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 食の安全・安心が脅かされている今、家庭菜園が見直されています。自然を求め、手作りの味が楽しめる『家庭菜園』。大地に親しみ、旬を味わう野菜作り。あなたも、庭先で、プランターで、家庭菜園に挑戦してみてはいかがですか。これから、手軽に出来る野菜の作りかたをシリーズで紹介します。

@ジャガイモの植え付け

 最初は、どこの家でも一年中台所に欠かせないジャガイモを取り上げます。春分頃までに植えつけたジャガイモは、桜の咲く頃に出芽し、6月頃から収穫期を迎えます。皮の薄い新ジャガの味覚は格別です。

【図1】
【図2】
【図3】
【図4】

 種芋は、病気にかかっていない健全な市販の物を用います。塊茎を種とするジャガイモはウイルスなどに感染すると薬剤でも防除できなくなるので、健全な種芋を用い、前作でトマト・なす・ピーマンなどの「ナス科」の野菜を栽培していないところを選んで植え付けることが肝心です。

 種類は、作りやすく収穫量も上がる「男爵」や、煮崩れがし難く肉ジャガやカレー、おでんなどに使われる「メークイン」が有名ですが、最近では、ビタミンCを多く含み、食味が良い黄色い肉質の「きたあかり」が人気急上昇中です。「男爵」や「きたあかり」は、煮崩れを起こしやすいので、粉ふきいもやポテトサラダ、コロッケなどに用いられるホクホクした食感の芋です。「きたあかり」は「男爵」に比べ収穫量で2〜4割ほど落ち、「メークイン」は、疫病に弱いなど栽培に若干難しい品種です。好みの種芋を選んでください、作り方は同じです。

 種芋は、芽が出るのを均一にし、大きくなる期間を長くするのに効果的な「浴光催芽」(光を当てながら発芽を促し強い芽を作る処理)を行うことが望まれますが、未処理であっても、休眠から醒め、芽が伸びだした種芋を得れば栽培はできます。種芋は30g以上が適当で、鶏卵くらいなら2分割、それ以上は3分割4分割にして植え付けます(【図1】)。ジャガイモの切断は、芽が頂点に多く集まっている頂芽優勢という特性を持っているので、頂芽を中心に縦に切断します。切断面には植え込み時に草木灰を塗り、地中からの菌の進入を予防しますが、切断後数日おいて切り口の乾きを待って植え込む方法も良いでしょう。

 芋の生育は気温が15度から20度、肥大するのは19度が適温で、高温では肥大が悪くなり、29度以上で生育が停止するといわれていますので、植え付けは春の彼岸の頃が目安です。

 畑は、排水のよい膨軟な土地がよく、湿り気の多い畑では高畝作りにします。あらかじめ苦土石灰を施して耕しておいた畑に、うねの間隔60〜70pにクワの幅で深さ15pほどの溝をほり、元肥として堆肥と化成肥料(堆肥10kg・化成肥料600gの割合)を施し、4〜5cmの土を戻しておきます(【図2】)。そこに25〜30cmの間隔で、切り口を下にして1個ずつ種芋を植え付けます。うね幅や株間は、狭いとジャガイモが小粒化し、広いと巨大化する原因となります。植え付けた種芋には、7〜8p覆土をします(【図3】)。

 植付け後5〜20日経つと地上に芽が伸び出てきます。さらに10〜15日経ち草丈が10pの頃、丈夫な芽2〜3本を残して他は取り除きます。この際、種芋を一緒に引き取らないように株元を押さえながら作業することが肝心です。

 最低でも、芽が15pくらい伸びた頃と、その後15日ほど経った頃の2回、うねに沿って化成肥料をばら撒き軽く中耕してから通路の土を株元へ5センチほどの高さに土寄せをします。「ジャガイモは土寄せで作れ」といわれるくらいこの作業は重要です。これは、いもの着生をよくし、表皮の日焼けや緑化を少なくし、倒伏を防止し、雑草を抑制するために行うものです(【図4】)。

 花が咲き始めると生育も終わりに近づきます。この頃さぐり掘りをし、新ジャガの味を楽しみながら芋の肥大具合を確かめ、収穫時期の目安を計ります。茎葉がやや枯れ始めたら晴天の日に掘り取ります。外皮が乾くまで畑にそのまま置き、乾いたらある程度風通しの良い冷暗所で保管します。上手に保管すれば、次の年の収穫時まで食べられます。

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