(天狗谷)


流域:宇賀川

2002.XX.XX


天狗谷は「鈴鹿の山と谷3」を購入して以来、龍ケ岳周辺での行ってみたい谷ナンバー1であった。
以前から事ある毎に人を誘ってみたり、計画を立ててみたりしたが、結局は行けず終いの日々であった。
そこで今回は意を決して単独で行けるところまで行ってみようお試みた次第である。
Webで検索してみても天狗谷に関する情報は皆無といえる状況で、参考になるのは「鈴鹿の山と谷3」の記述のみである。
加えて技術レベルの低い自分としては決して無理は出来ないし、ましてやカメラやらを抱えてでは尚更である。
極力、無理はせず高巻きにしても直登にしても戻れないと判断される滝が現れたら引き返す事にして、天狗谷行きを決行してのであった。

さて当日、例によって遅い出発で石榑峠手前の雲向橋付近の駐車スペースに到着したのは11時過ぎだった。
装備一式を整え、食料・撮影機材を詰め込んで、天狗谷に取りついたのは11時半過ぎであった。
雲向橋より左岸の巻き道を登り最初の堰堤を越える。
右方向にどこに通じるのかわからない踏み跡を分けると直に小規模な枝沢に出会う。
巻き道は枝沢を越えて続くようだが、途中で不明瞭になったので枝沢より本流に降りるとすぐにF1である。
逆光気味でまともな写真が撮れるかあやうい状況であったが、暫くの撮影と昼食をタイムとする。
滝そのものはそれほど落差は無いが岩がオーバーハング気味で、登れたとしても降りるのは難しそうだ。
左岸側から巻けそうだが「行きはよいよい帰りは怖い」的な自分レベルでは登ったら降りられなさそうな岩場
になっている。
ならば少々大高巻きになってもいいからと左岸の斜面でルートを模索するものの、上手くなさそうである。
F1で敗退かと諦めかけるが、最後の足掻きで岩場を越えて登ってみると、何となく道のように見えるところがあるではないか。
木の根や枝を掴み強引にそこまで体を引きずり上げてみると、おっとびっくり、薄れかけてはいるが立派な道があるではないか!
少し戻って偵察してみると、先程の枝沢を道が横切る上流に出る事が判明した。
帰りの道も確保されたし、この踏み跡をもう少したどってみることにする。
最近は通る人もいないのかかなり薄れかけているし、崩壊で一部で途切れたりするが、何とか道を拾いながら進んでいくと、次第に沢に向かって下降していく。
道が消えた地点からほんの少しでF2に出くわしたのであった。

F2は落差4m程でF1よりさらに規模は小さいが岩の出っ張りに水が落下して飛沫がかなり飛んでくる。
涼しくて休憩にはいいのだが、すぐにレンズが飛沫で濡れるので程々で切り上げる事にする。
右岸を楽に巻いて行くと、程なくF3に到着するが・・・。
滝の一部に陽があたっておりコントラストが非常に強い・・・。
滝としては形の良い斜瀑で好みなのだが、上手く写真になるかは危うい状況である。
ゆっくりしたいところではあるが、本日の目標であるF4到達を優先して早めに切り上げる。
さて、文献では直登出来そうな事が書いてあるのだが、本日は来た道を引き返す必要がある。
そういう観点で見るとF3も巻いた方が賢明のようである。
左岸側は壁で巻けそうにない。
右岸側は灌木が結構生えているが、斜面が急でつらそうである。
結局、手前の枝沢から巻く事にするが、枝沢を登ってもトラバース出来る程に斜度が落ちてこない。
仕方がないのでもう少し枝沢を登り、小尾根を乗り越してみると沢からかなり離れてしまっている。
相変わらずの急斜面を滑り落ちかけるのを、だましだまし何とか下る事に成功する。
帰りが心配だが何とかなるでしょう(事実なんとかなりました・・・)。

ゴーロを少し進むと、本日の目標である落差20mのF4に到着である。
何故F4に来たかったというと20mという落差に惹かれた事もあるが、「鈴鹿の山と谷3」の本文には「Y字型の豪放
な滝」とあるが、同書の遡行図には「白布をかけたような美しい滝」とある。
どちらが正しい記述なのか知りたかった為でもある。
結果は写真の通りであるが、もう少し水量が多い時には豪放な滝となるのかもしれない。
更に上流も気になったが、目標も達成出来たし、時間的にも午後2時を過ぎており、予定通りF4を終了点とした。
1時間程、静寂の楽園気分を満喫し、来た道を国道へ向けて戻って行ったのであった。
今回の行程は天狗谷の中流部に差しかかったところで終了した為、いわゆる「雲間の滝」と思われる滝までは到達
出来なかったが、次回は万全の体制で源流まで詰めたいものである。
 

 F1

F2

F3

F4