カオスパラダイスランキング第3回カオパラランキング!
参加作品の数と、その質の中にありながら、ここまで成果が出たのはみなさまのおかげ。
感謝感激であります!
4月11日12時。
「……なんて、差だ」
マジェストは驚いた。
まおは愕然とした。
少なくとも、4票の格差で、7位の座をけ落とした作品は駆け上がっていた。
「いやいやー、でもでもー、少なくとも直前まで7位だしー」
まおはそれでも充分上機嫌だ。
嬉しい計算外の8位入賞を(ボタン式投票では)果たしたのだから。
「そうですとも」
ぐ、とマジェストは拳を握り、どこか憑かれた表情で言う。
「そうですとも。まだCGIの域を抜けてませんぞ陛下。まだまだ、メールによる投票の開示がまだでございます」
「えー。そんなこといったってー、それじゃお祝いもできないじゃん」
そこは執務室ではない。
厨房の隣に設えた、簡単な会食会場。
いつもは幹部の食堂になってる場所だ、とは言え、使う事自体稀だ。
そこに今やところせましと料理が並べられている。
勿論今回のお祝いのためだ。
「何をおっしゃいますか。開示はGW後ですぞ。まってなぞいられませんが」
何故か鼻息荒いマジェスト。
拳を振り回すあたり、何に興奮しているんだか。
「でもねー」
対照的に妙に醒めたまお。
醒めてるのではなく、嬉しいけど不安な所を隠せないという雰囲気か。
「9位との差は1票。メール開示後いきなり転落もあるんだよ」
がーびーん。
いつもならこの擬音はまおに与えられる栄誉だというのに。
今日はマジェストが顎を外して目を白くさせて、この擬音の栄誉に預かっていた。
「そんな、そんな……まさか……」
おろおろおろ。
ひとり崩れ落ちるマジェストを尻目に、まおはカメラ目線でにっこり笑って小首を傾げる。
「みんな、投票ありがとー。まだ物語は続くから、これからもよろしくねーっ」
ぶんぶん。
両腕を大きく振るまお。
段々遠ざかっていって――暗転。
みなさん、投票ありがとう御座いました。