サポート日記

 両手が不自由な人へのサポートを担当することになった。
マウスも使えず、キーボードも打つことが出来ない人に
どのように対処していけばよいのか迷うところである。
 まずは、サポート依頼者の観察をしてみることから始まった。
両腕が上がらず、座ってマウスを操作することが出来ない。
立って指先でトラックボールをなんとか動かせる程度。
この立っての操作では、モニターを屈みこんで見なければ
正確なカーソルの位置を確認できない。
サポート依頼者に鉛筆などを口に加えてのキーボード操作を
提案してみることにした。
キーボードの設定を変更した。ユーザー補助を利用しての
キーボード操作を指導していくことになった。
消しゴム付の鉛筆を口にくわえてのキーボード操作
キーボードでのマウス操作は、テンキーを利用しての操作となる。
数字キー8は、カーソルを上に移動、数字キー2は、下に移動、
数字キー4は、左に移動、数字キー6は、右に移動、数字キー5は
クリック操作、7と9は、斜め上移動、1と3は、斜め下移動である。
ドラッグ操作などするときは、0キーで選択、小数点で選択解除となる。
口でのキーボード操作には、問題があった。キーボードでの
マウス操作のとき、顔が下を向くため正確なカーソル位置を把握できない。
これを解消する為に、キーボードの位置を上げるべくキーボードの下に
台などを設置することが考えられた。早速取り掛かっては見たが、
角度や位置などの関係で全てを解消するには至らなかった。
しばらく依頼者の観察をしてみることにした。
口での操作があまり楽ではないようで立っての操作になっていた。
その時、立ってキーボードやマウスを押すことが出来るならば、キーボードの
位置を下げることにより、椅子に座っての操作が出来ることを考えてみた。
椅子に座って手を伸ばしたままでキーボードに手が届けば、体重移動で
キーを押すことが出来る。椅子の前に踏み台を置き、高さを変えてみた。
鉛筆を手に固定し、なんとかキーを押下することが出来る。
また、モニターの位置も顔の前にあるので何とか無理なく見ることが出来る。
今、この方を含めて5人の方のサポートを受け持つことになった。
個人個人対処法は、異なっているが、他の方々はマウスを持つことも
また、キーボードを操作することも出来るのでなんとかなりそうです。


障害をお持ちの方へのサポートいろは