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 食の安全・安心が脅かされている今、家庭菜園が見直されています。自然を求め、手作りの味が楽しめる『家庭菜園』。大地に親しみ、旬を味わう野菜作り。あなたも、庭先で、プランターで、家庭菜園に挑戦してみてはいかがですか。これから、手軽に出来る野菜の作りかたをシリーズで紹介します。

Aトウモロコシ

 夏の味覚といえば、スイカと並んでトウモロコシが代表格です。トウモロコシは、収穫後5〜6時間で糖度が低下し始め1日経つと半減してしまうので、家庭菜園での採りたての味は、購入では味わえない別格なものがあります。今回はトウモロコシの作り方を紹介します。

 トウモロコシの種類には、ハニーバンタム、キャンベラ、バイカラー(黄色と白)など、多くの種類が市販されています。最近では、甘みが強く柔らかい「ピーターコーン」、「スーパーマロン」、「未来」などに人気が高いようです。味は最高だが「未来」は発芽率が悪く、種をまいたところに発芽しない「つぼ抜け」を起こりやすい栽培のし難さもあるようです。値段や特徴を押さえてお選びください。なを、トウモロコシは他家受粉するので、近隣にトウモロコシ畑がある場合はその影響を受けることもあります。

 畑に入る前に、つぼ抜け用に育苗ポットで苗を作っておきましょう。ポットでの育苗は成長が遅いので事前に準備しておくことが肝心です。畑への種まきは、霜の心配がなくなれば早い方がうまく作れ、収穫期が高温になると害虫被害が多くなります。種まきは、4月に入る頃からがよいと思いますが、春分の頃には、既にまき終えている農家も見られます。10日程度の間隔をあけて数回に分けて種を撒くと、次々と収穫でき、長い間食べることが出来ます。

【図1】

 種まきは、2週間ほど前に、堆肥を十分に全面施用(化成肥料も1u当たり150gを施用)した畑に、有孔マルチ(2条、30cm間隔、早い時期は透明ポリマルチ、遅ければ黒ポリマルチ)を敷き込みます。トウモロコシは肥料を吸う力が強く、たくさん吸いますので元肥は多く必要です。種は発芽するとき多量の水を吸いますので、敷き込みは雨上がりや散水後が良いでしょう。これまでは、種を一晩水につけたりしましたが、「未来」など種類によってはその必要がないものもあります。また害虫被害の出やすい畑では、せっかく出てきた芽をヨトウムシなどに食われないよう、マルチの敷き込み前に誘引殺虫剤の散布を必要とする場合もあります。

 種は一つの穴に3〜4粒ほど撒き、4cm前後の覆土をします。早い時期の播種後は、地温を高めるためからしても有孔のビニールトンネルをかけるのがベストですが、トンネルをしない場合でも、播種後から発芽初期までは野鳥に種子を食べられやすいので、育苗用のポットを逆さにして底の穴から割り箸を刺しておくなどの鳥獣対策が必要です。また、他家受粉のトウモロコシは、1列に長く栽培するよりは複数列に並べて栽培する方が、花粉がよくつき実入りがよくなります。

 種まき後10日ほどで発芽し、本場2枚になったら2本立ち、草丈15pの頃1本立ちに間引きます。つぼ抜けが出来たら、ポットで育苗の苗を植付けます。トンネルの穴から葉が出て来るようになったら、トンネルをはずしマルチも取り除き、除草をかね追肥と土寄せを行ないます。追肥は化成肥料を1坪につき60g位施します。元から出る「分けつ」はそのままにしておきます。

 種まき後50日ほど経つと雄穂が見えてきます。この頃、茎に害虫アワノメイガが入りやすいので、スミチオンを散布します。これ以外の病害虫被害はまれです。数日後には、葉の付け根に雌穂の絹糸が現れます。一番上の穂を残し、下の穂は絹糸が出る前につみとり、ヤングコーンとして利用します。雄穂が出てから雌穂が肥大する期間の乾燥は、先端不稔となりやすく実がしなびるので、乾燥時には灌水しましょう。

 絹糸の出たあと20日前後で絹糸が黒褐色に変わったころ、実入りを確かめてから、気温の低い早朝に収穫します。早採りは水っぽく、遅採りは表皮が硬くなります。遅蒔きの場合は、収穫2週間前頃もう1度殺虫剤の散布をした方が良いでしょう。

 トウモロコシは、風により倒伏しやすいので、できれば強風の当たりにくいところでの栽培したいものですが、暴風ネットを利用する手もあります。倒伏対策には苦労があるかもしれませんが、強い茎を作り土寄せをしっかりすれば大丈夫でしょう。

 皆さんからの収穫談や苦心談を寄せてください。

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