シルバー事件とは
政治的な対立――FSO対TRO・CCO連合。6月6日新区長選挙公示のその日、連合執行委員長ナカネギンジが何者かに殺害された。チューブ状の鋭利な金属を使用した刺殺であった。
犯人はウエハラカムイ。
彼は連合本部を襲撃し、10人の長老たちをも刺殺する。被害者が高齢であったことなどから、この事件は通称「シルバー事件」と呼ばれる。

腐りはじめた近未来都市、政治的な対立から2派に分かれた治安維持。
そして事件はカムイ逃亡からはじまっていく。


クサビが身柄確保した「ウエハラカムイ」は精神異常と診断され病院へ隔離されていたが、ある日担当カウンセラーを殺害し逃亡する。
逃亡を果たしたカムイは探知機の操作範囲が及ばない場所に潜伏、完全に消息をたってしまった。さらに捜索の間、明らかにカムイの手口であろう女性の遺体が見つかる。一度はショッピングセンターでニアミスがあったものの、その後またカムイの消息はつかめなかった。

24署は絶好の捕獲チャンスであったショッピングセンターでの失態の責任をとるために凶犯2課のクサビテツゴロウを休職処分とし、捜査を続行する。そしてとうとうカムイを確保、カムイを軟禁していた女も連衡した。
女の名前はシモヒラアヤメ。かつてのカムイのパートナーだった。彼女は捜査官の隙をみて署から逃げ出すものの結局は逮捕される。

アヤメの口から語られる”このカムイ事件”の真相――
カムイと対の存在であるアヤメ。彼女は自分以外の人間がカムイの子供を宿すことを許さなかった。そのためにカムイと関係をもった女性らをつぎつぎに殺害していたのだ。
スミオとギンロウによってアヤメは逮捕され、カムイ事件はコピーキャット=アヤメ事件として終わった。

しかし世間のカムイへの畏怖は消えない。
ネット社会や若者の間でカムイはシンボル化されだした。既存の制度に縛られない自由の象徴として――





シルバー事件 夕映セレクト名セリフ集へ
プレイヤーは、ナツメダイゴがリーダーを務める公安特殊部隊リパブリックの一員としてキャスティングされる。
※私は『ギンロウ』(銀狼)とつけてみました。

ギンロウは、カムイ捕獲作戦以降、クサビによって凶犯課に非常勤扱いで半ば強引に参加させられ、中盤にはコトブキシンジによって正式にスカウトされる。
クサビには「デカチン」(=デカ・チンチラの略)とあだ名をつけられて、その後は1課2課問わず働かされることに。

このゲームはゲームというよりもデジタルブックとして楽しむほうが納得できるかと思います。ムーンライトシンドロームと同様でいわゆるゲーム性という面では低いです。ボタンを押してひたすらテキストを読み、時々思い出したようにちょっとした謎解きがある程度だから。

まあ、賛否両論あるのですけれど「小説」として遊べばかなり面白いです。
2つのシナリオがあり、それぞれを交互に読んでいけば事件の裏表がわかっていくようになってます。むろん一方をすべて読んでからもう一方を読むというのもありかと…。
キャラクターもよく生きていて、須田さんはやはり健在(てゆーか復活?)といったところ。「己」と書いて「オレ」と読ませるあたりは、やっぱいいなあと思ってしまいました。
唯一のがっくりといえばアレよ、アレ!実写のバイアン(笑)

随所でMSと被ってたり(今を生きるとかリルとかスミオとか…)しますが、それを探しながら楽しむのもまた一興なのかもしれません。