肝、据わりきっていないかあさん奮闘記

◆「てつ子」さんプロフィール◆
某県郡部在住。今年、長年の夢が叶って出産を経験。現在実家で、夫と息子、実母、実祖母との5人暮らし。

 

「入院(にゅういん)」

 <妊娠7週と6日目>

つわりがおさまりつつある春頃は、夜中に大出血があったりダンナのカゼをもらったりと、バタバタと落ち着かない妊娠生活を送っていましたが、5月のはじめ頃になると、やっと私の体も落ち着いてきました。気候もよく、本当にこの頃が私の妊娠生活の中で一番いい時期だったと思います。

 しかし、5月の中頃には少しずつお腹の“張り”も感じるようになり、先生に 張り止めの薬をもらって“安静に!”と言われることが多くなりました。 そして6月の中旬。ついに、「子宮口が開いてきています。このままでは 陣痛が始まってしまいそうなので入院してもらいます。長期の入院になるかも知れませんが、赤ちゃんのためにも頑張りましょうね」と“宣告”されてしま ったのです。

このとき、妊娠30週目。予定日はまだ2ヶ月以上も先です! この日から24時間点滴で、おふろにも入れナイ、病室から1歩も出られナイ、食事・トイレなど以外には動いてはいけナイ、のナイナイ尽くしの生活が始まりました。 最初の1週間は、あまりの不自由さに「長い入院生活」がとても暗い、終わりのないものに思えました。
この時期の看護婦さんたちのやさしさは今でも忘れられません。点滴袋に書かれた 「ファイト!!」の文字は、私をどれだけ励ましてくれたことか。

 2週間目になると自分なりに1日のタイムスケジュールを決めて、できるだけ 規則正しい生活を心がけるようになりました。と、いっても、ほとんどがTV(ワイドショー!)と読書(漫画!!)と 瞑想(昼寝!!!)に費やされましたが...。

 つらいながらも平和な(考えてみればこれほど安心な場所は他にはない!)入院生活は 約1ヶ月で終わりました。35週を越え、たとえ早産でも胎児の成長には問題はない ということで、晴れて退院することができたのです。 それにしても、入院時は雨がじとじと降る梅雨空だったのに、退院時には世間はすっかり夏になっていました。

暑い季節。それは、昨冬から私が心待ちにしていた産み月が近づいていることを意味します。
退院するとき、看護婦さん達が「今度(入院するとき)は産む時だね」と声を掛けてくれました。 私は、もうすぐ訪れるであろう「産む日」に思いを馳せ、ダンナが運転する車の窓に流れる風景をぼんやりと眺めていました。

                                (第4話 完)

 

第5話 お楽しみに!

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