がんばってるさなかに突然のこれ。
 すみませんねぇ、作者の仕事でリアルに電波途絶ッスから。
 そんななかで、まおはなやむ。
「たいへんなのよ」
 まおは執務机に両ほおづえをついて、眉を寄せて非常に困った顔をする。
「なにがどうしたでございますか、陛下」
 マジェストは銀のお盆でコーヒーをとん、とまおの机の上にのせる。
 そして彼女の目の前でくるくるとクリームをのせる。
 困った顔が一瞬でぱっと明るくなり、でもまたふにゃりと困り顔になる。
「おやおや。これでもご機嫌が戻らないというのはどういう事ですか」
 ふん、とため息をついて腕組みする彼を、じと、と上目遣いに見上げるまお。
「こんかいばっかりは、とても相談できないのよね」
「お、デートスポットか、それともおこづかいか、ナオくんと喧嘩したか」
 ばんと机をたたいて顔を真っ赤にして立ち上がる。
「なんでよー!」
 しゅんしゅんとゆげをたてて怒るまお。
「それは喧嘩してないぐらいらぶらぶってことですな。いやいや、さすが魔王陛下」

  ごすん

「ぐ……が……へ、陛下、ぐーでどかんはなしでございます」
 無言で拳をマジェストのみぞおちにきれいに納めるまお。
 右うでがぴんとのびて、肩と腕が一直線になっている。
「うるさい」
 ふーと右手拳に息を吹きかけて、彼女は自分のいすに戻る。
 女の子というのは非常に容赦ない。はっきりいって。
「さてー。それでね、本題なんだけどね。あと2話で終わるじゃない」
 腰掛けると、自分のコーヒーの上で手を組んで、やっぱり両肘をつく。
「そうでございますな」
 ずず。
 マジェストは自分のブラックコーヒーをすする。
「こんなところで止めたら、その。かゆいとこに手を当てただけで『かくんだったらかいてよ!』ってかんじ?」
「ふむ、いくにいけないというやつですな。……それがなにか?」
 まおはむむむとうなると言った。
「作者の奴向こう一月通信環境途絶らしいのよ」

 ががびびーん!

「な、なんですとー!」