夏は海だ、ベトナムだ
*** 2014年7月19日〜7月27日 ***


 


八ヶ岳南麓で小さな貸し別荘を営業している。

季節ごとにいろいろな楽しみがあるのだが、お客様の予約は8月に集中してしまい、今年も8月は予約完了。
8月は忙しくなるので、ちょっと早めの夏休み。
山梨県には海はないので、夏休みは海がいい。
そして、あまり行ったことのないところに行こう、というわけで、2回目のベトナム。
今回の旅の目的地はベトナムのニャチャンという町。あまり下調べもせずにとにかくニャチャンに行ってみた。

◆ニャチャン
ニャチャンは南北に細長いベトナムの南部地域にある町で、日本からはハノイかホーチミンを経由して行くことになる。
何故ニャチャンに行くことにしたかというと、ニャチャンは国際的なビーチリゾートだと聞いたからだ。
たしかに海外沿いには高層のホテルが建ち並び、なかなかのもの。
ベトナムもこんなに開発が進んだのかとベトナムのイメージがちょっと変わる。

人口は35万人とかで、私が住む山梨県の県庁所在地甲府(20万人)を軽く凌ぐ大都会である。
だから通り沿いは煩くて静かに過ごしたい人には向かないかもしれない。
逆にアジアの混沌が好きな人にはうってつけの町ともいえる。

◆ロシア天国
旅の前半に泊ったホテルはニャチャン市街からは車で20分ほど離れているダイヤモンド・ベイというところにある。
最初くらいは静かに過ごそうと考えたのだ。
着いてみて驚いたのは、やたらとロシア人が多い点。
ホテルの口コミでそんなことも書いてあったが、とにかくここはロシアかと思うばかりの状況。
朝食会場のロシア人占拠率は9割くらいであろうか。
何故ニャチャンにロシア人が多いのか、と不思議に思って「ニャチャン ロシア人」でネットで検索してみた。
モスクワから直行便があるらしく、旅行者だけでなく移住者も多いらしい。
何故にそんな状況になったかはわからないが、ニャチャンはロシア人御用達のリゾート地なのだ。
だから市街の大きなショッピングセンターの案内板もロシア語表記だったりする。
想像の域を出ないが、昔の社会主義つながりで交流がさかんになったのかもしれない。

ロシアは一昔前は海外渡航など自由に出来なかっただろうから、まだまだ海外旅行新興国なのだろう。
ホテルに大型バスで乗り付けてくることからほとんどがツアーで来ている様子である。
やはり北国の人々だからだろうか、寡黙な人たちで、市街へのシャトルバスでもしーんとしているのが印象的だった。

◆ニャチャンの海
ガイドブックによるとニャチャンの海外線の長さは7km。
白砂ではないが、海の透明度はまあまあで十分に水遊びができる。
昼間は欧米人が肌を焼く姿が目立ち、アジア人は少数派である。
ところが、朝夕は形勢逆転して、アジア人で賑わうことになる。
私が起きるのは朝5時半頃だが、ホテルの窓から眺めるともう水遊びしている人々が目立つ。そして夕方は5時過ぎくらいになると大賑わい。
地元の人たちなのか旅行者なのか判然としないのだが、多くのアジア人が集まってくる。

◆よくわからない、ベトナム
タイが好きで十回以上行っているが、微笑みの国タイなどに比べると、ちょっとあいそがない。
特にショッピングセンターの店員さんは悲しくなるほどあいそがない。
商品を見ていると寄ってくるが、商品の説明をするでもなく、ただ近くに立っているだけで、ひょっとして万引き監視してるのか?と思ってしまう。
普通の商店やナイトマーケットには多少あいそのよい店員さんもいるが、これは例外のようだ。
タイでは値切るのが買い物の楽しみ(苦しみ)だったりするが、一言「fix price!」とだけ言って、価格交渉には全く応じない店もある。
これだけあいそがないと、その理由が知りたくなる。
国民性かなのか、社会主義の影響か?

◆両さんが作ったみたいな遊園地
話は飛ぶが、以前こち亀(こちら亀有公園前派出所)にハマってしまったことがある。主人公の両さん(両津勘吉)はハチャメチャな警察官だが、発想力がすごい。
何でも商売のネタにして実行してしまう。そんな両さんが作りそうな遊園地がニャチャンにあったのだ。
その名はビンパール・ランド。
ニャチャンの沖合の小島の島全体を遊園地にしてしまった。遊園地、プール、ゴルフ場、ホテルと何でもそろっている。
ディズニーランドとディズニーシーをコンパクトにまとめた感じか。(ディズニーシーには行ったことないので、想像ですが。)
すごいのは島への行き方。陸地から3kmほどの距離なのだが、それをケーブルカーで結んでしまった。
まさに両さんが作った遊園地みたいなのだ。

帰国便が夜遅い便でやることがなく息子の強い要望でビンパール・ランドに行ってみた。
土曜日ということでもう大混雑。
入園料(乗り物代込)が55万ドン(約2700円)と現地物価からするとかなりの高額なのに、(おそらく)地元の人たちが大挙押し寄せている。
うーん、ベトナムもここまで庶民の経済力が高まったのかと思いきや、地元人の入園料は22万ドン(約1100円)と判明。社会主義国家だけにまだ外国人価格が残っている。
ものすごいジェットコースターはなかったが、遊園地初体験の息子にはちょうどよかったかもしれない。

しかし夏の土曜日の遊園地やプールなどに行くものではない。
汗だくでくたくた、もう二度と夏の遊園地に行くまいと心に誓った。笑












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