市民体育館に待望のエアコン 〜正式使用開始は来年4月から 2020.9.22

アリーナを囲むように1・2階に設置されたエアコン。

 みどり市市民体育館(桐生大学グリーンアリーナ)では、3月19日より冷暖房施設工事が進められてきましたが、8月末に工事が完成し、引き渡しが行われました。この工事は同体育館が災害などの緊急時の避難所として指定されているものの、最近の猛暑などに十分対応できていないと判断されたことからエアコンの導入に至ったとのことです。

 エアコンは1階に28台、2階に20台設置され、アリーナをぐるりと取り囲んでいます。2階のエアコンには空気を攪拌する送風機が付いています。総工費は1億5708万円とのことでした。

 現在、エアコンは試運転中で、間引き運転をしながら冷暖房効果を計っています。コロナの影響で大きな競技大会は行われておらず、実施されたミニバスや卓球などの小さな大会で効果を確認しています。使用料がどうなるかが利用者の大きな関心事ですが、それはまだ今後の課題で、試運転の結果を踏まえ、桐生市が建設予定の新体育館の動向なども考慮して策定し、来年4月の使用開始を迎えるとしています。

 みどり市市民体育館は平成21(2009)年に完成しました。当時は現在ほど猛暑が騒がれることはありませんでしたが、新しい体育館にエアコンは当たり前という認識が一般的でしたから、「なぜエアコンを設置しなかったのか」という声は多く、その後もずっと利用者の不評を買っていました。予算規模を抑えるための措置であったことは想像できますが、今回のエアコンの“後付け”が結果的に大幅な出費につながっていないか気になるところです。

 ともあれ、みどり市市民体育館は冷暖房装置が完備され、緊急時の避難所としての機能も充実しました。日常の使用に関しても、厳寒時でも、猛暑時でも、安心してスポーツを楽しむ条件ができ、喜ばしい限りです。今後は市民が納得できる形でエアコンが使えるよう、適切な使用条件の整備を行ってほしいものです。