シニアサッカー連盟に所属するBさんのワールドカップ2006の観戦ツアー体験記を本人の了解を得て掲載させてもらいました。

なお、本人が特定できるような部分は一部削除しました。

 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 

 

チケットを確保できず倒産に追い込まれたマックスエアーサービスに当初予約をして
いたのですが、石川県サッカー協会のツアーの案内を見てマックスエアーサービスを
キャンセルして協会のツアーを予約。
結果的にW杯に行けることになり、これで運を使い切ってしまったのかもしれない。

6/16(
)
・金沢駅出発 県サッカー協会中心のメンバ28名で関空に向けてバスで出発。

6/17(
)
・関空出発
 関空に現地集合の3名を加えた31(*1)で出発(ルフトハンザ航空 LH741)
 (*1)31名のはずであったが、S氏が誤って旧パスポートを持ってきたため出国できず
   実際には30名で出発。
   その後、S氏は後日出発するコースに急遽入れてもらい、ツアーに出発したそう
   です。(かなりの大金を使ったとか)

・フランクフルト到着
 フランクフルト空港に到着。空港を出た瞬間、夏の日差しであり、ドイツの暑さを
 実感。
 ドバイ経由の2(T専務理事他1)と合流し、バスでニュルンベルクへ。

・ニュルンベルク到着
 ニュルンベルクのホテルで夕食。ドイツビールとワインで無事到着を乾杯。
 
私はこの時点でS氏の事件(*1)を知った。

6/18(
)
・ニュルンベルク観光
 カイザーブルク城を見学。あちらこちらでクロアチアのサポータに出会う。試合当日
 ということもあり、それぞれユニフォーム姿で観光。友好的でもめごとなし。

・駐車場からスタジアムまでの道
 バスから降りると、日差しが強く、30を超えている模様。スタジアムまでは歩いて
 かなりの距離があり、暑さがかなりきつい。
 途中にものすごく大きな集会広場のような施設があり、ここでナチスによる党大会が
 行われたらしい。

・日本 vs クロアチア(ニュルンベルク フランケン・シュタディオン)
 スタジアムは陸上競技場タイプであり、ピッチまで少し遠いがまずまず見やすい競技
 場である。 第一戦でオーストラリアに負けて、絶対に負けられない試合である。
 チケットの関係か日本/クロアチアともにサポータが少し分散したような状態であり、
 応援がまとまらない。クロアチアのサポータは声が大きく圧倒される。
 試合は、前半21分に宮本がプルソを倒しPKとなるが、川口のスーパーセーブにより
 失点を免れる。見るからに暑さで両チームとも動きが悪く点が取れず、0-0で終了。
 三都主、加地の前が空いているにもかかわらず上がろうという動きがない。
 特に三都主の動きが悪く、相手のセンタリングに足も出さないという攻撃も守備も
 できないという状態であった。中田一人が走り回っていたが、最後はパスミスの連発
 であった。
 予選敗退はまだ決まっていないが、非常に厳しい状態となった。

・ニュルンベルク(夕食)
 一旦ホテルにもどり、夕食に出かける。Heilig-Geist-Spitalというフランケン地方の
 郷土料理で有名なレストランで食事。フランケン地方のおいしい白ワインにはまって
 しまい、妻が添乗員さんからWeisWine(白ワイン)の称号を受けてしまう。
 レストランで川渕キャプテンに出会う。

6/19(
)
・ローテンブルク観光
 ロマンチック街道の一つであるローテンブルクの町を観光する。町自体が城壁に
 囲まれている小さな町であった。

・バートウラッハ
 避暑地のような田舎町のホテルにて宿泊。
 ツアーの有志数名がシュツットガルトで降ろしてもらい、スペイン-チュニジア戦を
 見に行った。当然チケットは持っておらず、現地調達(ダフ屋と交渉?)。試合後は
 タクシーを飛ばし、ホテルに夜中に戻ってきたらしい。

6/20(
)
・シュツットガルト観光
 W杯直前に完成したばかりのベンツ博物館を見学。
 昼食のレストランの向側に1ユーロショップ(日本の100円ショップ)があり、息子の
 チームの子供たちのお土産を大量に買い込む。

・マインツ
 フランクフルトの隣町のマインツにて宿泊。
 ホテルの隣には地元のサッカークラブがあり、ユース年代の選手が人工芝のグランド
 で練習をしていた。人工芝サッカー場が1面、天然芝サッカー場が1面とクラブハウス
 という施設であった。
 例年のドイツはもっと涼しいらしく、ホテルには暖房はあるが冷房はない。
 この日は西日がまともに当たる部屋だったので悲惨な状態であった。

6/21(
)
・フランクフルト観光
 フランクフルトにある日本人学校を訪問。ツアーに参加したメンバは教員の方も多く
 興味深く見学。
 ゲーテの生家や大聖堂など市内を観光。
 夜にフランクフルトでアルゼンチン-オランダ戦があるため、両サポータが街に溢れて
 おり、まさにお祭り状態。
 街の川の中に大画面を設けたパブリックビューがあり、河原をめざして両サポータが
 道一杯に歩いていた。
 この日も有志数名がアルゼンチン-オランダ戦を見に行ったが、獲得できたチケット
 は1枚のみでじゃんけんにて決めたらしい。

6/22(
)
・スポーツ学校(Sport Schule Hennef)見学
 ボンの近郊にあるスポーツ学校を見学。施設がすばらしい。
 昨年のコンフェデレーション杯でアルゼンチンチームが練習していたらしい。

・ボン観光
 ベートーベンの生家を見学するが、皆の興味は向かい側にあったスポーツ店の中村
 俊介の看板や画材店にある高原の肖像画にあり、現地駐在のガイドさんを困らせて
 いた。

・日本 vs ブラジル(ドルトムント ヴェストファーレン・シュタディオン)
 絶対に負けられない試合が始まった。
 スタジアムはサッカー専用でスタンドの傾斜が非常にきつく見やすい。クロアチア戦
 よりも日本サポータが多い感じがする。日本サポータは試合前からかなり気合が入っ
 ており、選手以上にやる気満々である。
 前半、待望の先制点が目の前のゴールで入る。このツアーの中で一番幸せな瞬間で
 あった。本当に勝てるかもしれないと感じた一瞬だった。前半をこのまま乗り切れば
 良かったのだが、終了間際に同点にされ、選手は負けたように元気がなくなった。
 後半、ブラジルに得点を奪われ逆点された時、自分の目を疑うようなことが起こった。
 ゴールされたボールを川口が急いでセンターサークルの方に戻したのに、誰もキック
 オフの準備をしようとしない。「お前ら負けているのがわかってんのか!」と思わず
 叫んでいる自分がいました。その後も元気のない日本代表選手は得点を奪おうとせず
 パスをつなぐだけで試合が終わってしまった。この日も中田一人が走り続け、最後は
 寝込んでしまったのは皆さんのご存知のとおり。
 8年前のフランス大会の方がもっと前向きで可能性を感じた。

6/23(
)
・フランクフルト空港出発
 フランクフルト空港からルフトハンザ航空(LH740)で出発。

6/24(
)
・関空到着
 日本に到着し、現実の世界に戻る。
 
6/25(
)に県リーグの副審をしたが、W杯の日本代表の試合より、この試合の方がよっぽど
勝ちたいという意識が選手のプレーに見られたような気がする。
(
スタンドから見るのと副審で目の前で見るのと違いはあるかもしれないが)

次回(南アフリカ)は、?????

以上