
風が自分の家の方へ向いたら火が来ます。
火の粉も大きな塊となり、何百メートル離れた場所に飛んでいました。
火の粉だけど、地面に着地した状態でも頑固に火は点いていました。
踏めば消えましたが、これが、飛んだ場所が火種の場所だったら、そこから火事になります。
例えば、家の庭に枯れた草木を置いていたりして、火の粉が、その場所まで飛んでいたら、
そこから第２の火事が発生する事もあると思います。
【火事が消火された後】
規制線内に私の家があり、家に入る事が出来ませんでした。
逃げる際に、何も持って来なかったので、家に入って電話を取りに帰りたい。
心配している人に避難して大丈夫という事を連絡したい。
そう思いながら、規制線の所に居る警察 に、家に入って良いか？ 聞いてみました。
＜警察の回答＞
下記の理由で現場検証が終わらないと、規制線内に入らせる事は出来ない。
・進入する事で、足跡が残り、放火犯に疑われる可能性がある。
・放火犯の場合は、証拠隠滅を行う恐れがある為、入らせられない。
・私の家の前は、建物倒壊の恐れがある為、玄関側の道は通らせられない。
再度、警察に玄関の道は通らない！
家の裏から進入して、火事現場へ進入しない事や電話で連絡したい人が居る事を伝えて、
電話だけ取る条件で、了解を得て裏側から家に進入しました。
電話だけと言いつつ、寒いので上着も着て、スマホと何故か電話帳を取って脱出！
家族が避難している家に帰りました。
この火事で、電線が燃え溶けて、電気が使えない・・・電話も使えない・・・
周辺の家もテレビも見れない電気ストープも使えない・・・
という状況で周辺地域も大変な被害がありました。
【被害状況】
その後、警察が避難している家にやってきて、
「家に被害があったから一緒に来てほしい！」というのです。
家に進入した際は、被害が無かったと思っていたのでビックリしました。
消火後、現場検証がまだの為、規制線は取れていませんでしたが、我が家に行ってみると、
被害箇所は、ガラス・雨どい・呼び鈴・庭木などなど
警察との対応では、被害箇所の確認
被害箇所に指を刺して、警察に写真を取られました。
続いて、消防との対応では、被害箇所などの書類を提出して下さいとの事。
提出が必要な物は、2枚
＜ り災署名書＞
火災保険の時に必要な書類。
また、被害があった物をゴミに出す際に役所へ提出する必要がある
※火災保険やゴミを廃棄する必要が無い場合は、記入しなくて良い。
＜ 損害届＞
消防で記録として残す書類・・・火災から10日以内で提出してほしいとの事。
家の広さなど必要事項を記入して提出。郵送でも可能。
＜ 再び警察との対応＞
家の間取りを警察を家に招き入れて、被害箇所の絵も警察の方で記入していました。
火事で被害に遭うと、
書類書いて、写真取って、消防署へ行って、結構大変な事になります。
【現場検証終了後】
規制線が取れて、出火現場を見に行きました。
出火現場から我が家とは逆側の家が、4棟も全焼
結構大きな被害があり、細かい被害を合わせると10棟以上も被害があったそうです。
出火された現場にも行きましたが、誰も死んでいないのに
現場に近づけない感じの、嫌な気を感じました。
怨念が集まっているのかもしれません。
昔の人の言い伝えで、出火した所は、七代先まで呪われるらしいです。
風向きが我が家の方に来ていたら、ヤバかったです。
火が来ていないのに、ガラスにヒビが入っていたので、
もしガラスが割れて、火が入ってきたら、我が家も無くなっていたでしょう
そう思った時、本当の怖さを感じました。
【後書き】
家を失ったら、0からのスタートではありません。
マイナスからのスタートです。
家のローンも残ったまま、 家に保管していた思い出も高価な宝物も全部無くなって
着る物も食べる物もなくなります。
そして、帰る所も無くなってしまう・・・こんな状況を想像して下さい。
火事で家が燃えた場合の後始末は、家の持ち主がしなくてはなりません。
撤去費用も自費。
出火した人に請求する事は出来ません。
【対策ポイント】
火事は、いつ発生するか！どこで発生するか分かりません。
今回は、早朝に叩き起こされて、頭の回転が悪い状況だったとか理由になりません。
災害が発生したら、瞬時に判断する事は、難しいです。
とっさに行動出来る様に下記の事を、1度、実践して下さい。
そうする事で、災害が発生した時に悩む必要も少なくなると思います。
・家を中心に東から災害が来た場合の逃げ道を考えて下さい。
・家を中心に西から災害が来た場合の逃げ道を考えて下さい。
・家を中心に南から災害が来た場合の逃げ道を考えて下さい。
・家を中心に北から災害が来た場合の逃げ道を考えて下さい。
・逃げる際に持っていく荷物
・病人が居る場合は、どうやって逃げるかも考えて下さい
【避難道具について】
・逃げる際に持って行く物は、両手が空く様に、リュックを用意していた方が良いです。
・電気が使えなくなる可能性が高いので、情報を得る様にラジオを用意しておいて方が良いです。
