“デュオアクティブってすごい”−新しい傷の手当法 

キズの手当に、マキロンとバンドエイドはもう要らない! 画期的な湿潤治療!

ジュクジュクがキズを治す


昔、切り傷や擦り傷などには、きまってマキロンやオロナインとバンドエイド(ガーゼと絆創膏)を使った。消毒の時に痛い割には治りが悪く、更に、バンドエイド(又はガーゼ)を取り替える時、キズにガーゼがくっついて、剥がすのに痛い思いをしたことが何度もある。

ところが、最近、キズの手当てに医師が処方したデュオアクティブETを自分自身で使ってみて驚いた。
@消毒しないから痛くない(子供も泣かない)
A傷に張り付かないから取替も痛くない、
B風呂にも入れる、
C傷跡がきれいで、治りが早い、
まさに驚異的な治療材である。いつの間にか、打ち身、切り傷、すりむき傷の治療法が180度変わっていた。消毒したり、乾かしたりすると、かえってキズの治りが悪いとは聞いてはいたが、今まで怪我をすることもなかったので体験することもなかった。キズを消毒してガーゼを貼るという治療法は、すでに前世紀の遺物になっていたのだ。改めて最近のキズの治療法を調べてみた。

大人もうっかり怪我をすることはあるが、遊び盛りの子供の怪我(キズ)はしょっちゅうである。キズの治療法を正しく知って、普段からキズの手当用品を備えておけば、いざというとき慌てなくて済むと思う。また、キズが大きくて医療機関を受診した時には新しいキズの治療法を採用しているかどうか見極めたい。下記の参考ホームページに記載した夏井睦先生(石岡第一病院傷の治療センター長→練馬光が丘病院傷の治療センター長)の記事はお薦めである。“目から鱗が落ちる”とはこのことだろう。


デュオアクティブとは

  • 薬の説明書によれば、局所管理ハイドロゲル創傷被覆・保護材で、@デュオアクティブ、AデュオアクティブET、BデュオアクティブCGFがある。
    デュオアクティブET:外側は防水性ポリウレタンフィルム、内側は薄型の親水性のコロイド粘着層で出来ている。
    デュオアクティブCGF:滲出液を吸収して膨潤しても ゲルが創部に残らない、デュオアクティブをさらに進化させたもの。
  • 真皮までの創傷に対する創の保護、湿潤環境の維持、治癒の促進、疼痛の軽減を目的としたもの。
  • 特徴は、
    1. 消毒薬を使わないので痛くない(消毒薬はバイキンも殺すが人間の細胞も殺すので治りが悪くなる)
    2. キズにくっつかないので、交換時痛みが少ない(ハイドロコロイド粘着層がキズから出る滲出液を吸収してゲル化するのでキズ面には癒着しない)
    3. 絆創膏が要らない。傷口は乾かさない。乾かすと細胞の再生を壊す。浸出液の働きで新しい皮膚がどんどん作られる。ガーゼは浸出液を取り去ってしまうので使用禁止。
    4. 軟らかいのでいろいろな部位に貼れる
    5. 防水なので風呂にも入れる
    6. 湿潤環境を保ち、キズを乾燥させないので、かさぶたにならず、自然治癒力が働いて治りが早い
  • 患部が明らかに感染症を起こしているような創の場合は慎重に使用すること。
  • ブリストルマイヤーズスクイブ有限会社製造販売、お客様相談窓口:0120-532-384
  • 尚、湿潤治療法専用の新型絆創膏(ばんそうこう)は各種発売されている。バンドエイドキズパワーパッド(普通サイズ、指用)、デルガードクイックパッド(普通サイズ、指用)、ウラスモイストp3,ケアリーブバイオパッドジャンボMサイズ、ケアリーブ治す力Mサイズ等

痛くない切り傷・すり傷の新しい治療法


昔の常識

新しい治療法
  • キズはマキロンやオキシフル等で消毒する(化膿防止)
  • ガーゼを当てる(乾燥させると治りが早い)
  • かさぶたが出来るのは治っている証拠
  • キズは水でよく洗うだけで良い(消毒は厳禁)
  • キズを覆って乾燥させない(ガーゼは使わない)
  • かさぶたは作らない
  • 膿は水で洗い流し、また密閉する(乾かさない)を繰り返す(傷は乾くと痛む)
  • 昔は、“キズは消毒してばい菌を殺し、乾燥させると早く治る、かさぶたはキズが治りかけている証拠”と信じられた。今や、それは間違いで、「湿潤療法(キズの閉鎖療法)」が治りが早いと変わってしまった。“水で洗うだけで消毒しないでも本当に大丈夫か?”という心配は無用と言う。傷表面のバイ菌を水で洗い流し、残った菌は浸出液の中の白血球が退治してくれる。口の中のキズは放っておいても治るし、大腸がんの手術痕も腸管内には便があって汚いのに縫合した後、消毒しなくても自然に治るところをみれば、キズには特別の消毒薬は必須ではないと言う事が分かる。
  • すり傷・切り傷の治療にデュオアクティブ等の湿潤環境創傷被覆材が用いられる。これらに共通するのは、キズを消毒しないで、さらに乾かさないように被覆材で覆って治癒を促すもので「湿潤療法」と言われる。湿潤療法は、ラップ療法うるおい療法と言われる事もある。キズを乾燥させる従来のやり方では、かさぶたが出来て表皮の再生が遅れるという。
  • この方法は、昔の「消毒薬で消毒をしてガーゼをあてる」方法に比べると、痛みがほとんどなく、傷跡が残りにくく、キズに優しい治療法である。
  • 怪我をして外科や皮膚科にかかったとき、「消毒とガーゼ」を使う医師がいたら、湿潤治療法ではない理由を尋ねた方が良い。
  • キズの治療法:(デュオアクティブの使い方
    基本的考え方は、「キズを消毒したり乾かすと正常な細胞に障害を与え自然治癒力を損なう。水で洗えばばい菌はいなくなる」という考え方である。オキシフル・マキロン・ヨードチンキ・赤チン・アクリノール・ガーゼ・絆創膏は一切使わないでよいと言うもの。
    1. キズの大きさや形に合わせてデュオアクティブを切る
    2. 水道水(流水)でキズをよく洗う。タオルで水気を取り、血が出ていたらタオルで押さえて止血する。消毒薬は絶対に使わない。消毒薬の害は傷を治そうとする細胞を一緒に殺してしまうのでかえって回復が遅れること。
    3. キズが乾いたところで、デュオアクティブをキズに直接貼り付ける(絆創膏は要らない)
    4. キズから出てくる液で白くふやけて浮き上がってきたら新しいデュオアクティブと取り替える(取替の際キズに付着していないので従来のガーゼ取替のような痛みはない)
    5. 取替の都度、キズを水道水で洗って、乾いたところで、新しいデュオアクティブを貼り付ける
    6. 取替のタイミングは、白くふやけて端から漏れるようになったら取り替える。(説明書には、最大貼付期間は7日間とあるが、通常は4-5日を限度に取り替えるようにする。最初は多少早めに取り替えて様子を見るのがよいと思われる)
    7. 防水構造になっているので、そのまま風呂に入っても良い
    8. 徐々にキズから出る液は少なくなる
    9. キズからの分泌液がほとんど無くなり、デュオアクティブが白くふやけなくなったら治療は終了になる(通常1-2週間)
    10. 注意点:@キズの赤みが増したり、腫れてきている等の明らかな悪化の兆候があれば外科や皮膚科の専門医にみせること、A熱傷、キズが深い場合、動物に噛まれた様な場合は、自分勝手に湿潤治療を行わず、外科又は皮膚科を受診すること。
  • デュオアクティブと同等又は類似の『湿潤環境創傷被覆材』
    各メーカーから色々な物が出ており、それぞれ用途が違うのでキズの性状にあわせて医師が選択する。
    ハイドロコロイド(キズを潤す効果大) デュオアクティブ
    ポリウレタンフィルム オプサイトウンド
    アルギン酸塩被覆材(止血効果大) アルゴダーム、カルトスタット
    ハイドロポリマー(浸出液を良く吸う) ティエール
    プロウレタンフォーム(浸出液を良く吸う) ハイドロサイト
    ハイドロジェル イントラサイト

薬局で買える薬

家庭で傷を治療(デュオアクティブを使わない方法)

  • デュオアクティブやキズパワーパッドがなくても治療できる。
  • 新しいキズの治療法(湿潤治療法)については、練馬光が丘病院傷の治療センター長の夏井睦先生ホームページに詳しく解説されている。
    このホームページは創傷治療専門のページだが、毎日2,000を超えるアクセスがあり、2007年9月現在でアクセス総数が340万を超えているという人気のサイトになっている。“キズは水でどんどん洗ったが良い”、“かさぶたができるのは傷が治りかけている証拠ではなく、治っていないから出来る”、“注射の前のアルコール消毒は無意味だ”等々、今までの常識を覆すような痛快な話が満載だ。
    新しい創傷治療(「消毒とガーゼ」の撲滅を目指して)
    ※夏井先生は、石岡第一病院から2012/4、東京練馬に開設する新・練馬光が丘病院に移られた。キズの治療センター
  • 家庭での夏井式治療法の実際  詳しくは夏井先生のHPを参照下さい。
    夏井睦先生が「料理用ラップ活用による湿潤治療法」について書かれているので参考にすると良い。こちらを参照下さい。 ポイントは消毒薬を使わない、乾かさない。乾かすと傷口の細胞や組織が死滅する。
    1. まず傷を流水で十分洗う。
    2. 水分を拭き取る(消毒は絶対しない。消毒薬はバイキンも殺すが人間の細胞も殺すので治りが悪くなる))
    3. 白色ワセリンをラップに塗り、傷を覆う。(ワセリンにより痛みがなくなる、又傷の乾燥を防ぐ効果。ラップはポリエチレン製の柔らかいラップがよい)
    4. ラップを絆創膏で留める。
    5. その上を包帯で巻く。(浸出液が多い場合はガーゼかタオルを当てて、その上に包帯をする)
    6. 翌日から、夏場ならあせもが出来ないように1日2回以上傷を水洗いしてラップを取り替える。冬場なら1日1回の手当でよい。

やけどのラップ療法要注意

やけどを食品用ラップで覆って治す「ラップ療法」で傷口が腐って足を切断したり重い感染症を起こす例が相次いでいると日本熱傷学会が注意を喚起している。(2012/7)

感染症を起こしている傷には基本的に湿潤療法を行わない、傷口や周りの皮膚がふやけたり、乾いたりし過ぎないように適度の湿り気を保つ医療用シートが望ましい、傷の痛み、膿が出たり、赤くなったりする等感染の兆候があれば他の治療法を考える等注意を呼びかけている。日本熱傷学会のホームページはこちら

参考ホームページ

夏井睦先生の著書の購入法:amazon
夏井睦先生の著書
【特典付】キズ・ヤケドは消毒してはいけない―治療の新常識「湿潤療法」のすべて
ドクター夏井の外傷治療「裏」マニュアル―すぐに役立つHints&Tips
これからの創傷治療
創傷治療の常識非常識〈2〉熱傷と創感染
さらば消毒とガーゼ―「うるおい治療」が傷を治す
創傷治療の常識非常識―〈消毒とガーゼ〉撲滅宣言

この頁は書籍・文献・新聞・雑誌・テレビ報道などより得た情報や先生方から直接お聞きしたことを整理したものです。医学の進歩は日進月歩であり、新しい治療法が見つかることも、また、従来の治療法が否定されることもしばしばあります。本欄を常に最新の情報に更新することには個人のHPでは限界がありますので記載内容の最新性、確実性が常に保証されるものではありません。また、対処法は個人の症状や体質などにより違ってきますから、この情報による効果や影響に関しては個人の責任と判断で行ってください。情報の利用の結果、万一、利用者に不都合、不利益が起きても一切の責任は負えないことをご了承下さい。記述は正確を期していますが、間違いにお気づきの場合は、「okiちゃんの趣味のアルバム」Top Pageよりメールをお寄せ下さい。


最終更新:2007.6.12/2007.9.25/2012.4.15

 

趣味のアルバム > 健康生活 > Top of Page


BACK