アップロード・ノート action1 最初のアップまで

2000年9月中旬
 いよいよホームページを立ち上げると宣言してしまった。
 パソコンを初めて購入したのはかれこれ20年前、1994年には長年の憧れだったマックユーザーとなり、1996年6月インターネットに繋げ、そのうちホームページも作ってみたいと気持ちだけ、発信するものを思いつかないままアッという間に数年が過ぎていた。
 よし子先生に、ウィーンでの暮らしぶりをメール便形式でインターネット上に公開する気持ちがあることを知り、それを私にやらせてと手を挙げてしまった。少なくとも1年半の更新の継続が約束されている願ってもないソースだ。「ウィーン生活事情」ライブ連載という内容も、とても魅力的なものだ。これに飛びつかないわけには行かない。
 でもよし子先生の出発は10月初め、準備は間に合うのだろうか。こちらから手を挙げた責任は重大だ。

10月9日
 ウィーンより早くも第1便が届いてしまった。まだ何もしていない。大変だ。
 とにかく何年か前に気持ちだけで買って眠らせていたままのAdobePageMill2.0を引っぱり出し、マニュアルを探し、そういえば3年くらい前に「HTMLハンドブック」なんて本も買っておいたっけ、読んでないけど。
 1997年暮れ、閉鎖になるアスキーネットの代わりのプロバイダをASAHIネットに決めた第一の理由は「ホームページ容量50MBまで無料」だったのに、その権利も一度も行使しないままだ。アップロードの設定も白紙の状態。簡単に成功するものだろうか。

10月10日〜16日
 とにかくPageMillを覚えないことには、1ページすら作ることが出来ない。買った時にチュートリアルの最初の部分はやってみたけど、こんな事出来るのね、で終わっていたから、まずチュートリアルを最初からおさらい。何をしているか意味不明のままだけど、簡単な数枚のページなら、これでなんとかなるんじゃないかな。(甘いんとちゃう?)
 ASAHIネットへのアップロード方法も調べなきゃ、ホームページサービスのページをアチコチうろついてスクリーンショットを撮りまくり、HPフリーアドレスサービス--これなあに?

 HPを作るには「具」がいるね。タイトルも決めなきゃ。まずタイトルロゴを作ることにしよう。
 HPのページタイトルは「ちゃんぷるー亭」と決めた。由来は「ちゃんぷるーの素」としてページに掲載することにして、タイトルロゴをイラストレーターで作り、フォトショップにペーストしてgif形式で保存。
 長年かかって少しずつ、たいして使いもしないアプリケーションに投資し続けてきたのが、やっと報われる。持つべきものはツールだ。感慨深いね。同様に「ウィーンだより」のロゴも作成。


10月21日
 よし子先生から早くも第2便が届く。立ち上げを急がねばと焦る。
 いよいよページを作成する。
 まずページの構造を設計すべきなんだろう。知識も不十分だし、この先ページも増えて行くだろうから、単純なのが簡単。(最初のページ構成の模式図)
 作った画像は2個だけだから「取り敢えず」あっちにもこっちにもそれを使い回す。「ウィーンだより」はタイトルロゴをレイアウトすれば、テキストソースはよし子先生任せだからそれを流し込むだけ。やはり中身が一番偉い。
 インデックスページも作って、それぞれリンクを設定。「ちゃんぷるー亭」の方の中身も1ページだけだけど用意した。ここまで来れば「取り敢えず」アップロードして動作を確認しなければ。とんでもない基本的な間違いをしているかも知れない。初めてのアップロードだ。不都合が起きればその原因究明と解決に何日かかるか分からないのだ。

10月22日
 ASAHIネットのアップロード方法を調べていたら、なんとFetchとPageMill3.0での方法しか出ていない。ウチのは2.0なのだ。初心者だ。PageMillからアップする方がスムーズに行くような気がする。慌ててPageMill3.0Tryoutをダウンロードして、ついでにFetchも取り込んで、更についでにフリーアドレスを取得してサーバーにディレクトリを確保した。
 2.0で作ったページを3.0に移しかえる。2.0で作ったページを3.0で開いて新たに保存するだけでうまく行った。ああ、よかった。

 よし子先生へ「取り敢えず」アップの準備が整ったことをメールで報告。内容についても概要を知らせる。


10月23日
 よし子先生から内容とタイトルについて意見をもらった。「Professor K のウィーンだより」にしようと考えていたが「Professor K」は大袈裟だとのこと。スパイみたいでカッコイイと思ったんだけどなあ。
 タイトルロゴの手直しは、元のaiデータをちゃんと残しておいたので、簡単に済んだ。

10月24日
 第3便が着信した。よし子先生のパワーとスピードに改めて敬服するやら煽られるやら。
 保存してあったスクリーンショットを参照しながら、ついにアップロードする。「取り敢えず」第1便と第2便、亭主ごあいさつを含む全6ページ、ささやかな発進だ。
 MacのNetscapeとExplorer、Win機のExplorerからそれぞれアクセスしてみる。ページが少なく単純なため、リンクエラーもなく「ヤッター」と二人、大喜びする。自分でアップしたものを、自分でダウンロードしているだけなのに、結構な達成感だ。