[都市:転換場]
転換場は主人公とパートナーを追い詰める幻の場所です。ここで「私」やパートナーは自分の内面や取り巻く人間関係と向き合い、さらに絶望や恐怖を与えられます。水路をあるいていると皇子の唸り声や誰かの悲鳴などが聞こえてきます。が、慌てて走って逃げちゃっても疲れるだけ。何せ唸り声は自分のものなんだから。そう、今の自分、もろに融合体。つまり心と身体が本来の状態になってるみたい?まあ、あの強烈な皇子でなくって、水路で追いかけてきた酔っ払いみたいな融合体なんじゃないかなー、たぶん。自分の姿は見えないのでわかんないけどね。でもパートナーはそんな「私」でも受け入れているらしい。じゃあ、やっぱり普通の自分?なのかな。うーん、どっちでもいいか。さて、この転換場にパートナーを連れてくることで若干のストーリー変化があります。何せ自分のほかにパートナーも心理的ダメージを受けるんですから、例の宇宙人ストーリーのほかにパートナーの物語になってくる。ここでは融合体もいないので部屋をひとつずつ丁寧に巡ってください。メッセンジャーたくさんいるからね。部屋を全部回ったところで、最後に「ささやく者」が出現します。彼は、見せていたのはすべて幻影だと見破られて、けっこう悔しがりますが、あっさりと「蒼銀の玉」をくれちゃいます。なんなんだろう・・・ま・いっか。これで玉が4つ揃いましたね。あとは次のステージでこの4つの玉を霊動炉に封石として投じるのみ。
さて、メッセンジャーですが、ここぞとばかりたくさん出てきますので紹介してみましょう。忘れている人がいたら教えてね。
司祭:全員に登場。融合せよー、あきらめよー。気持ち悪い。
揺らめく者:全員に登場。ささやく者のつかいっぱらしい。
奈緒美:パートナーが奈緒美の場合、自分自身を融合へと誘ってくる。それ以外だと、自分を置いていきやがってと恨み言を言われちゃう。
エミコ:奈緒美がパートナーの場合。友達だと思っていたエミコの本心が奈緒美にダメージを与える。ありがちだけど、わかるなあ。
信者:奈緒美、神谷、イワノフの場合。「私」以外の人間の心の中にも「皇子の核」は存在するという。
ささやく者:転換場のボス。
奈緒美の母:奈緒美の場合のみ登場。なぜか突然奈緒美を忌み嫌う態度になる。どうやらすべては奈緒美が過去に起こした殺人事件に関係するらしい。奈緒美5歳のとき、友達と遊んでいるはずの奈緒美がなかなか帰ってこなかった母親は、心配して探しに出かけた。そして血だらけで首の骨を折られたりして殺されている友達の中、大声で泣いている娘を見つける。母は直感した。自分の娘が殺したのだと。それ以来普通の親子を演じていた母だが、娘の中の何かをずっと恐れてきたのだ。
神谷:自分の中の「なにかどす黒いもの」が殺人欲をかき立てるのだという。
サヤカ:神谷の元恋人(なに?)神谷がパートナーの場合登場。私を殺せばよかったのよ、と寂しげ。彼女は病気か事故で死んでいるらしい。
警官:殺人犯神谷京二を2年間追いかけたが、神谷に殺されて殉職。神谷がパートナーの時に登場。
仔猫:神谷に拾われた「チビ」という名前の仔猫ちゃん。ある時、神谷はチビを衝動的に殺してしまう。それがトラウマとなって、今でも耳の奥で仔猫の鳴き声が聞こえたりする。孤独でいることは淋しい。しかし身近なものの命を吸い尽くす野獣である神谷は、本当に守りたい存在からは常に離れていなければならないということを知っていた。
神谷が殺人をおかすのは、自分自身の胸の渇きを癒すためだった。自分の中の黒い獣は、何人の人間を殺しても、つねに血に飢えていた。神谷は恋人サヤカの命は食わなかったが、サヤカは神谷の渇きが癒されないのは自分を殺さなかったからだ、と死してなお思っていた。失いたくなかった存在を失ってしまったとき、神谷はこの手で殺しておけば良かったのだろうかとつぶやく。
ジャクスン:「オーガン」隊員。ミッションで融合体に殺されている。イワノフの場合のみ登場。
テラサワ:イワノフの部下。イワノフ命ってかんじ。
イワノフ:ひとりのとき登場。自分のふがいなさに絶望している。座り方がおねえなのが気になる・・・。
ダニーボーイ:ダニエル。「オーガン」隊員で、心理学博士なんだって。イワノフの心理を分析したりして悩ませる。当然イワノフがパートナーの時のみ登場。
キマ:イワノフの養女。目の前で実の父親をイワノフに射殺されている。
イワノフは特殊部隊「オーガン」の隊長を務めている「死を恐れぬ男」だった。ビアフラでのミッションのおり、現地のコマンドに銃を向けられ、反射的にコマンドを撃ち殺してしまう。そのコマンドが守っていたのは娘だった。娘を守るための武装だったのだ。その事件が深い傷となってイワノフを苦しめていた。正義だと思っていた自分のおごりが招いてしまった悲劇。少女を養女としてもなお、贖罪にはなり得なかったのだ。
ルネ:すべてをあきらめて呆然としている。
ダリル:ルネのライバル。ファッション等の派手な仕事が多かった。ルネとは反発しあっている。
ルネの父:闇の系譜という悪魔の血筋を受け継ぐロレイン家の当主。ルネにも儀式を受けるよう誘いをかける。
ベルナール:ルネの幼馴染で、恋人だった。エラン家の独り息子だった彼とルネは、自分たち自身が知らない闇の家系図でつながっていたのだ。悪魔の血をひく一族から逃れるルネ。自分の中に悪魔が眠っているなんて認めたくない。だが、父はあきらめずにルネに儀式を受けるようにと促す。儀式を受ければ不老不死になるのだ。もはや悪魔に成り果てた父の姿に、ルネは勝気な口調とはうらはらに、悲しみを堪えて別れを告げた。
古き者:さまよう者がパートナーの場合のみ登場。今からでも遅くないから都市に帰ってきて、融合して生まれ変わるようにと説教する。
古き者2:さまよう者がパートナーの場合のみ。融合はすばらしいことよ、こわくないよー(なでなで)みたいなかんじ。
ラッツォ:ひとりぼっちの場合に登場。実はぼくが「導く者」なんだよねーってか?
さまよう者:ひとりぼっちの場合登場。おまえと融合すればオレ様だって「闇の皇子」じゃん、と下克上宣言をする。そんなバカな・・・。
古き者3:さまよう者がパートナーの場合。融合できないきみって不幸だねーと哀れんでくれる。
さまよう者はすでに都市によってその存在を否定されている。彼らにとってのえさである人間に加担し、都市や自分たちを裏切ったのだから、考えてみれば当然だともいえる。よって、他の機能体からは罵倒されるのだが、彼はそれでもかまわないと思うのだった。もちろん「闇の皇子」を葬り去り、「都市」が消滅すれば「さまよう者」自身も同時に消えてしまう。つまり彼らと彼とは運命共同体である。だがなお「都市」に逆らい続ける理由はただひとつ。融合によって「さまよう者」としての自我が永遠の闇に溶けてなくなってしまうという恐怖からなのだ。
ダークメサイア:さまよう者、またはひとりの場合に登場。融合体の身体担当。融合したいっす、あいうぉんちゅー、あいにーぢゅー、あいげっちゅー。またしても愛されている自分。