パシリ争奪人生ゲーム大会


はじめに

タイトルからも分かりますように、単に最下位になってしまうと罰ゲームとしてみんなにこき使われてしまうといった人生ゲーム大会を開催したっていうことです。まぁ人生いろいろあるっていうことで…


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卒研発表も終わり、あとは卒業式を待つばかりのとある講座の休憩所での会話…

「暇だね。」

「なんか多人数でできることないすかね。」

「すごろくみたいなやつ?」

「すごろくといったら人生ゲームでしょう。」

「誰か持ってる?」

「………」

「値段いくらするんだろうね。」

「見に行ってみる?」

多分こんな会話だっと予想…数年も前のことなど全くもって正確には覚えてません。とういうことで近くの「ハローマック」へ出撃!ありました人生ゲーム平成版。値段はいくらだったか忘れましたが、その場で割り勘購入決定。その日は普通に皆で人生ゲームを楽しみました。しかし…


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ある日、よっぽど暇だったんでしょうか、また人生ゲーム大会をすることに決定!しかし、ここで普通にやっても面白くないということで罰ゲームをかけることに…相談(?)の結果「最下位の人は明日1日中パシリ」に罰ゲーム決定!そして大会が始まる…

とにかくそのゲームは自分は順調でした。いわゆるトップ独走状態。ま、このまま普通に行けば完全は罰ゲームは免れそうです。そう、普通に行けば…

人生ゲームのゴール直前が「悠々自適コース」と「一発大逆転コース」に分かれているの皆さんご存じてすか?まさにその分かれ道にトップで私が差し掛かったとき、誰かが運命を左右する言葉を発した。

「普通ここで一発大逆転コース行くだろ?」

こんなトップ独走状態で普通絶対に行きません。

しかしその言葉で周りの空気は一発大逆転コースへレッツゴー一色です。こうなったらチャレンジするしかありません。もしかしたらさらに財産倍増するかもしれません。いや、今この独走状態からいって完全に運は私に向いている。天も神も味方しているかも。多分大丈夫!しかし一応皆に確認…

「全員、一発大逆転コース行くの決定だぞ!」

一同、にこやかに頷く。そして一発大逆転コースへ突入のルーレット回転!

破産!!!

ばんざーい、やったね、これからは田舎でひっそりくらしまーす。完全に運や天や神は私の妄想でした。しかし皆が一発大逆転コースを選ぶ以上、あのマス目の破産確率からいって、私は最下位にはならないでしょう。皆がゴールするまで地道に暮らします。だが、さすが私の友人達、不幸はこれだけでは終わらなかった。

何故皆さん全員、悠々自適コースへ行ってるんですか?

ちょっと〜、あの口約束はなんだったんですか?さすが口約束、皆さんも気をつけましょう。しかしこのような心やさしい友人達をもった私は多分町内一の幸せ者でしょう。というわけで…

罰ゲーム決定!


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次の日…、そう罰ゲーム決行の日です。もちろんこの日も朝から研究室へ来てます。しかし、お昼近くになっても一向に罰ゲームが来ないんですが…ちょっと残念…(何故?)

で、昼食の時間、皆は学食へ食べに行ってます。私は学食の量がどうも多すぎてダメなんで、売店でおにぎり買って研究室内で食ってました。しばらくすると皆がニコニコしながらこっちへ歩いてきます。私の直感からするとこれから始まるでしょう。もちろん当りです。

「売店で飲み物買ってきて!」

パシリの定番ですね。しかし学食からの帰りあんた達売店通ってきたでしょうに〜

話によると、もちろんいつも通りに食後の飲み物を買うために売店に寄ったらしいのですが、購入寸前で今日が罰ゲームの日であることに気付いたようです。もちろん買いに行きます。罰ゲームですからね。しかし人生ゲーム大会に参加してない人の分も買ってこなきゃいけないんですか?答えはYESだそうです。危険だ、この罰ゲーム…

 

次に罰ゲームが来たのはPM3:00の休み時間。小腹が減ったということで何か食おうという話になりました。で、1人が口を開く…

「俺が皆のたこ焼き奢ってやるよ。」

いや〜、持つべき者は友ですね。罰ゲームの日だっていうのに奢ってもらえるなんで、嬉しいです。もちろん、私が買いに行くんでしょ?

「たこ焼き買ってきて!」

行きます、行かさせていただきます。全部で10人分ですね。そして、買いに行こうとしたその時…

「あっ、15分以内に買ってこなかったらお前の奢りな。」

それってパシリの範囲超えてます。ていうか、いじめです。しかしあのたこ焼きや10パックも作り置きしていない可能性が高いんですが…これから焼くとなると私の奢り決定です。などと考えているさらに…

「巨峰のつぶつぶジュースも1缶買ってきて!」

それが売っている自販機、たこ焼き屋と全く反対の方向なんですが…はっきりいって時間的にヤバイです。しかも追い討ちをかけるように嬉しいお言葉が…

「もう時間スタートしてるよ。」

走りました。というか駆け下りました。研究室は4階、しかもこの大学高台の上にあるんです。一応ふもとまで斜行エレベーターなるものがあるのですが、そんなの使ってたら間に合いません。で、ぜーぜー言いながらたこ焼き屋に到着!開口一発、

「たこ焼き10パックください。」

ありました、作り置きで10パック。しかし10パックもソースを塗るとなると時間も結構かかりますね。そしてお金を払って、両手にたこ焼きの入った袋を持って来た道を帰る。しかしすでに坂道を駆け上がる体力など無し。斜行エレベーターを使うことにする。エレベーター内で体力温存、とジュース代の準備とたこ焼きの袋を片手で持てるように包装し直す。と、同乗していた事務員のお姉さんに話かけられる。

「何かパーティーですか?」

「はい」

一応即答で答えてしまったが、良しでしょう。ある意味パーティーですから…エレベーター到着、扉が開くと同時に今度は自販機へダッシュ!難なく巨峰のつぶつぶジュースを購入。そして最後の難関、研究室までの階段を駆け上がりゴール!

「早かったね。」

それだけかい!ていうか、疲れてて言い返せませんでした。なんとか15分はかからなかったので、たこ焼き奢ってもらえました。しかしこれだけ走ると食欲わかないんですが…2月の下旬というのに私だけは真夏です。暑い…あっ、たこ焼きは後でちゃんと食べました。

 

学校も終わり部屋に到着、罰ゲームの1日が終わろうとしていた。いや、終わると思っていた。そしてPM9:00、突然電話が鳴る。

「焼肉弁当買ってきて!」

「は?」

そう、日付が変わるまでは罰ゲームでした。忘れてました、そう簡単に終わらせてくれないことを…しかし弁当屋、君のアパートのすぐ近くじゃないか。しかも俺のとこから君のとこまで自転車で10分近くかかるんですけど…が、罰ゲームの前ではそんな理由など無意味である。早速自転車を走らせて弁当屋へ行き、目的の焼肉弁当購入。そのまま友人宅へ…

さすがにそのまま帰れとは言われませんでした。しばらく友人宅で他愛もないことを話すことにする。罰ゲームの夜は更けていく…


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次の日、この罰ゲームのレポートをしばらく貼り出しておくから提出しろとの友人のお達し…はっきりいって書きたくありません。ということで、ヒヤリングにより友人が代筆でレポートを書く。しかしこのレポート、この後数年間貼り出されることになるとは思いもよりませんでした。

で、リベンジを申し込んだのですが、誰もするとは言わない。こんなの目の当たりにすると当たり前か?というか、トップの人が宣言しないと大会は開かないとのこと。そのまま皆、卒業…

そういやあの人生ゲームどうしたっけな?誰かにあげたんだっけ?忘れました。しかし、なんとかリベンジしたいんですけど…もう無理っすか?


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