Winged-White 転ブ関連用語集

あいうえお順です。

IDカード  個人が転ブで転移する際に必要なメモリーカード。転ブに最低限必要な個人の総原子量データが記録されているが、その他アドレス帳やクレジットカード機能もあり、携帯電話・パソコンなどとデータを共有させて幅広く生活に利用されている。国際規格に準拠した後は、パスポート機能も追加された。
ウォークスルー(walk-through)  歩行しながら転移を可能とした転移送信/受信システム。人間の大量転移に適している。当初は鉄道などの大量輸送機関に取って代わる交通機関として開発されたが、大型店舗や各種施設などの玄関・出入口にも利用されている。従来のどの旅客交通機関に比べても安全性・快適さ・移動速度・コストパフォーマンスに優れていると言える。なお、転ブのような双方向型ウォークスルーと、送受信のいずれかの機能しか持たない単方向型ウォークスルーとがあり、後者はより大量転移に適している。
グルメ転ブ・グルテン
 ボックスタイプに対応しているインターネットの宅配サービス。飲食業界を一時恐慌状態にしたが、後に業界そのものの発展を促進した。グルメ転ブを利用した料理は俗に『転ブ物』と呼ばれる。
コバンザメ  デブリデータが送信されるデータに貼り付くこと。故意のコバンザメと偶発のコバンザメに分類される。故意のコバンザメは転ブ上で最も悪質な犯罪で、無差別殺人と直接つながる場合が圧倒的に多い。代表的な転ブテロの一種。
ゴミ留保センター  ボット(ゴミ専用BOT)のデータを一時的に保管するフェイルセーフ施設。元々死体遺棄などの犯罪を予防し、捜査を円滑にすることが主要目的なので、間違って捨ててしまった書類などは、あきらめた方がよい。
ジェリディアム(Gelidium)  ウォークスルーの発展技術。物質の再構成を適切な位置から始めることによって、再構成済みの部分を適切な速度で前方に押し出す技術。この技術によって大型の物質も転ブ・再構成生産が可能になった。鉄鋼・船舶製造などにも応用されている。ジェリディアム対応で大型の輸送用転ブは一般にアクセスゲートと呼ばれている。ジェリディアムの語源は不明。
センカガリ(darning by thousands)  人体の安全な転移を想定して確立された、データ誤差の全く無い高精度ベリファイシステム。ベリファイは必要な原子量情報から始まり、受信側は先行して貯蔵庫から原子を受け取り始める。続いて本データのベリファイが送信側と受信側、及び最低5ヶ所の中継地点で幾重にも重なりつつ行われ、本データを受信側で構築する。「コバンザメ」が入る可能性は、計算上ゼロである。
転ブ・転移ブース  原子配列転送式物質移動システム端末ブースの略。狭義には送受信機・BOTが一体化した端末ブースのみを指すが、一般的には物質の分解に始まりデータの読み取りと送信、目的地での受信・再構成といった一連の転移システムやその行程全体を指す。遠隔地への瞬時の移動・輸送を可能にしたこの転移システムの実現は、社会の様相を激変させた。
転ブテロ  転ブのシステムを悪用した犯罪は、そのほとんどが社会に不安を与えるテロ行為として認知されている。ゴミ留保センターに大量のデブリデータを送付する「ゴミ爆弾」や、受信側の保有原子量を改ざんしたりしてアクセス不能にする「村八分」、デブリデータを送信中のデータに貼り付ける「(故意の)コバンザメ」などがある。なお、IDカードの窃盗は、要人でもない限りはテロとは言わない。
トータルタウン(I)  政府が発令した次世代居住環境整備プラン(及び条例)。転ブシステムの発展に伴い、1.BOTシステムを基盤にしたリサイクル社会の整備。2.ボックスタイプを端末とする生産〜流通市場の再編と奨励。3.転ブの大量転移を主軸にした交通機関の再編。4.大量データ通信網とセンカガリ・ポイントの整備、などを統合した次世代型都市構想で、大幅な生活環境の効率化・環境アセスメントの改善を謳った。
フォーマット=リアル(Format-Real)
 転ブの転移データとしての人間が転ブ先として利用できる、現実世界の自然法則を忠実に模した仮想空間。初期にはショッピングモールなど、一時的な利用先でしかなかったが、安価な住居としても利用され始めた。(may be written in破瓜3・4〜...)
フラクタリーデータ圧縮(fractaly data compression)  フラクタル次元を任意に設定しつつ解析して、同じようなデータの重複を避けたデータ圧縮方法。これにより、それほど運用に注意を要さない物質の原子配列データの大幅な圧縮とその保存の大衆化が実現した。クオリティを上げる(フラクタル次元の設定/解析精度を上げる)ことによって、オリジナルに限りなく近づけることもできる。なお、商行為上の運用は、認可されたプログラムによる圧縮とクオリティを含めた明示が必須で、センカガリが必要であるほどの人体転移や政府指定の文化財などへのデータ圧縮は禁じられている。
ボックスタイプ・転移ボックス・ボックス(BOX)  送信機・BOT・受信機が一体化した転移機。「小型転ブ」とも言われるが、転ブに先行して開発された。企業や家庭の小型物品の転送用に利用される。インターネットの各種サービスとの相性がよく、フラクタリーデータ圧縮の導入やトータルタウン条令施行により、既存物販売上を上回る市場となった。
ボットBOT)  Boxing Omni-Trashの略。基本的には転移の送信時に分解された各元素を分別し、適切に安定化させ貯蔵庫に保管する機能全体を指す転ブ技術の一つ。一般的にはこのような機能を持つゴミ箱の部分の呼称(この場合、「ボット」とカナ書きされることが多い)。このゴミ処理機関のBOT化は、生活上のあらゆる資源物質のリサイクルを実現した。また、犯罪の証拠物件や人体/生物の遺棄防止のため、ゴミ専用BOTのデータはゴミ留保センターに転送され、一時的に保管するフェイルセーフシステムが確立した。
ミラーサイト  本来はインターネット上のアクセス混雑の緩和のために作られた、オリジナルサイトをコピーしたサイトのこと。転ブ普及後、一般店舗でも、同じ目的で作られた店舗はミラーサイトと言われ始めた。しかし従業員はコピーできず、在庫もオリジナルといつも同じだとは言えない。
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