福祉計画策定に向け、地区別座談会を5か所で開催 2024.3.5

座談会ではグループに分かれて解決策を出し合いました。

 みどり市とみどり市社会福祉協議会は、令和7年度から始まる第4期の「地域福祉計画」「地域福祉活動計画」の策定のための地区別座談会を市内5か所で開催しました。福祉課題の解決のためのアイデアを市民参加で出し合い、計画に生かしていくという取り組みです。

 「地域福祉計画」は社会福祉法に基づいて策定されるもので、市町村が地域の生活課題を明らかにするとともに、その対決のための施策を計画的に取り組むことを目的にしています。また、「地域福祉活動計画」は、地域福祉の推進役である社会福祉協議会や関係団体が取り組むべき具体的活動内容をまとめたものです。いずれの計画も地域住民の参加を得て策定することになっています。

 計画期間は5年間で、令和7年度から始まる第4期計画の策定に向けて市では今年度から準備を始めています。年度前半には市民や福祉関係団体、事業者などへのアンケートを行っていて、そこから抽出された課題に対して市民から解決に向けたアイデア等を出してもらい、それらを計画に反映していくことを目的に座談会が開催されました。

 座談会は中学校区ごとに行われ、1月29日(月)の大間々中学校地区を皮切りに2月20日(火)の笠懸南中学校地区まで、市内5か所で開催されました。広く市民に広報や回覧等で周知したほか民生委員や区長、PTAなどの福祉関係者への通知も出されていて、一会場の参加者は18〜30人ということでした。

 2月13日(火)午後7時から笠懸公民館で行われた座談会は笠懸中学校地区が対象地域で、市民22人が参加しました。参加者は5つのグループに分かれ、最初に座談会の趣旨説明や進め方の説明を聞いた後、「近所付き合い」や「地域活動」「災害」「ひきこもり」「高齢者」「障害者」「多国籍」「役員のなり手」「後見制度」など、アンケートから抽出された生活に関わる12の課題について、参加者が考えた解決策のキーワードを付箋に書いて並べていきました。一とおり付箋が並べられたのちは、参加者がそれぞれ提案した理由を発表するなどの意見交換が行われ、グループを担当した市や社協の職員が出された意見を記録していました。参加者からは、地域の人と人とのつながりが希薄になっていることや、最近のコロナ禍の影響で地域の様々な行事などが行われずその傾向が加速していることへの懸念が多く出され、「地域の行事やイベント」「地域住民のつながり」の再構築が必要だとする声などが出されていました。

 計画策定の所管課としてこれまでの市民アンケートや今回の座談会に取り組んできた市社会福祉課の担当者は、「アンケートでは『孤独・孤立』や『引きこもり』、『一人暮らしの高齢者』が大きな課題になってきていることが明らかになり、座談会でもこれらの課題について住民の意見をもらうことができた」として、今回の座談会の意義を話してくれました。ただ、参加者が多くなかったことについて、「多くの市民にこれらの課題に関心を持ってもらえれば」と、福祉の取り組みに市民の参加が重要なことも話していました。

 今後は、座談会で出された意見を反映して計画の素案作りが進められます。令和6年度に入ると各種機関・団体の代表者や公募委員らによる計画策定懇談会が設置され、そこでの議論やパブリックコメントなどを通して年度末には計画策定が完了する予定となっています。

 

 

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