GUATEMALA

T.グァテマラについて

全般情報

面積 108,889km2(日本の四国と北海道を合わせた程度)(5〜10月雨季11〜4月乾季)
人口 1200万人(1998)
気候 低緯度に位置するが、高度差が大きいため、地域によって気候が異なる。人口の多くが居住する中央高原は温帯性気候に属し、温度差も年間を通して、20℃前後と安定している。首都であるグァテマラ市もここにある。沿岸部、北部の熱帯雨林は標高が低いため、熱帯性の気候となり、平均37℃と熱い。
地形 全体的に山がちであり、33もの火山が存在する。標高は0mから4000mと変化に富んでおり、このため熱帯雨林から高原まで、多用な自然環境を作り出している。
人種 インディヘナ(先住民族)42%、ラディーノ(混血)50%、白人8%
言語 スペイン語(公用語)、マヤ語(マム、ケクチ、など約20言語
宗教 カトリック、プロテスタント、マヤの伝統宗教
政治体制 大統領を元首とする立憲共和制。現大統領はポルティージョ。
主要産業 農業(コーヒー、バナナ、砂糖、綿花、カルダモン(香辛料)
GDP 458億ドル(1997)成長率3.1%(96年12月時点:中央銀行暫定値)
平均寿命 66.04歳
乳幼児死亡率 47.68/1000(1998)


インディヘナとラディーノ
グァテマラの人口を構成しているのは、15世紀にヨーロッパからわたってきたスペイン系白人の子孫、彼らの渡来以前からこの地で生活していたインディヘナ、両者の混血のラディーノという三者に分類される。しかし、この分類は曖昧なもので、現在はインディヘナの生活をしなくなった人々全てをラディーノと呼ぶようになっている。三者の比率は、オフィシャルな資料によれば白人8%、インディヘナ42%、ラディーノ50%となっているが、厳密な国勢調査が成されているわけではないので、実際は60%以上がインディヘナだともいわれている。
グァテマラの主要産業はコーヒーなどのアグロビジネスである。一部の白人大土地所有者が肥沃な土地を独占し、多くのインディヘナは山間地の小さな土地しか持つことができず、借金の肩に大規模農園で低賃金の重労働を強いられている。これらの農園でインディヘナの監督をしたり、都市部で白人と変わらない生活を送っているのがラディーノであるという風に、人種によって生活形態も大きく異なっている。
(引用)


文民政権と和平の成立
長引く人権侵害に対する国際社会の批判が高まり、86年にセレソによる文民政権が発足し、30年近くの軍事政権が終わりを告げた。翌87年、青年海外協力隊派遣取り決めが結ばれ、現在100人近くの隊員が活動を行っている。文民政権が発足したにもかかわらず軍部の人権弾圧、虐殺は衰えることなく続けられ、ゲリラと政府の間の停戦会議は合意に至らなかった。95年に発足したアルバロ・アルスー政権は両者の間に停戦の合意を取り付けることに成功した。しかし、この間約15万人が軍事政権の虐殺の犠牲になったといわれている。そして現在までインディヘナの権利保障を始め、地方分権化など、民主化への政策が進められている。


極右政権
2000年1月14日、大統領選挙が実施され、極右政党のグアテマラ共和戦線(FRG)の副幹事長アルフォンソ・ポルティジョ氏(48歳)が当選した。軍部の影響も受ける極右派の大統領が誕生したことで、カトリック左派内の人権組織が進めている、内戦中の人権犯罪の究明が停滞したり、妨害されたりする恐れが出てきた。


(0号報告書より抜粋)

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