スタニスラフ・スクロヴァチェフスキー
人呼んで、ミスターS。あのNHK交響楽団ですら見違えるような演奏をさせる男。
隅々まで見事な構築性を見せる職人。Vox盤のミネソタ響とのストラヴィンスキーはどれも見事で、
特に「春の祭典」は同曲ベストと言っても過言ではない出来である。運動性も切れ味も
知性も歌もあるいい演奏である。ザールブリュッゲン放響とのブルックナー第8番も
早めのテンポだが決して雑にはならず、ちょっと壮大さにはかけるが実に立派な演奏である。
ショスタコーヴィッチの第10番は思ったより普通の演奏で今ひとつだった。録音のせいかもしれないけど。
狂気が足りないんだよね。