プラモに明け暮れた 少年の頃。 ( 熱中編 )

その昔、初めて子供達が作ったプラモは「三共・ピーナッツシリーズ」であったろう。
縮尺 1/150 という表記が子供達の心をくすぐった。
これはオモチャではなく模型なのだと。

この「ピーナッツシリーズ」、ゼロ戦などプロペラ単発機がメインで、
模型専門店の無いあの頃は文房具店などで売られていた。
値段は30円! こんな大金は一日の小遣いではとても手にする事は出来ず
毎日の駄菓子屋通いを我慢しなければならなかった。

キャラメル箱みたいなパッケージの裏に組立て図が印刷されていた。
そのパーツは 胴体、主翼、尾翼、プロペラ、主脚、風防、 それと水性デカールで
液体セメダイン入りガラスアンプルとそれを開けるハート型のヤスリが入っていた。

プロペラは じか着け、風防は透明の塊でが反っくり返っていたりで
今思うと恐ろしいほどに原始的な代物であったが、
子供達の心をしっかりつかんでいた。

他のメーカーから も 1/100  1/72 1/50 と大きくて精密に成長していった。
私も中学に入った頃から塗装という世界へ入っていき、ますますのめり込んでいった・・・。

もう この頃は飯や友達よりプラモ作りに浸っていたかった。
たぶん依存症か中毒だったのかも知れない。
それは高校に入ってバイクとポップスに巡り合うまで続いたのだろう。


                            
円熟期へ つづく
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