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小石川　白山神社　文京区白山５丁目３１－２６



工事中

御祭神：菊理姫命、伊弉諾尊、伊弉冉尊
境内社：八幡神社（地主神、譽田別命、八幡太郎義家）（
　　　　松尾神社（大山咋命、中津嶋姫命）、富士神社（木花咲耶姫命）、福寿稲荷神社（宇迦之魂命）

天暦二年（948）に加賀の白山比咩神社（シラヤマヒメ）を本郷元町（現、文京区本郷２）に勧請した神社で、建武四年（1338）に足利尊氏に国家安泰祈願の命を受けています。
元和二年（1616）に徳川秀忠により小石川御薬園（現、小石川植物園）内に移転されました。

同じ園内に氷川神社と女体宮がありましたが、後に４代将軍家綱の御用地となったために1655に当社は現在地に移転しました。
氷川神社は文京区千石２の簸川神社となり、女体宮は小石川伝通院内で弁財天となったようですがこちらの現状は不明です。

その後何度か火災で焼失しましたが明治三十二年に拝殿が再建されています。
付近の小石川の地名は白山神社鎮座地の加賀国石川郡の地名によるものです。

白山神社が移転してくる以前の当地の地主神は八幡宮で、1051年に源頼義とその子八幡太郎義家が阿倍一族征討に向い当地で戦ったとき、ここの桜の木に旗をかかげて石清水八幡宮を勧請祈願して勝利したことを縁起にします。
また、京都嵐山の松尾大社を勧請した関東松尾神社（大山昨命、中津島姫命）もあります。

菊理姫は日本書紀の伊弉諾尊が黄泉の国を脱出するときに１度だけ登場する謎の女神で、白山比咩神社所蔵の「白山之記」（白山縁起）には記載されないようです。
（菊理姫については榊神社の項参照）
菊理姫を御祭神とする流れがいつ登場したのかわかりませんが、白山神社の状況は修験道との関係や鎌倉時代あたりの部落民との関係など熟考を要します。

社殿は南面していますが、参道は東の白山坂からです。
江戸名所図会でもなぜか南側には鳥居がありません。
本殿は長い通廊を経て一段高い位置に設けられていて浅間造りの系譜ではありますが本殿の屋根は入母屋造りになっていて浅間造りとは異なっています。
裏手には浅間神社がありますが現在は鳥居だけが置かれています。