ちゃんぷるーの素

 インターネットをはじめてもう何年になるのだろう。最初のうちはあちこちとウエッブ上を彷徨い歩いて電話代の請求に目を回したり、儂もここらでホームページを立ち上げんといかんなーと思って、何を発信しようかと考えてハタチョと思考が止まってしまう。何もない、世間の皆様に是非お伝えしたいような中身が何もないのに気がついてしまう。まるでアホがバレルのをひた隠しに半世紀も生き延びて来た自分が白日の下に晒されるように。(皆、既に知っていると言う話もあるが)
 さらに自分にとってのインターネットをヨクヨク考えてみると、最近は訪れるサイトはほとんど決まっていて、主に知りたいことがあったときにしか利用していない。他人様のお作りになった他人様自身の情報なんて知りたくもない。ほとんど自閉症のような私。が、何故にウエッブ上をうろつくのかと考えた時に、これは本屋さんで立ち読みをするのに似ているのではないか?本屋さんをウロついて、本を手にするのは、視覚的に己の情動が刺激された時にその本に手を伸ばすのではないだろうか。それは本のタイトルであったり、作家の名前であったり、綺麗な表紙であったりするのだろう。これは情動を刺激するためのフックである。
 ホームページを他人様に閲覧していただこうと画策するならば、このフックが大きいほど良いだろう。沢山あったほうが良いだろう。
 と、大層な事を書いてみたが、早い話、とりわけ何にもない自分をさておいて、ホームページてーものをやってみたかっただけでー、この度、よし子先生から情報を提供していただいて、この「よし子先生のウィーン便り」を最大のフックとしつつ、いろいろありの、ゴッタ煮的ホームページを作ってみたいなと画策したのであります。
 すこし前に、沖縄ミュージシャン・りんけんバンドのリーダー・照屋林賢さんの父上の林助さんのインタビューをTVで見ましたが、その中で、林助さんが、沖縄の文化について、「琉球の文化は、いろんな国の文化が混ざり合ってできている。大和や中国やアメリカ、東南アジアの文化が混ざり合ったゴッタ煮の文化である。私はこれを‘チャンプラリズム’と言っている。」と言っていましたが、私を魅了しやまない琉球の文化、音楽に憧れと敬意をこめて、沖縄の代表的料理のチャンプルーの名をいただき、ホームページを「ちゃんぷるー亭」と名付けます。