号外1

   ついにウィーンのオケに入団!

 5月22日。ついにオケに入ることになった。母が教えているウィーン大学の学生さんの1人にウィーナーシンフォニカのヴァイオリニストがいるのだが、その人にウィーン経済大学のオケ(Akademisches Symphonie Orchester) の指揮者を紹介してもらった。指揮者さんの携帯に電話をすると「今からリハーサル(練習)だけど、すぐ来られる?うん、じゃ、道に迷ったらいつでも電話しなさい。」とのこと。聞けば今度の土曜日(26日)にコンサートがあるそうだ。あわてて、楽器を持って飛び出した。

 練習会場に着くとすでに合奏が始まっている。入り口付近で演奏を聴いていたペーター君(どうも学指揮=学生指揮者のようだ)が楽譜を用意してくれた。アンコールも含め全部で5曲。ベートーベンの田園以外は、やったことがない曲だ。「パストラーレ以外はやったことがない」と言うと、「出来ないのか、やりたくないのか」と聞かれる。「やってみなよ」と言われ、とりあえず合奏に参加。先程電話で話をした指揮者のクリスチャンさんが私を見てにこっとしてくれる。後で聞けば、皆が演奏を始める前に「もうすぐヤパーニッシュの女の子が来るから、携帯電話は切らないでおくんだ」と言っていたそうだ。

 初見だったが、必死で何とかついていった。みんなノリノリで弾いていて、とても楽しい。どの人も楽器経験があるようだ。そう言えばウィーンの町中では小さい子供を連れて小さな楽器を抱えているお母さんをよく見かける。ヴァイオリを背負って歩いている子供も多い。この国ではヴァイオリを習うのは、日本に比べて特別のことではないのかもしれない。そんなこともあるのか、特に弦パートの音がきれいだ。久しぶりのオケ(しかも初見)で、くたくただが、やはりオケはいい。

 練習が終わるとさっそくペーターが本番までの予定表を持って来てくれた。23日は練習場所が狭いので私はお休み。24は祭日なので5時から、25日はコンサート会場で7時から練習、そして26日が本番。本番2時間前からリハーサルがあるそうだ。22日に入団し、26日が本番。どうなることやら。