まおだって女の子、流行をつかむ電波をキャッチする事は可能だ。
 だけど、その流行は決して女の子らしいものだとは限らないのがまお。
 今回もそんな感じで。


「ゴッゴル!」
 まおは、執務室でいきなり声を上げた。
 まずもって、意味不明な言葉だった。だから、すぐ側に現れたマジェストは首を傾げる。
「いきなり何を叫んでおられますか陛下」
「えー、なんだか今どこでも流行みたいなんだよぉ」
 不思議そうな顔をして、まおはマジェストを見上げる。
「2ちゃんでもゴッゴルだよ?今流行の最先端はゴッゴルなんだ♪」
 どうやらそうらしい。まおの中での確定事項でもあるようだが。
「では陛下。ゴッゴルとはなんでございますか」
 マジェストが比較的落ち着いた声で言うと、まおはどちらかというとかなり寂しそうな顔をして言う。
「……えと」
 かなり困った顔で。
 ゆっくり首を傾げて。
「そのね。ゴッゴルなんだよ」
 もう何時泣いてもおかしくない貌で。
 すがりつくというのが最も正しい表現だろう。
「ああ、判りました陛下。ゴッゴルですな?」
 こくこく。
「ではGoogleで検索をかけてみますか……と、なんとゴッゴル の検索結果 約 56,000 件」
 マジェストは額に汗を浮かべ、眼鏡を光らせて表情を消す。
「こ、ここまでゴッゴルが浸透してしまっているとは……いや、浸食と言うべきこの速度はっ」
 中指で眼鏡をかけなおし、マジェストはキーボードを素早く叩く。
「ま、まさかゴッゴルとは……」
「ごっごるとは?」
 ゆっくりと、冷や汗を浮かべたままマジェストはまおに顔を向ける。
「ゴッゴルとは、WEBに繁殖する謎のウィルスだったんだよ!」

 だれだおまえ。

 ※『ゴッゴル』とはSEOコンテスト用検索キーワードです。
 普通は検索エンジンのロボットが検索方法を最適化するのに対し、大手検索ロボットに対してHPを最適化するという逆手順を行うものですね。
 まあ私はお茶を濁す(ネタにする)だけですが。
 Σ(゚Д゚)ゴッゴル!!