デパートはテーマパーク

昔、遊戯施設が少なかった頃、何でもありの総合雑貨販売店(勝手に私がつけた名前です)は
子どもにとって(もしかして大人にとっても)夢のような場所でした。
特に新宿は西口には小田急・京王、東口には伊勢丹・三越と緑屋(丸井の前身)と近距離に複数あったから、親と一緒に
デパートのはしごして、1日歩き通しで疲れた覚えがある。父と僕は母の買い物の荷物持ちだが、デパートの食堂でのランチ
又はデザート付だったので、おもちゃ売り場と共に、楽しかった。
といいっても毎週行くわけではなく、かつウィンドーショッピングがメイン。
屋上 昔はゲーセンなんてなかったから、屋上のワンコイン乗り物(今でも100円でキティやドラエモンが動くのあるよね)や東京ー大坂間をドライブするゲーム、射的、潜水艦ゲーム、などなど、どれもテレビゲームでなく3次元の模型が動くもの。でもあれをコントロールしてる機械って、今の演算処理で画面動かすやつよりカラクリ人形的で凄いと思う。
他にも色々な熱帯魚や金魚売っていたり、三越か伊勢丹の屋上には確かアシカがいたような?牛乳瓶に入ったドジョウを買って、あげた覚えがある。新宿か銀座のデパート?
大型食堂 ファミレスもなかった時代、それこそ食事の総合デパートみたいな最上階のレストランは、子供にとって夢の場所。和食はもとより、中華、イタリアンその他ガラスの中の見本はまるで食事の展覧会状態。もちろんカラフルなデザートのロウでできた見本に食い入るように見ていたのは僕ら子供達だった。
定番は旗の立ったお子様ランチ!しかもここで食べるときは親も奮発してくれてデザートまであった。いやー幸せ!
大型書籍店 小さな本屋が当たり前のあの頃、上の階にあった広い本屋さんは絵本から漫画、小説、なんでもありの好奇心を満たす夢の世界。フロアがでかいから立ち読みがしやすいのも良かった(??)
おもちゃ売り場 勝手にいじれる見本のおもちゃがわんさとあり、誕生日と子供の日、クリスマスと年3回しかもらえないおもちゃがいじり放題だからたまらない。
よくいじったのがGIジョー。なぜかみんながシェーの形をさせたまま帰っていった。お金持ちでもない僕らは、何度もウィンドーを覗きながら「いつかはお年玉で」と思いつつ、気がつけば大人になっていた。
一時期、スロットル式のレーシングカーのサーキットが大きな場所をとっていた。順番並んで遊んだのを覚えている。コースアウトすると自分で取りに行くのが時間のロスになるので、友達と交代で走らせ、番じゃない方が転倒したレーシングカーを取りに行くのがコツであった。その後、親に自宅でできるサイズの小さいレーシングカーとサーキットを買ってもらった。8の字コースの単純なものだが、結局コースを買い足す金もなく、車もポルシェ356(911の前です)のまま買い換えることもなく終わった。今は子供にどんどん買い足し・買い替えの誘惑をし大人がもうけている時代だから、、ものの大切さなんてわからないのは当然。大人が子供を食いものにしている。
地下の食料品売り場 最近はデパチカなんて呼ばれているけど、子供にとっては親の荷物持ちで引き回された覚えしかない。しかしお菓子も売っていて、ベルトコンベアみたいのにキャンディその他のお菓子が乗ってぐるぐる回っていた。ここからお菓子用スコップですくって買うのがなんともうれしくて。今で言う大人買いをしている気分。たしかスコップですくったお菓子の重量で値段が決まっていた。

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