フロイント・コールらしさ。その一つとして私たちがうたう曲のジャンルがあげられます。ロシア民謡やアメリカン・フォーク、フォルクローレ、その他様々な地域の歌をうたってきました。これらの曲はどれも世間一般に良く知られた曲とは言い難い希少な音楽です。このような歌をわざわざ探し出してうたうのは、私たちの心を動かす力がそれらの歌の中にあるからです。その力は、時代や国境を越え、言葉や文化の違いをも越えた普遍的な人間らしい感情の力であると感じています。歌を選ぶとき、私たちは各人が持ち寄った曲のどの点に魅力を感じるのか、どのようにうたえばそれが伝わるのか等について話し合い、曲について深めると同時に、私たち自身も高め合っていこうと考えています。この選曲方法もフロイント・コールの特徴の一つと言えるでしょう。
もう一つ忘れてならないのが「うたおう会」の存在です。これは、コンサート等に来てくださった方々にも一緒にうたっていただこうというものです。初めての方は突然のことと驚かれたりもしますが、すぐにその人なりの歌い方で歌声の輪に加わってくださります。「うたおう会」は、私たちの活動の根底を流れる”うたう喜びを一人でも多くの人と分かち合いたい”という気持ちの表れなのです。
確かに、40年間活動してきたことは大変なことであり、すばらしいことと言えるでしょう。しかし、本当に大変なのはこれからの活動であり、その活動がより充実した歩みを作り上げていけるように努力したいと思っています。これまでの活動をステップとして、より多くの人と感動を共有していきたいと願っています。