WAO! 技術資料室

WAO! WebShop TOPへ戻る 技術資料室TOPへ戻る

部品の使用限度について
<ここまで使っちゃダメー!の部品です。悪い例ですから見習わないように!>

エアクリーナ

新車を買った人で、いきなり消耗部品を取り外して点検する人は(普通は)いないよね。
ってことは、新品のエアクリーナエレメントがどんな色なのか知らない。
ってことは、あとで自分で点検する時にどのくらいエレメントが汚れてるのか基準がわからない、ってコトになるよね?
写真のエアクリーナエレメントはスズキの乾式タイプ。まーっ白なんです。もともと。
整備した後にお客様に新旧部品を比較してお見せするとビックリする方が多いです。
最近よく見かけるパワーフィルタ(K&Nとか)なんかは新品がグレーっぽいけど、スズキの乾式は真っ白なんだよ。
* * * 悪い例 * * *

<TL1000Sのエアクリーナエレメント>
もちろん(?)左が新品。うわぁー真っ白。
こういう色だからね。みんな覚えといてねー。
(ちなみに右は走行約20000キロ使用。げげ。)
(注意)ホンダ車のエレメントは見た目は写真のような不織布タイプですが、実はタイプが違うので真っ白じゃありません(オイルが染み込ませてある)。

スパークプラグ

スパークプラグ」は適当に火花が出てエンジンがかかればそれでオッケーオッケーっていう人がたまにいらっしゃいます。あなたは違いますよね?
NGKの二輪車適合表の片隅には「二輪車は5000キロ毎に交換推奨」てなことが書いてあります。
言い換えると「たとえトラブルがなくても5000キロ乗ったらスパークプラグを交換しておくと良いよ」という意味で、「5000キロまで交換しなくてもいいよ」ではありません。
特に2サイクルエンジン車の場合はプラグの具合がてきめんにエンジン回転に影響します。また4サイクルエンジン車の場合でも始動にてこずるとプラグ即死状態になることがあります(文句言うわけじゃないけど一部のスズキ/ミクニキャブ車など)。
(あ、そういえば以前、接地電極(90度曲がった先っぽの部分)が先割れ二股の某社プラグが<新品即アウト不良品>ってのがありました。新品プラグだからっていっても装着時に火花の目視点検はしとかないとね。)
* * * 悪い例 * * *

<2サイクル車で使用したスパークプラグ>
左は焼け焦げた燃焼オイルの残骸がびっしりとくっついてますね。
(参考)スパークプラグの電極温度
スパークプラグにとって電極(中心電極)の温度管理は重要なポイントです。
プラグの電極温度が450度〜950度の範囲になるように、プラグの熱価(プラグに表記された数字)を適切に選定しなければなりません。
もし電極温度が450度まで上昇しないと(=熱価が高過ぎる)エンジン内部で燃焼が不完全になり、その結果発生したカーボンが電極付近に付着して失火トラブルを引き起こします。しかし電極温度が450度以上になってくると、カーボンは自然に焼き切れて元のきれいな電極に戻ります。
さらに今度は中心電極の温度が950度以上になってくると、エンジン内部で電極自体が熱源となり(=熱くなり過ぎ)混合気が勝手に着火されてしまいます。そしてプラグが焼けて熔けたり破損したりしてしまいます。
エンジンの中で頑張ってるんだね。エライ、エライ。

WAO! WebShop TOPへ戻る 技術資料室TOPへ戻る


バイクハウスWAO! 〒373-0033 群馬県太田市西本町61-4
営業時間:11:30 - 20:00 / 定休日:毎週月曜・第二日曜日
TEL / FAX : 0276-31-9795 E-mail : wao@support.email.ne.jp