Scenario
ええ、見事にモロにやばいです。だから、ナイショにしておいてくださいませね。
(我ながらよくまぁ、全部打ち込んだなって、感動ですわ)
随所にあたしの「私情」が挟まれてますが、怒らないでやってくださいませ
| 新世紀のはじめ、ひとつの国が壊れた。 完全失業率十五パーセント突破、 失業者一千万人 不登校生徒八十万人 自信をなくした大人たちは子供を恐れ、 やがて、ひとつの法案が可決された。 新世紀教育改革法 【通称BR法】 |
| もみ合う報道陣でごった返す現場。 レポーター 「全国の中学三年生4万3千クラスの中から対象となりましたのは、善通寺第4中学校三年E組でした! 今年は例年にもまして白熱したゲーム展開がありましたけど…あ、見えました!あちらです!」 フラッシュの嵐の中、兵氏に囲まれ、ジープで現れるボロボロの制服の少女。 レポーター 「今出てきました!優勝者は女の子です! 2日と7時間43分の激闘を勝ち抜いた今年度の優勝者は、女の子でした!」 俯いていた少女がゆっくりと顔を上げる。 レポーター「あっ、笑っています!笑っています!少女は今、はっきりと笑いました!」 少女の矯正された歯がきらりと光る。 ◆◆◆ 『A KINJI FUKASAKU FILM』 メインタイトル・イン 『バトル・ロワイアル』 |
| 一人の教師を中心とした生徒達が緊張の面持ちで並んでいる。 七原(声)「小学四年で母が家を出てゆき、中学の入学式で親父が首を吊った」 |
| 玄関に呆然と立ち尽くす、入学式帰りの七原秋也。 父親が首を吊って揺れている。 七原(声)「何だか全部が狂っていたけど」 |
| 七原(声)「どうすればいいかなんてわからないし、誰も教えちゃくれなかった」 教 師「(無言の背中)」 大きく「×」印が刻まれた黒板 <都合により、本日の授業はサボります。B組一同> ドアの開く音に振り返る。 典 子「おはようございますッ」 駈けこんだ中川典子、ハッと棒立ち。 教 師「なんだ」 典 子「(誰もいない教室と黒板を見て)…すいません。遅刻して何も知らなくて…」 見つめ合う二人。教師、黒板の文字を消し、出て行く。 ◆◆◆ 廊下を、教師が背中を丸めて歩いてくる。 と突然、一人の生徒(国信慶時)が猛然と駆け寄り、ナイフで教師の尻を切りつける。 這いつくばる教師を遠巻きに見守る生徒達。 教室から飛び出す典子、逃げる国信とぶつかる。そのまま走り去る国信。 典子の足下に転がる血まみれのナイフ。 典 子「!」 思わず拾って隠す。 教 師「(典子を見る)」 典 子「……」 |
| 七原(声)「そしていつのまにか、オレ達の義務教育も終わろうとしていた」 修学旅行のバスが走る。 「城岩学園中学三年B組御一行様」 車内。 後部席で担任の林田先生を囲み、盛りあがる女子グループ。 他の生徒も楽しく騒いでいる。 所々、道路脇に軍用ジープが止まり、兵士達がバスを凝視している。 七 原「(窓外のジープを不審に見る)…?」 林田先生も窓外の兵士達に気を取られる。 「先生―ッ!!」の声。 林 田「ごめんごめん」 |
| 後部座席の江藤恵と典子が七原を見る。 恵 「ねね、行こ」 典 子「いいよ」 恵 「ダメだよ、行くよ」 典子を引っ張り、席を立つ恵。 恵 「ちょっとごめんね、ごめんねごめんね〜」 七原の席に来る恵と典子。 典 子「…七原くん」 七 原「?」 リボンのついた小さな袋を持った典子。 典 子「クッキー焼いたの。みんなで食べようと思って…。よかったらノブくんと食べて」 国 信「マジ?いいの?いただき!(頬張る)」 恵 「(突然)いくよ、こっち向いて!」 国 信「はいはーい(ポーズをとる)」 恵 「はい、チーズ」 シャッターを切る恵。 恵 「典子さ、ずっと渡せなかったんだよね、クッキー」 典 子「恵!」 恵 「いいの!」 国 信「な、おい、これうまいぜ。秋也ももらえよ」 七 原「いいよ…ノブ食えよ」 典 子「…」 国 信「中川、オレさ、やっぱ来て良かったよ。ありがとな」 典 子「ううん。よかったねノブくん」 恵 「はい、出来たよ!」 ポラを受け取る国信。 国 信「おい、なんだよこれ!」 恵 「ハハハ」 写真の中で微笑む典子、七原、国信。 国信の顔は半分切れている。 |
| ウトウトしていた七原 七 原「(周囲の異常に気付く)」 いつのまにか殆どの生徒が眠っている。担任・林田も眠っている。 すでに眠る典子の手からクッキーの袋が落ちている。 七原、ふらつきながらクッキーの袋を拾い上げる。 バスガイドが振り向く。 ガイドも運転手もガスマスクを着けている! 警棒を抜き、七原に迫るバスガイド。 七 原「(声が出ない)」 バスガイド、容赦なく七原を叩きのめす。 気を失う七原。 七原の手から典子のクッキーの袋が落ちる。 |
| 陰翳に浮かぶドス黒い島のシルエット。 |
| 月明かり。目を覚ます七原。 七 原「(殴られた頭が痛い)…?」 七原の首に固い首輪がつけられている。はずそうとする七原、はずれない。 七原、周囲を見まわす。 バラバラに投げ出され、眠っているB組一同。 次第に他の生徒達も目覚め、動き始める。 七 原「(眠っている典子に気付く)」 典子の肩を揺する七原。 七 原「おい、中川、中…」 典子の首にも首輪がついている。 すぐ傍に眠っている国信。 七 原「ノブ」 国 信「うーん…何だよ…」 ふと、一同の視線が背後に集まる。 教室の両端に座っている全く違う制服の二人。 川田章吾「…」 桐山和雄「…」 二人から漂う異様な殺気に戸惑う一同。 その時、突然、窓の方から響く轟音。 |
| ヘリが降下する。 ジープやトラックが並び、整列している完全武装の兵士たち。 教室の窓から生徒達が呆然と見守る中、ヘリから降り立つ一人の男。 向かえる安城三尉と副官達。 男、真っ直ぐ校舎に向けて歩き出す。 その後に続く武装兵士達。 |
| 兵士達を引き連れ、廊下を進んでくる男。 |
| 鍵を開け、教室に入ってくる安城。 安 城「どうぞ」 入ってくるその男、キタノ。 かつて尻を刺された、あの教師である。 国 信「(驚く)キタノ…」 ざわめく教室。 清水比呂乃「キタノ?」 金井泉「うそ…」 キタノ「(ぽつりと)はい、着席」 生徒達「…」 安 城「着席っ!!」 副 官「着席〜っ!!」 一同、もぞもぞと座る。 キタノ「皆さんしばらく。1年の時担任だったキタノです。 今回もまたB組を受け持つ事になりました。よろしくね」 一 同「…」 キタノ「転校生二人紹介します。そっちが川田省吾くん。こっちが桐山和雄くん。 みんな仲良くやってね」 キタノ、黒板に向かい、『BR法』と書く。 笹川竜平「おい!ふざけんなよッ!ここどこだよ!」 内海幸枝「これ一体なんなんですか?」 野田聡美「この人達誰なんですか?!」 キタノ、騒然となる生徒達を無視して、 キタノ「この法律なんだか知ってるか〜。はい、ダメ〜。ダメ。 この国はもうダメになってしまいました。どうしてダメかというと、 (突然)私語してんじゃねぇッ!このヤロー!」 電光石火でチョークを投げるキタノ。 チョークは矢作好美の頭に当たる。 矢作好美「いてーな!」 キタノ「人が話をしてる時は静かに聞きなさい」 千草貴子「先生、トイレ行ってもいい?」 キタノ「もうちょっとガマンしてくんないかな千草、オレ久しぶりなんだから…国信ぅ」 国信を見るキタノの目が輝く。ビクリとする国信。 キタノ「痛かったなぁ、お尻」 国 信「…」 キタノ「オレが辞める前、お前ダメだから学校に来なくていいって言ったよな? そしたらホントに来なくなっちゃうんだもん。ダメだよなぁ。 ダメなくせに、修学旅行だけ一人前に来てもいいと思ったのか?」 国 信「…(イーッ)」 キタノ、国信の頭をバシっと叩く。 国 信「(唇を噛みしめる・・ここのノブちゃん、滅茶苦茶可愛い♪)」 キタノ「いいかー、この国はこの国信みたいなヤツのおかげで、すっかりダメになってしまいました。 だから偉い人達は相談して、この法律を作りました。 (黒板を指差し)バトル・ロワイアル」 一 同「…」 キタノ「そこで、今日はみなさんに、ちょっと殺し合いをしてもらいます。 最後の一人になるまでです。反則はありませ〜ん」 飯島敬太が急に笑いだす(この声が、たまりませ〜ん)。 キタノ「何がおかしい」 沈黙する飯島。 内 海「先生、言ってる意味がよくわかんないんですが、まさかこれって…」 キタノ「実は担任の林田先生な、B組でこれやる事にものすごく反対したんだよ」 シートをかけたカートが運び込まれる。 一 同「?」 キタノがシートをめくると、ボロボロの林田の死骸が現れる。 『きゃーっ!!』 悲鳴が上がり、騒然となる教室。 キタノ「はい、騒がない騒がない。はい、これはダメな大人です。 みんなこんな大人にならないように気をつけましょう。 それじゃビデオを見てもらいます。寝んなよ」 安城が、リモコンを押す。黒板の脇のテレビに映像が映る。 女性の声と共にタイトルが出る。 タイトル『バトル・ロワイアルの正しい戦い方 監修・BR法推進委員会』 優しいお姉さんが敬礼する。 お姉さん「城岩学園三年B組のみなさん、コンニチハー」 キタノ「はい、こんにちは〜」 お姉さん「今日みなさんは、幸運にも今年度バトル・ロワイアルの対象クラスに選ばれました。 おめでとうございま〜す」 キタノ「ありがとうございま〜す」 一同「…」 お姉さん「ではこれからお姉さんがルールについて説明しま〜す。よく聞いて、正しく元気に戦ってくださいね。 今みなさんが来ている場所はこーんな形をした無人島で〜す」 島の形がCG画像で紹介される。 お姉さん「周囲は10キロくらいで、住民の人には出て行ってもらって誰もいませ〜ん」 キタノ「(突然)藤吉!私語してんじゃねぇ!」 キタノの投げたチョークが藤吉文世の額に突き刺さる。 藤吉文世「?」 それはチョークじゃない。鋭く尖ったナイフだった…。 ドサっと床に倒れる藤吉。周りの生徒が悲鳴を上げる。 キタノ、呆然とする生徒をかき分けて(新井田がビビリまくってて笑える)、 キタノ「はい、どいて、どいて…ごめんな、オレが殺しちゃ反則だよな〜」 字 幕【女子18番 藤吉文世死亡 残り41人】 藤吉の額のナイフを引きぬく。 パニック。出口へ殺到する生徒達。 兵 士「撃て!」 威嚇射撃する兵士達。跳弾がはね回る。 教室内を逃げ惑う生徒達。ニヤニヤしながらみているキタノ。 跳弾が典子の腕をかすめる(キタノ先生が一瞬反応します。いい表情なんですわぁ) 。 典 子「キャッ!!」 腕を押さえて転がる典子。 恵 「典子!」 国 信「中川!」 七 原「中川!」 駆け寄る恵、国信、七原。 国 信「(キレる)このヤローッ!」 七 原「ノブ!」 キタノに殴りかかる国信。 が、たちまちキタノに襟首掴まれ、ナイフで尻を切られる。 よろける国信を殴りつける副官。 ぶっ飛び転がる国信。 七 原「ノブ!」 七原、三村、杉村が駆け寄る。 七 原「ノブ!(キタノを睨みつけ)クソッ!」 飛び出そうとする七原を押さえつける三村達。 キタノ「(フンと鼻で笑って)はい、ビデオ続けまーす」 教壇の方に戻る。 一時停止になっていたビデオのお姉さんの笑顔が解除され、CGの地図に縦横10本の線が引かれ、 タテはA〜J、ヨコは1〜10までのマスで区分される。 お姉さん「島はこのようにたくさんのエリアに分かれていて、 先生がこれから午前と午後の六時に放送を流しま〜す」 キタノ「一日四回な〜」 お姉さん「放送の中では、どのエリアが何時からアブナイということを教えますから、 もしそのエリアの中に入ってる人がいたらすぐに外に出てくださ〜い。 なんでアブナイかと言うと、ハ〜イ、そこでみなさんにつけてもらっているこの首輪で〜す」 お姉さんも首輪をつけている。 お姉さん「この首輪は完全防水、耐ショック製で絶対にはずれませ〜ん。 内側のセンサーが心臓パルスをモニターしていて、 みなさんの位置や行動を正確に電波で教えてくれま〜す。 制限時間を過ぎてもまだ禁止エリアに残っていたり、不穏な行動をとってる人がいたら、 識別して逆に電波を送りま〜す。 すると首輪は警告音を発し、ボンッ!!って爆発しま〜す。 無理に外そうとしても爆発しますので絶対にそんなことしないでね」 国 信「馬鹿にすんじゃねえ!」 七 原「やめろ!ノブ!」 必死に止める七原達。 元 渕「静かにしろよッ!説明が聞こえねえだろッ!」 国信、元渕に掴みかかる。 七 原「ノブやめろ!ノブ!」 取っ組み合いになる国信と元渕。 副 官「静かにしろッ!」 安城と副官が出てきて、二人を分ける。 安 城「(国信を押さえ)やめんか!」 安城がキタノの前に国信を突き出す。 キタノ「しょうがねえな、お前は」 国信の首輪にリモコンを向けるキタノ。 ピピピ…と鳴り始める国信の首輪。 国 信「…?」 発光する国信の首輪。 安城が国信を生徒達の方へ突き放す。 キタノ「みんな、逃げた方がいいぞ」 国信を遠巻きにする生徒達。 国 信「何だよッコレ!」 国信、首輪を外そうと必死にもがく。 国 信「助けてよ!」 七 原「!」 国信から逃げる生徒達。国信、七原を見る。 国 信「秋也!」 七 原「ノブ!」 爆発する国信の首輪。飛び散った血が七原にかかる。 七原の目の前で倒れる国信。 |
| 七 原「…」 国信の死体の前に座り込む七原。 七 原「…ノブ…」 血しぶきを浴びて落ちているポラ。 写真の中で半分だけの国信が微笑んでいる。 字 幕「なぁ秋也、今好きな人いるか?」 七 原「…(泣き伏す)」 字 幕【男子7番 国信慶時死亡 残り40人】 |
| 静まり返る生徒達。 キタノと安城が国信の死体の前にやってくる。 キタノ「残念だなぁ。オレこれでもノブちゃんの事、可愛がってたんだよ〜」 キタノを睨んで立ちあがる七原。 キタノ「なんだ七原、その目は」 七 原「(物凄い形相)…」 キタノに掴みかかろうとする七原を、三村、杉村、瀬戸が強引に抱き止める。 七 原「(三人を振り払おうとする)」 典子と恵が傍にしゃがみ込む。 典 子「(首を振る)」 七 原「…」 キタノ、振り向いて戻る。 後から安城も戻りながらリモコンを押す。 お姉さん「あ、それからもう一つ大事なこと。 このゲームにはタイムリミットがありま〜す。 三日戦っても最後の一人が決まらない場合、全部の首輪は自動的に爆発しま〜す。 優勝者はありませ〜ん。 せっかくだからみんなベストを尽くして戦って、絶対にそんな事にならないようにね」 キタノ「ここまでで何か質問ありますか?」 元 渕「…はい」 元渕恭一が手を上げる キタノ「はい、元渕くん」 元 渕「…生き残ったら…ウチに帰れるんですか?」 キタノ「帰れますよ。ただし最後の一人だけね」 三 村「(手を上げる)はい」 キタノ「はい、三村くん」 三 村「どうして俺達が選ばれたんスか?」 キタノ「厳正なる抽選の結果です」 三 村「も一ついいスか?」 キタノ「どうぞ」 三 村「なんでこんな事すんです?」 キタノ「お前らのせいだよ」 一 同「…」 キタノ「お前ら大人なめてんだろ?なめんのはいいよ。 だけどな、これだけは覚えとけ。 人生はゲームです。 みんなは必死になって戦って、生き残る価値のある大人になりましょう」 生徒達「…」 キタノ、振り向いて教壇の方に戻る。 と同時に、教室の後方の扉が開き、兵士が多量の袋を運んでくる。テレビのお姉さんも袋を出す。 お姉さん「それではこれから一人ずつ教室を出て行ってもらいますが、 その前にこのバッグを渡しま〜す。 中には水と食料、地図とコンパス、懐中電灯と武器が入っていますので 後で各自確認してね。 あ、女の子とか困るから、私物も持っていっていいですよ。 武器はそれぞれ違うものが入っています。銃やナイフとは限りませ〜ん 適当に配るから、アタリもあればハズレもありま〜す。 これはハンデをなくすためで〜す」 取り出したオノを見るお姉さん。 お姉さん「キャッ!これは大当たりですね〜」 キタノ「お父さんお母さんには言ってあるから、心おきなく戦えよ」 お姉さん「では出席番号順に出発してもらいま〜す。 お姉さんが名前を呼んだら、ハイって元気良く返事をして立ちあがってくださいね。 男子一番赤松義生くんっ!!」 赤 松「(思わず)ハイッ…!」 荷物を渡され、教室を出される赤松。 |
| 両側に銃を構えた兵士。出てきた赤松、足を止める。 副 官「早く出ろ!」 赤 松「ハ、ハイッ!」 巨体を走らす赤松。 字 幕【ゲーム開始 第一日 1:40AM】 |
| お姉さん「女子一番稲田瑞穂さん」 稲田瑞穂「…はい」 泣きながら進み出る稲田瑞穂。 南佳織「(追いかけて)ずっと友達だよ」 稲田瑞穂「わかってる」 袋を受け取り、駈け去る稲田。見送る級友達。 お姉さん「男子二番飯島敬太くん」 出発する飯島。 (ここでデイパを頭上にかかげて挨拶し、出て行くレンちゃんがめちゃくちゃかっこいい!!・・私情はさんですいません) お姉さん「女子二番内海幸枝さん」 幸枝、唇を噛みしめ荷物をひったくり、仲間に手を振って出る。 お姉さん「男子三番大木立道くん」 虚勢を張って出て行く大木(タックルして荷物受け取ろうとしたら、失敗してコケる。あたし的に大爆笑のシーン)。 大木を見送る七原。その脇で傷ついた左腕を抱いている典子。 お姉さん「女子三番江藤恵さん」 典子の肩にそっと触れる恵。 恵 「行くね、典子」 典 子「(涙)恵…」 恵、出て行く。 お姉さん「男子四番織田敏憲くん」 織田、出て行く。 お姉さん「女子四番小川さくらさん」 山本和彦の手を握り締め、進み出るさくら。 袋を受け取る。が、いきなりキタノの前に行き、袋を投げつける。 キタノ「(受け取る)…」 走り出るさくら。キタノ、袋を兵士に投げ返す。 お姉さん「男子五番川田省吾くん」 安 城「(繰り返す)川田章吾!」 川田、袋を受け取り、走り出る(靴紐をしっかり結びなおし、ダッシュ・・そりゃみんなビビるわな)。 廊下、走りでた川田が足を止める。 お姉さん「女子五番金井泉さん」 金井泉が教室を出る。 お姉さん「男子六番桐山和雄くん」 立ちあがる桐山。国信の死体にチラリと目をやる。 安 城「さっさと歩け!」(にやにやしながら、だらーって歩いてるんですよ、この人は) 桐山が袋を受け取ると、川田が戻ってくる。 川 田「こっちの袋や」(なにが入ってたんだろうなぁ、最初の袋) 安 城「なんだと!」 キタノ「お前らもうわかってるだろうけど、こいつら特に要注意だぞ」 別の袋を取り、桐山をジロリと見る川田。 桐 山「(無表情)」 廊下を去る川田。後からゆっくりと出てくる桐山。 |
| お姉さん「女子十四番天堂真弓さん」 天堂真弓が出発する。 お姉さん「男子十五番七原秋也くん」 七 原「…」 安 城「七原秋也!」 七原、典子にそっとポラを渡し、 七 原「(囁く)校舎の裏で待ってる」 袋を受け取り、教室を出る七原。 典子、血まみれのポラを見る。 典 子「…」 |
| 七原が出てきて、校舎の裏手に回る。 七原、典子を待つ。 女子の声「七原くん」 七 原「(ビクリとする)」 女子十四番天堂真弓が呆然と立っている。 七 原「どうした…天堂?」 真 弓「ねぇ、どうしよう…何コレ?」 七 原「?」 真弓の首筋に突き立っている一本の矢。 フラリと七原に倒れ込む真弓。 七 原「天堂!」 その時、ヒュン!と風を切る音。 七 原「!」 真弓の太股に矢が突き立ち、揺れている。 辺りを窺う七原。 坂の上に巨漢の人影。七原、懐中電灯を投げつける。 声 「あーッ!」 坂を転げ落ちる巨漢の影。典子が来る。 七 原「(典子に)中川、来るな!」 七原、典子の手を取り駆け出す。 起き上がる巨漢は、赤松である。 赤 松「クソ、何やってんだオレ…」 這いずり回って武器のボウガンを探す赤松。 茂みの中から新井田が現れ、 新井田「おい、何やってんだ…(足許のボウガンを拾い上げ)これお前のじゃねえのかよ?」 赤 松「うわーッ!」 慌てて取り戻そうと駆け寄る赤松 新井田「(驚いて)ワーッ!」 発射されるボウガンの矢が赤松の胸に突き立つ。 倒れる赤松の巨体。 新井田「マジかよ…」 逃げ出す新井田。 字 幕 【男子一番赤松義生 女子十四番天堂真弓死亡 残り38人】 |
| 海岸線を走る七原と典子。 ◆ ◆◆ 洞窟へ駈け込み、必死に息を整える二人。 七 原「腕大丈夫?」 典 子「必死だったから」 七 原「見せて。(懐中電灯で照らして)よかった、カスリ傷みたい。水で洗っとこう」 袋をあさり、ナベのフタを見つける七原。 七 原「何だこれ?ナベのフタで戦えってのかよ」 典 子「あたしのは、これみたい」 双眼鏡を見せる典子。 七 原「ふざけやがって…畜生、三村とか杉村とか、みんな集めて脱出できないかな」 典 子「無理だと思う」 七 原「なんで?」 典 子「イヤなヤツだと思うかもしれないけど、あたしだって他のみんなが怖いもん」 |
| 女子生徒達「中川典子、チビ、虫、ブス、死ね〜ッ(笑い)」 女子生徒(矢作・藤吉・天堂)がドアの前で囃し立てて駈け去っていく。 トイレに閉じ込められた典子。トイレの壁に落書きされた文字。 『中川典子、チビ、虫、ブス、死ね』(墓石のイラストつき) |
| 七 原「オレの事は?」 典 子「え?」 七 原「オレの事も怖いだろ…」 典 子「(首を振り)秋也だけは信じてる。あ、ごめん」 七 原「え?」 典 子「ノブくんみたく、秋也って呼んじゃった…」 七 原「ノブ…」 |