予感
糸、真、隆世、由良の4人はテーマパークを出て、夕食を食べるため近くのデパートへ入った。
「何食べようか。糸さんは何がいい?」
「うーん・・・隆世ちゃん達は何がい・・・。」
「「・・・。」」
糸と真が前を並んで歩き、その後ろから隆世と由良がついてきていたのだが、2人が振り返ると、隆世と由良は話どころか手さえつないでおらず、
目線も2人全然違うところを見ていた。
「おーい、2人とも聞いてる?」
「「・・・。」」
「聞いて・・・ないね;」
糸の問いかけも2人の耳には届いていなかった。
「隆世ちゃん!!由良君!!」
「あ・・・え?」
「すみません!!なんかボーっとしてて・・・。なんでしたか?」
少し大きな声で呼ぶとようやく糸と真の視線に気づく2人。
「何が食べたいか聞いたんだけど・・・。」
「俺は何でもいいです。隆世は何か食べたい物ある?」
「私も特には・・・ない///」
目がふいにあってしまい、顔を赤らめて視線をそらす2人。そんな2人の考えていることを想像するのはとても簡単だった。
((意識してるなぁ・・・。))
テーマパークをでてからの隆世と由良はずっとこんな感じだった。2人の様子を見かねた糸が、隆世を自分の方に引き寄せた。
「きゃっ!!三浦さん!?」
「ちょっと買い物してくる。1時間したらまたここに戻ってくるから。」
「由良君任せた!!」と真に耳打ちして、糸は隆世の手を引きながら行ってしまった。
糸と隆世の姿を呆然と見送っている由良の横で、真は1人笑っていた。
「あの・・・真さん?俺達はどうすれば・・・;」
「男は男で買い物しようか。大事な物買わなくちゃね♪」
「大事な物・・・?」
「あの・・・三浦さん?買い物って一体・・・。」
「え?・・・。(どうしよう;)」
とにかく2人を離した方がいいかもと思って隆世を連れ出したはいいが、後のことは何も考えていなかったので糸は今更慌てだした。
糸のことだから、自分の為に連れ出してくれたんだろうと隆世は察していた。隣で、1人考え込んでいる糸の服の裾を軽く引っ張る。
「連れ出してくれてありがとう。由良といるの・・・少し気まずくて。」
「やっぱり初めてって・・・怖いし、不安だよね。」
いつもより少し優しくつぶやく糸の言葉に、隆世は小さくコクンと頷き、そのままうつむいてしまった。
「由良のこと大好きよ?大好きなのに・・・怖い。」
「隆世ちゃんの今の気持ち、すごくよく分かる。私も怖かったもん☆今もたまに怖いけど;(いろんな意味で。)」
「え・・・?」
「新しい関係になるのって、何かが変わっちゃいそうで怖かった。でも、相手のことを好きって気持ちまでは、変わったりしないのにね。」
「!!・・・そうよね。私の気持ちは変わったりしない。絶対!!」
さっきまでの不安な様子はもうどこにもなく、ふんわりと隆世は微笑んでいた。
「まだ約束の時間までだいぶあるけど・・・どうしよう;」
「私見たいところがあるんだけど・・・。」
「え?どこどこ?」
「あのね・・・。」
「えっと・・・。あ!あったあった☆」
真と由良は、真の言う"大事な物"を買うためにデパートの中の薬局にいた。
「真さん、これって・・・///」
「避妊はちゃんとしないとね☆由良君達は、初めてだし特にね。」
真の言っていた"大事な物"とはゴムのことだった。
「わかってますけど・・・買う時恥ずかしくないですか?;」
「どうどうといけば大丈夫だよ。(そういえば糸さん、朝口紅なくしたとかいってたっけ。)」
目的の物は手にはいったので、すぐ近くに並んでいる化粧品の方に真は足を向けた。由良もとりあえず真についていく。
「1つ、聞いてもいいですか?」
「何?」
「真さんは初めての時・・・不安じゃなかったですか?」
「今由良君が思ってるのは、失敗したらどうしようとか、かっこ悪いところを見せたらどうしようとかそんなところかな?」
「はい・・・。たぶん隆世も不安だと思うから、俺がリードしなきゃって。でも本当の所、よくわからなくて・・・。」
「いいんじゃない?よくわからなくても。これから2人でわかっていけば。」
「2人で?」
「前にね、糸さんが"かっこわるくてもどんな俺でもいい"って言ってくれたことがあるんだ。好きな人のことなら、どんな一面でも見たいものだよ?」
「そうですね・・・。ありがとうございます!!」
「っていっても糸さんの受け売りだけどね(笑)」
「お2人共、隆世の言っていた通りの人です。」
「隆世ちゃん、一体どんな風に言ってるの?;」
「とっても素敵なカップルだって。自分達もあんな風になりたいってよく言ってますよ!?」
そう答える由良の表情は、なんだかうれしそうだった。
〜約束の1時間後〜
「・・・来ませんね。」
「また何かに巻き込まれてなきゃいいけど;」
約束の1時間後、もとの場所に戻ってきた真と由良。だけど、糸と隆世の姿は見当たらなかった。
待つこと15分。少し小走りで糸と隆世が約束の場所に姿をあらわした。
「ごめんなさい〜!!」
「だいぶ待った?」
「そんなに待ってないよ☆でも何見てたの?」
真の質問に、糸と隆世は顔を見合わせる。
「「・・・秘密vv」」
「「??」」
それよりというように糸は真に少し小声で話し掛ける。
「由良君なんとかなった?」
「大丈夫だよ。糸さんのおかげでねv」
「は?私?なんで?」
「ま、いろいろvv隆世ちゃんの方も大丈夫みたいだね。」
糸と真がこそこそ話をしていると、隆世が思い切ったように由良に話し掛けた。
「由良、あのね?私・・・怖かったの。本当は今も少し怖いけど・・・。でもね?私が由良を好きな気持ちは、どんなことがあっても変わらないから!!」
「俺も・・・変わったりしないよ。絶対に!!」
また、お互いの顔に笑みが戻った。
「なんかあの2人いいね。」
「理想は俺達らしいよ(笑)ところで。本当に何見てたの?」
「だから秘密だってば!!・・・どうせ後でばれるし。」
「え?どういうこと?それ?」
「なんで聞こえてんだよ!!」
「・・・買った物を見たほうが早いかもね。」
「わぁ///だめだってば!!ほら、ご飯食べに行くぞ!!」
買った物が入っているであろう紙袋を真にとられまいとしながら、糸は1人でフード街の方へ行ってしまった。
「2人とも行こ?糸さん、先にいっちゃてるし。(笑)」
「行こう?」
「うん!!」
由良と隆世は手をつないで糸と真の後を追った。
「・・・私ラブホテルなんて入るの初めて。」
「俺もだよ。なんか普通のホテルとあんまり変わらないね。」
と、話しながらも少し緊張気味の2人。
「はい、これルームキー。最上階だよ。」
「ありがとうございます。受付してもらっちゃってすみません;」
真が受付で受け取った鍵の1つを由良に渡した。
「なんか真君慣れてない・・・?」
「そんなことないよ;2、3回くらいしかきたことないし。ね?糸さんvv」
「私に話をふるな;それだけあれば十分じゃん!!」
「なんか三浦さん・・・さっきからあんまりしゃべらないわね。」
「え・・・?そんなことないよ?全然!!」
「こういうとこくるの恥ずかしいんだよね?♪」
なぜか楽しそうに、真は糸の隣にきて腰に手をまわす。
「うるさいっっ///」
みるみるうちに糸の顔は赤くなっていった。
「「「かわいー。」」」
「3人でハモルなーっっ///」
「まぁまぁ、糸さん。そんなにむきにならなくても(笑)ほら、部屋に行こう?」
真のその一言に、由良と隆世は再び固まってしまった。
「・・・真。あの2人本当に大丈夫かなぁ;」
「・・・たぶん。」
とりあえず4人は、エレベーターで最上階まで移動した。
「由良君達の部屋はここ。とりあえず朝までは借りてあるから。」
「あ、はい。」
「大丈夫?」
なかば緊張している由良に真がこっそり耳打ちする。
「・・・はい。大丈夫です。」
「それじゃ、俺達の部屋あそこだから。がんばってね♪」
最後の一言はもちろん由良にしか聞こえないように真が言った。由良と隆世をその場に残して、糸と真も部屋に向かった。
しばらくの沈黙の後、由良が口を開いた。
「・・・とりあえず部屋、はいろうか?」
「うん・・・。」
「・・・はいった?」
「・・・みたい。」
2人が部屋に入るまで自分達の部屋にいくふりをして、糸と真は物陰から由良と隆世がとりあえず部屋に入るのを見守っていたのだ。
「後は、2人の問題だな。」
「さてと。俺達も部屋に入ろうか?」
「糸さん、汗かいたでしょ?お風呂の用意してくるね。」
2人を見届けて部屋に入ってすぐ、真は糸をその場に残してお風呂の用意をしにお風呂場へ。
残された糸は窓のそばに行き、黙って窓から見えるネオンを眺めていた。すぐに真がお風呂場から戻ってきて、糸を後ろからそっと抱きしめる。
「・・・真。」
「何?」
「お手柔らかにお願いします;」
「・・・それは糸さん次第かな?」
「それ意味わかんないし;」
「糸さんがかわいすぎたら、もう止められないからvv」
「それって手加減しないって言ってるようなものじゃんか!!///」
「糸さん自分でかわいいと思ってるんだ?(笑)」
「全然思ってない!!けど・・・そういうこと言う時は手加減ないじゃん;」
「・・・嫌?」
糸を抱きしめる腕に少し力をこめて、囁くように真が言う。
「嫌なら・・・こんなとここないし、いつも抱かれたりしない///」
少しうつむきながら糸は答えた。真はそんな糸を愛しく思いながら、自分の方に向かせて糸の唇に優しくキスをする。
「なんか糸さん、今日やけに素直だよねvv」
「そうか?///隆世ちゃんと由良君の影響かな・・・。」
「そうだ!!糸さん、はい。」
思い出したように真はポケットから白い包みをとり出して、糸に渡す。
「?なにこれ?あけていいの?」
糸はそっと、包みをひらく。中には、口紅が入っていた。
「朝無いっていってたでしょ?今日つけてないし。」
「すっかり忘れてた;ありがと、真。」
「どういたしまして。そういえばさ・・・。」
「ん?うわぁ!!」
真は糸を抱き上げて、ベットの端に座る。糸は真のひざの上でお姫様だっこされた状態だった。
「デパートで何買ったの?そろそろ教えてくれてもいいんじゃない?」
「え?べつにたいした物じゃ;(まだ覚えてたのか;)」
「なら教えてくれてもいいじゃない。」
真のひざの上でしっかり抱きしめられている糸に、この質問から逃れられるすべはなかった。
「・・・下着///」
観念したように、糸は小さな声で言った。
「今つけてるやつ?」
そう言って真は、糸の服を脱がし始めた。
「ちょっ!?いきなり脱がすなぁ!!」
あっという間に糸は、真によって下着姿にされる。
「かわいいじゃんvv糸さんにしては、珍しいデザインだね。」
糸が身に付けていたのは、白にピンクのフリルがついたとてもかわいらしいデザインの下着だった。
「隆世ちゃんとおそろいで選んだから・・・。そんなに見るなよ///」
一応抵抗はするものの、真の腕の中に収まってしまっている糸に勝ち目などなかった。
「隆世ちゃんこういうの似合うから・・・。私がつけてもなんか似合ってない気が・・・;」
「そんなことないよ?似合ってる。すっごくかわいいよ・・・。」
「ちょっっ、真!!やめ・・・ん・・・。」
糸の首筋に、赤く"しるし"がつく。同時に、真が糸のブラのフォックをいとも簡単にはずした。
「何すんだよ!!しかもはずすし!!」
「いいじゃない。今からお風呂はいるんだし☆」
「そういう問題じゃ・・・って下までやぁ!!」
糸の身につけていた衣服はすべて床の上に落とされていた。
糸は真に見られない様に、自分の腕で体を隠そうとする。しかし、それさえも真によって邪魔されてしまった。
「なんで風呂入るのにここで裸にされなきゃいけないんだよ!!?」
「まぁまぁvv」
完璧に糸は真に遊ばれていた。遊ばれていると分かっているのに、場所が場所なだけに糸は意識してしまう。
「糸さんどうしたの?急に大人しくなっちゃって♪」
「わかっててやってるくせに・・・。」
糸の性格を知り尽くしている真は、糸の反応を見て楽しんでいた。
「このまま押し倒して抱きたいところだけど・・・。」
「!?なっっ・・・やあ・・・っっは!!」
突然、糸の中に真が指を侵入させる。突然のことに、糸はいつもより大きな声をあげた。
「今はこれで我慢しとくよ。お楽しみはあとでってことでvv」
「何・・・言って・・・やっっ!!んんっっ・・・。」
真は指を糸の中にぎりぎりまでいれて糸を刺激し、そのうえさっきよりも激しくキスをする。糸は苦しくなって逃げようとするが、真が逃がさない。
意識しているところに突然の刺激、糸は与えられる刺激でおかしくなりそうだった。しばらくして、真は糸の唇を解放する。
「今日はやけに敏感に反応するね。ってことは、もう少しかな・・・。」
「はっ・・・はぁ・・・や・・・だめ・・・ぇぇ!!」
糸は息をするのも苦しそうだった。それでも真はやめようとはせず、糸を攻める。
「どう、糸さん?気持ちいい?」
「そ、んな・・・こ・・・とい・・・ぁぁ・・・。」
糸の中にいれる指を、1本・・・2本・・・と増やしていく。真が指を出し入れするたびに、糸は甘い声を出した。
「もう少し早くいっちゃうかと思ったけど・・・糸さんがんばるねぇ。でもそろそろ限界なんじゃない?」
「ぅぁ・・・や・・・ぁ・・・あんっっ!!・・・っっ・・・んぁぁ・・・はぁ。」
糸の中に入っている指を全部抜いて、最後の1本を増やして入れなおす。そしてすぐに激しく動かした。
「ぁあ!!やめ・・・んああっっ・・・やぁぁぁ!!」
糸の体が一瞬びくっとなり、その後はぐったりしてしまった。真は糸の中から指を抜くと、糸を抱きなおして髪を優しくなでた。
うつろだった糸の顔に、だんだんと表情が戻る。
「い、きなり・・・何すんだよ!!?」
まだ少し苦しそうに、糸が叫んだ。
「何って言われても・・・。予行演習?」
「そんなのしなくていいっっ!!」
「でもあれだけでいっちゃうなんて・・・後で楽しみだなぁvv」
「なっっ///」
「とりあえず、お風呂はいろvv」
「っていうかおろせ!!今日は1人で入る!!」
「だめvv一緒に入らなきゃ意味ないし・・・。」
「ねぇ・・・どういう意味?;」
「今日はあんなんじゃ全然終わらないってことvvま、お楽しみってことで♪」
「ちょっとまった!!手加減ないどころじゃないじゃん!?」
「待ったなし☆さ、はいろはいろvv」
〜恋人達のそれぞれの長い夜は、まだ始まったばかり〜
<<管理人より>>
前作の続きですね〜vv
前作を裏に置かせていただいて良かった♪と思っております!
好きにして良い良いとのことでしたので、思いっきり掲載させていただきましたっvv
なかなか、妄想をかきたててくださるエロでよろしいかと思ったり(にやにや)。
糸さんてばかわいいなー♪♪と、新鮮なエロムードに酔ってたり(うふうふ)。
ステキな作品を連続で見せていただけて光栄です*^▼^*
ありがとうございましたっ♪
で、例の別のバージョンもいつか拝める日を楽しみにしておりますね〜〜〜(^^)v
↑通じてますよね??(笑)
(2004.08.19)