大学院博士課程

フランス語文法論(3)

13学期・金5

渡邊淳也

到達目標、授業概要、授業計画など

到達目標

 フランス語文法論の最新の研究動向をふまえつつ、自らの立場を明確にして論ずることができるようにする。

授業概要

 フランス語(および、関連する範囲で他のいくつかの言語)における動詞の時制、叙法について研究する。
 この時間はとくに、フランス語の単純未来、条件法(ならびに他言語における未来時制、過去からみた未来をあらわす時制、潜在性や非現実性をあらわす叙法)に焦点をあてる。未来性・過去未来性などの時間性と、多岐にわたるモダリティとの連関に格別の注意をはらう。

授業計画

 関連する論文の講読、討論、および研究発表をとりまぜて行なう。

成績評価の方法と基準

 授業中に順次担当していただく発表に対する評価と、平素の論文講読や討論への貢献に対する評価をひとしく重視する。

教科書・参考文献など

 Barceló, G. J. et J. Bres (2006) : Les temps de l'indicatif en français, Ophrys.
 Watanabe, J. (2001) : "Le conditionnel du "discours d’autrui"", Etudes de langue et littérature françaises, vol. 78. 
 渡邊淳也 (2004) :『フランス語における証拠性の意味論』早美出版社.
 渡邊淳也 (2008) :「分岐的時間の表象を用いた時制・モダリティの連関の説明の試み」『文藝言語研究・言語篇』54.
 渡邊淳也 (2009) :「フランス語およびロマンス諸語における単純未来形の綜合化・文法化について」『文藝言語研究・言語篇』55.

備考

 この科目は、「フランス語意味論」と相互に密接に関連づけて実施するため、原則として両方を同時に履修していただきたい。