ある日、私は1冊の古ぼけた本によって不思議な世界へと導かれます。本の中の世界――MYST そこは架空の世界ではなく、いくつもの並行して存在する世界のひとつだということを私が知るのはもっとあとのことです。
静かな小さな島ミスト。港、図書館、宇宙船、時計塔、巨大なギア。しかしその島には私以外に誰もいません。話し相手もなく、なにをすべきかも分からない。さて・・・。
港の壁に入り口らしきものがあり、触れると音を立てて開きました。どうやら地下室になっているようです。私は人の気配を求めて踏み込みましたが、だれもいません。あきらめて戻ろうとしたところ、壁に張り紙が。張り紙の数字を入力してみると、立体映像装置が動き出しました!その映像で「マーカースイッチ」というものをみた私は、港の近くにあった不思議なレバーのついた箱を思い出したのです。きっと重要な何かに違いない。
港の階段下のマーカースイッチを引き上げ、私は建物を目指して歩き出しました。あの建物のなかに誰かがいるかもしれない。道端でしわくちゃの手紙を拾います。キャサリンへ、と書かれた手紙の差出人はアトラスという人物。誰だろう?でも手紙があるということは、この島に誰かがいるということに違いない。私は手紙を読みました。「重要なメッセージを港の桟橋の秘密部屋に残した。パネルにマーカースイッチの数を入力してくれ」とあります。彼に何が起こったのか、私は何か得たいの知れない胸騒ぎを覚えました。
それから島中を散策し、あらゆる箇所のマーカースイッチを引き上げてみましたが、それによって何かが起こる事はありませんでした。とりあえず港の桟橋へもどり、アトラスのメッセージどおりにあの立体映像装置を動かしてみることにしましょう。島のマーカースイッチの数は全部で8つ。08とパネルに入力すると、ひとりの男が現れたのです。彼がおそらくアトラスでしょう。
アトラスは急いでどこかへ行く必要があったようです。大切な本を誰かに燃やされてしまったために、残った本を安全な場所に移したとか。本を燃やした犯人は息子たちかもしれないと、彼は疑っています。
「アクセスキーを忘れたら、タワーローテーションを使え」
タワーローテーションが何であるかはわかりませんが、使えばこの島でないどこかへアクセスできるかもしれません。
気を取り直して私は大きな建物の中へ入りました。私を出迎えてくれたのは本と絵。暖炉。どうやら図書館のようです。書棚の本はほとんどが燃えていて読めませんが、いくつかが無事でした。私はそれらを注意深く読むことにしました。
チャネルウッド時代の日記には時代についての説明があり、妻キャサリン、息子のシーラスとアクナーについても書かれています。アトラスという人物にはふたりの息子がいたようです。
ストーンシップ時代という日記には、3人の少年が船や灯台を作ったこと、水中の明かり、建物、発電機についての説明が書かれていました。また、8つの星座が載っていました。
セレーネ時代に関する記述はバルブやラジオアンテナ、スペースシップについて記されていて、鍵盤の図と5つの音の順番が書かれていました。
メカニック時代となっている本には要塞の図が描かれています。敵との闘いのために息子と3人で作ったとか。
アトラス一家は何らかの理由でバラバラになっているようです。大事な本を燃やされたことが関係しているのでしょうか。
左右に分かれて置かれている赤と青の本を調べてみました。赤いページを本に挟み込むと、本の中から誰かが私に話し掛けてきます。「私はアクナーだ」アクナー!彼はアトラスに疑われている息子のひとりです。青のページも同じように本に挟んでみると、そちらからはシーラスが現れました。
ふたりは本の中に閉じ込められたようです。閉じこめたのがアトラスかどうかは分かりません。ふたりはそれぞれ赤のページと青のページを持ってくるように私に要求してくるのでした。
図書館の壁にはミスト島の地図らしきものがあります。アイコンにふれていると地図内で光線がぐるりとめぐり、たまに赤く変わる箇所がありました。そこはどうやらあのマーカースイッチの場所のようで、引き上げていると赤になるようでした。
とりあえず港に線を向けて、私は一旦地図から目を離しました。
さて、タワーローテーションが何であるのか。これだけの発見ではわかりません。私はさらに図書館内を探してみることにしました。まだ調べていないのは2つの絵と暖炉。そこで絵を観察してみると、なんと絵が動き出したではありませんか!そしてさらに絵のとおりに書棚が動き、部屋の奥へと続く廊下が現れたのです。私は廊下へ入りました。廊下の先にはエレベーターのような扉があります。昇ってみると、港が見えます。どうやら観測のための場所のようですが…。がっかりした私は、他に何かないかエレベーターの周りをめぐってみました。すると、裏の方に鍵のマークがついたはしごが見つかりました。昇ってみると、何と金属板にメッセージが。
「OCTOBER 11,1984 10:04AM 、JANUARY 17,12:07
5:46 AM 、NOVEMBER 23,9791 6:57 PM」
3つの年月日と時間をメモし、私は考えました。島のどこかにこの年月日と時間をいれて起動する装置があっただろうか――
図書館へともどると、私は他のマーカーの箇所を同じようにすべて調べてみました。
スペースシップのキーは「59VOLTS」
巨大ギアのキーは「2:40 2,2,1」
大木のキーは「7,2,4」
これがミストからどこかへいくための「アクセスキー」であることは確かなようです。しかしどこでどれを使ったら良いものか…。
私は図書館を出て、再び島を探索することにしました。
察しのよいみなさんには、どのキーがどの箇所で使われるものなのか既に検討がついていることでしょう。
キーを使ってミストから別の時代へと移動し、シーラスとアクナーの要求する赤と青のページをミストへ持ちかえるのが当面の課題になりそうです。
他の時代からミストへと戻る方法は図書館の本の中にある記述をヒントに考えてみてください(それでもどうしても分からないという場合は、読者限定コーナーにてもう少し詳しいヒントがありますのでパスワードを入手してくださいませ)。
ミストはあらゆる箇所を観察することがクリアへの第一条件だと思います。すばらしい景色のなかに見え隠れするスイッチボタンやスイッチバー、そして音など見落としのないよう五感をフルに活用して楽しみましょう。
兄弟を助けるのか、それとも・・・・
最後の選択はあなた次第です。