歩いてみよう　

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天神山南側にある「馬見岡凝灰岩（まみのおかぎょうかいがん）露出地」には駐車場とトイレがあります。天神山の凝灰岩は、古代には上野国分寺や新田・佐位郡※内の寺院の基壇の化粧材や地覆石として利用されていたということです。ここからすぐに天神山を回る道へ続くのですが、少し文化財を見て歩くことにします。※佐位郡→1896年、隣接する那波郡と合併し消滅、旧佐波郡東部（赤堀町、東村、境町）を含む広瀬川以東の伊勢崎市にあたる。

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舗装された道を歩いていると、山側に白い金網に囲まれたものがあります。これが「天神山3号墳」で、みどり市指定史跡になっています。6世紀後半のものと推定されており、3振りの刀が出土したということです。ゴミステーションと見間違えるような金網ですが、カギがかかっていないので、開けて中を観察することができ、竪穴式石室の石組みが保存されています。

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天神山3号墳の先の道路をそのまま横切り、天神山から少し離れてみます。このあたりは、笠懸庁舎の周辺より少し高い地形面になっていて、鹿地域の水田地帯（通称：大田んぼ）が広々と見渡せます。畑中を左折して進むと、右手に木をふんだんに使ったたけのこ保育園が見え、その先、田んぼの中にあるのが「馬見岡阿弥陀三尊・石仏」です。鎌倉・南北朝期の作と考えられていて、古くからの地域の阿弥陀信仰を伺わせるものということです。田んぼの中の石仏はほのぼのとした風景です。

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再び天神山方面にもどり、天神山3号墳近くの墓地の中にあるお堂が「来迎阿弥陀三尊笠塔婆」です。鎌倉時代後期の作で、これもみどり市指定重要文化財となっていますが、ガラス戸がはまっていて、中をよく見ることができませんでした。そのお堂の脇を登っていくと、天神山を巡る道に出るので、右におれて進んでいきます。

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竹林を過ぎると明るくなり、様々な植木が植えられた間をぬけて行きます。個人のお宅のものなのでしょうが、このあたりからは東側の田んぼや住宅地を見通せます。

道は山の北側でいったん広くなるのですが、貯水池を過ぎ山の西側へ回るころには畑のあぜ道になってしまいます。地図ではそのまま山沿いに進める道があるはずですが、実際にはいけないのでいったん県道に出て、デイサービスセンターの看板を目印に曲がると、山裾の道に戻れます。

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その道を進めば、すぐに歩き始めた駐車場に帰れますが、途中、天神山山頂に向かう道の入口らしきところがあります。あまり整備されていないので、歩きにくいのですが、興味のある方は挑戦してみましょう。複雑な山ではないので迷うことはないと思います。

頂上へはほぼまっすぐ登って行きますが、この山も松枯れが激しく、倒木も少なくありません。頂上は少し平坦で、ちょっと探すと三角点が見つけられます。近くの木に「天神山172m」という看板がかけられていますが、地図では天神山の標高は174mとなっています。また、このあたりは先ほどの植木が植えられている場所の上方に当たり、植木を植えるためか切り倒された木も多くあり、どこを歩いていいか分かりません。その代わり、東方向の見晴らしは良く、笠懸の平地や、鹿田山から稲荷山、琴平山、荒神山、茶臼山などが一望できます。

南方向に目安をつけて倒木の間を進むと、何とか踏み跡らしきものがあり、進んでいくと凝灰岩露出地の上に出ます。このあたりは現在、遊歩道などの整備が行われていて、「天神山南公園」という立て札も見られました。近くで作業している方に伺うと、市有地をまかされてボランティアで行っているとのこと。この日はいろいろな野草などを移植していました。「みんなが親しめる場所にしたい」ということです。ここから駐車場へは階段で下りられます。