Night and Day(日記) You're Too Far Away(コンサートなどの感想) Between You and Me(掲示板)


 


プロデューサーズ 



2005年08月14日(日) 17:30〜18:50 19:10〜20:15
2005年08月28日(日) 17:30〜18:50 19:10〜20:15

於:青山劇場
【感想】

  1. 小ネタの連射

    動きや、せりふの間で、笑わせる。

    有名なミュージカルのせりふのパロディも満載なのだそうだ(自分は、よく判らなかったけど)。


  2. 景気づけのBGMとしての音楽

    歌も、オーケストラも、パレードのような陽気な音楽が中心。
    メロディが単純明快で、すぐに覚えられる。

    歌というより、早口で まくし立てるレチタティーヴォが多い。
    (生き馬の目を抜くような厳しいニューヨークのショービジネス界という雰囲気は出ていた)

    しっとりと歌い上げる歌が少ないのは、コメディだから仕方ないのかしら。
    これは、ちょっと、いのっちと長野さんには もったいなかった。 歌い上げる歌がもう少しあったら、もっとヴォイス・トレーニングの効果をアピール出来ただろうに。


  3. ストーリーは単純明快

    特に一幕は、登場人物の紹介で終わってしまう。

    二幕になって初めて、ストーリーの展開がある。


  4. 最初に観たとき、「これが、ブロードウェイで賞を独占したミュージカルなのかぁ…」と思った。

    オープニングからカーテンコールまで陽気な音楽で盛り上げるし、動作と間で笑わせるし、値段ぶんは じゅうぶんに楽しんだと思う。


    ブロードウェイやアメリカ社会に詳しくない日本人から見ても、単純なコントやサクセス・ストーリーとしても楽しめるけど、今ひとつ、「2001年のトニー賞独占」「○年先までチケット売り切れ」の凄さの実感が湧かない。

    パンフレットの解説を読むと、どうやら、それだけではないようだ。

    アメリカ社会の差別を逆手に取って笑いにしたり、ミュージカルの名作(1959年時点での)をパロディしたりしていることが細々と説明されている。
    でも、解説を必要とするお笑いって、お笑いとしてどうなんだろう?

    解説を読んで、何となく感じたのは、「ブロードウェイには、なんて欲ボケしていて、クレイジーな、一般社会では納まりそうにない奴ばっかり揃ってるんだ…でも、愛してるよ、オレもとびっきり欲ボケしてクレイジーだからな」というメル・ブルックスの屈折した愛情だ。
    きっと、同じ愛情を持っている人が観ると、とても面白いミュージカルなのだと思う。

    アメリカ社会の裏事情については、アメリカ人やアメリカに興味がある人ならよく判るのだろうし、ミュージカルの名作のパロディは、ブロードウェイを観に来る客層や、とりわけトニー賞を選考する人は、内輪ネタまで とてもよく判るのかも知れない。

    しかし、アメリカ社会事情やミュージカルに疎く、ブロードウェイに対する愛情を持っていない自分のような人間としては、小ネタ連発のコントや、現代奇人列伝としての楽しみ方しか出来なくて、今ひとつ、この作品の凄さが実感出来なかった。
    「豚に真珠」というやつですね…。

    まあ、アメリカの社会文化への理解を深める機会にはなっているかな…。


    2時間半の華やかなコントとして見ても、「プロデューサーズ」は じゅうぶん楽しめるのですけど。

    「きっと、これがブロードウェイ・ミュージカルなのね…」


  5. いのっちと長野さん

    きっちり、ミュージカルの歌いかたに変えてきた。

    いのっち
    声が太くなったなぁ(元から?)

    いつもの "いのっち節"(フォーク調というか極端に言うと浪花節っぽい)ではなく、真っ直ぐに届く声。

    「アイドル武者修行」で、今までの、日本人の演じるブロードウェイ・ミュージカルに対するアンチテーゼとして、日本人にとって自然なミュージカルを目指すという意味のことを言っていた いのっち。

    それを読んで、「もしかすると『日本人に受ける歌唱法はコレさ』と いのっち節 を押し通すかも?」と思ったが、アンチを唱える対象は、ここではなかったようだ。 歌いかたはミュージカル向けに変えていた。

    いのっちも長野さんも、
    「地の芝居と同じように、セリフとして歌う」という、坂本さんと同じ方向性が感じられた。
    (いのっちが違和感を持ったのは、芝居中に突然 歌が始まる点(ショーアップを優先するためにリアルさが犠牲になる点)だったのかなぁ)

    いや、既成の日本のミュージカルに違和感抱きまくりの二人が、あえてミュージカルに挑戦したのだから、(思い通りに出来たかは別にして、)意気込みとしては、坂本さん以上に、地の芝居の延長として歌ったのではないだろうか?

    (自分は、坂本さんの出演するミュージカルしか見ていないので、これに何の違和感もなかったのだけど … いのっちたちが目指したのが既製へのアンチだとすれば、既製の日本のミュージカル・ファンのある層(ブロードウェイと同じ迫力と同じ方法論を日本人にも求めるタイプ?)に受け入れられにくかったとしても、ある意味、道理と言うか)


    いのっちの哀愁を帯びた陰性の声が、過去の栄光を懐かしんだり、おばあちゃんたちにサービスして出資してもらう悲哀をコボしたり、レオに裏切られた(?)ことを嘆いたりするマックスの歌の曲調に合っていた

    セリフでは、ドスを利かせているので、ときどき濁ったりする。

    うさんくさい笑顔がマックスにぴったり。お調子者に見えて実は内面でアツいところも。


    長野さん
    丁寧に歌っていた。
    デリケートで甘い声が、夢見るレオ、恋するレオに よく合っていた。

    レオがヒステリーの発作を起こすところで、客席を強引に笑いに持って行くのはサスガだ。



  6. 自分の位置
    08/14
    1階真ん中あたり下手
    (劇中劇「ヒットラーの春」のカーテンコールで、客席から出て来るカルメン・ギアを割と間近に見ることが出来た)

    08/28
    1階後ろのほう上手




【セットなど】

  1. 客席の前のほうの席を取り払って、そこにオーケストラがいる。

    「ボーイ・フロム・オズ」に比べると、小規模編成。
    しかも、音が下から出るので、今ひとつ迫力に欠けていたような気がする(スピーカーで音を大きくしているから、そんなはずは ないけど…気分的なものかな?)

    青山劇場のステージの奥行きに対して、舞台セットはふつうの大きさだから、ステージの奥は余っていると思う。
    バンドをステージ上のセットの奥に階段状に配置することも出来たのではないかしら、そのほうが迫力ある音になったかも知れない。





【第一幕】

  1. 開幕前にバンドマスターが客席に挨拶し、パレードのような陽気な音楽を奏で始める。

  2. シューバート通り

    ♪♪♪「オープニング・ナイト」
    「初日よ」ロングスカートの女性二人が左右対称のポーズで歌う。

    「MAX BIALYSTOCK'S FUNNY BOY」の電光掲示板と
    「OPENING NIGHT」の掲示板。
    着飾った男女が劇場から出てくる。

    憤然とした表情でマックスが出てくる。
    黒ソフトに黒マント。ちょび髭生やしている。
    新聞を広げて
    「批評家たちが休憩時間に出て行ってくれたお蔭で、こんなに早く劇評が読めるぜ」

    青年(OZにも出ていた松原さん)が梯子を持って来て、「OPENING NIGHT」を裏返して「CLOSING NIGHT」にする

    ♪♪♪「キング・オブ・ブロードウェイ」

    ヴァイオリン弾きが哀愁を帯びた音色で伴奏する。

    有名なプロデューサーに将来を嘱望されたこと。周囲がおおっと驚く。
    マックスはユダヤ語が判らない。
    ごみ箱に入れられて退場。

    二人いる尼さんのうちの一人は松金さんだったのかも知れない


  3. マックスのオフィス(1959年6月16日)

    ソファの上に白い布(まるで死体)
    背広にメガネ、アタッシュケースを持って、レオが訪ねてくる。

    レオは、昔、一回だけ、マックスがプロデュースした作品を観たことがあり、その半券を今でも大事に持っている。
    (落ち目のマックスとしては、面はゆいところ?)

    帳簿を見ながら
    「1分間お時間を戴いてよろしいでしょうか」
    「5秒経過、10秒経過、とカウントし、2000ドルの用途について、誤魔化そうとするマックス。

    レオに帳簿を誤魔化すことを強要する。

    レオ、失敗したミュージカルでは、出資者への配当金も、税金も払わなくてすむので、出資金のぶん丸儲けになることに気づき、独り言を言う。

    マックスが、その話に飛びつく。

    ♪♪♪「出来るさ」


    「抱いて、触って」のおばあちゃんが訪ねてくる。
    レオをトイレに隠す。

    「まだ大丈夫です」と言うレオに
    「ナイヤガラの滝のことを考えるんだ」とマックス

    数十秒後、すぐレオが出てくる「ナイヤガラの滝のことを考えたら、出ました」
    マックス、レオをトイレに押し戻す。

    イヤらしい ごっこ遊びをしようという話になる、マックスの出した いかにもAVというタイトルに反対して、おばあちゃんが提案するのは
    「硬くて大きな電車男と令嬢エルメス」

    「がたん、ごとん、きょうもエルメスちゃんは痴漢に遭わずに帰れるのだろうか … あ、誰かが私を触っている」と、マックスに触るように促す。

    きわどいところになると、トイレからパニックを起こしたレオが飛び出して来る。

    ズボンの左ポケットから、水色の毛布の切れ端をするーっと引っ張り出す。
    歯痛を冷やすみたいに、顔の下半分に巻く。

    昔、女性に迫られてパニックを起こしたことがトラウマになって、女性が苦手なのだと告白。

    マックスが落ち着かせようとするが、逆にドツボにハマっていく。
    「ボクはヒステリーだ。うえーん」(マックス、コップの水をかける)
    「ボクは濡れてる、うえーん。ボクは濡れてる。おまけにボクはヒステリーだ。うえーん」
    「ボクは殴られた、おまけに濡れてる、おまけにヒステリーだ。うえーん」

    「ちょっと横になってもいいですか?」
    ソファに横になるのかと思ったら、床にコテン(笑)



  4. 会計事務所

    机と書類棚だけの狭いスペースで、5〜6人の会計士が電卓(?)を打ちながら、「みじめ♪みじめ♪」と歌っている。

    メガネを掛けたサドっぽい公認会計士が、「働け、働け」と叱咤する。
    「オレは公認会計士、オマエらは、ただの会計士」

    6分遅刻したレオを責める

    レオの妄想。
    冷水器の水槽にデカいシャンパンの瓶の作り物が被せられる。
    書類棚から、踊り子登場。
    一人だけいかつくて、もしかしてオカマさん?
    サド公認会計士が、ウエイター姿でシャンパンを振る舞う

    ♪♪♪「なりたいのはプロデューサー」

    レオ、白いマフラーとシルクハット。
    レビューの踊り子たちも囲まれて、お茶目に踊る。
    みんなでシャンパンで乾杯。

    ♪♪♪なりたいのはプロデューサー♪♪♪


  5. マックスのオフィス

    ただいま」とレオが戻ってくる。

    「刑務所に行くのがイヤだと思ったが、今の自分の生活が刑務所だと気付いたんです」
    レオ、マックスに協力することを決心する。

    「ステップ1。最悪の脚本を探す」
    「ステップ2。最悪の演出家を雇う」
    「ステップ3。金を集める」

    ♪♪♪「出来るさ(リプライズ)」


    山積みの脚本に目を通す。
    カフカの「変身」の冒頭部を読み上げるマックス「ダメだ、おもしろ過ぎる」

    マックス、「ヒットラーの春」の脚本に目をつける。
    「100万ドル集めるぞ!」

    レオ「そんな大金、持っていません…」
    マックス「いいか、プロデューサーの心得は二つある。一つ、『プロデューサーは自腹を切ってはいけない』。二つ、『プロデューサーは絶対に自腹を切ってはいけない』」

    マックス、窓から外を見て、ロールスロイスから降りて来たすっごい美人が見えると言って(ウーラだったことが後で判る)ヤジを送る。

    作者の連絡先を見ると、通称ヴィレッジと呼ばれるところ
    マックス、ヴィレッジの住人とオフ・ブロードウェイに悪態をつく


  6. フランツのアパートの屋上

    ビルの屋上。
    軍服姿のフランツは、アヒルのように見えるハトの作り物を抱いている。

    8つのケージにも、アヒルに見えるハトの作り物が鎮座。
    (このあたり、かなりドイツ人に悪意が込められている印象。ユダヤ人からすれば当然なのかも知れないけど)

    ♪♪♪「懐かしのバイエルン」
    マックスたちの登場に大慌て「オレはドイツ人じゃない、戦争に参加していない、いや、戦争があったことも知らない」

    マックス、「ヒットラーの春」の独占上演権を契約しようとする。

    ♪♪♪「デル・グーテン・タグ・ホップ・クロップ」

    ハーケンクロイツの腕章をつけて「ジークフリートの誓い(総統を尊敬すること)」を誓わされる

    ナチ関係の言葉が出るたびに「こんなことイヤ、もう止めましょうよ。どんどん深みにハマってゆく」と泣きが入るレオ。
    マックスは、そのたびに「深みにハマったら、そのときは教えるから」と宥める



  7. ロジャー・デ・ブリーの優雅なタウンハウス

    カルメン・ギアが電話を取り次いでいる。
    ロジャーの名前を言う前に長々と口上がある。

    ハーケンクロイツを着けたまま、マックスとレオが尋ねて来る。
    コホン、と空咳をして いさめるカルメン。

    (カルメンはすべての動作がバレエダンサー。岡幸二郎さんは長身で小顔、手脚が長いから似合う。黒のタートルセーターに細身の(ストレッチのきいた)ズボン姿なので、細長さが際立つ)


    カルメン「ロジャーの内縁の助手です」と自己紹介。
    (「内縁」って…愛人なのがバレバレ(笑)、翻訳の高平哲郎さんのヒット)

    ベッドルームに呼びに行く。
    ポーズしたままゆっくりと部屋に入って行く。
    (何かのパロディなのだろうが、元ネタが判らない)

    銀色のドレスのロジャー登場。
    マックスは如才なくロジャーのドレスを誉めるが、レオは唖然としているだけ。

    「この話を受けるかどうか、スタッフと相談しなければ」とロジャー。

    ベッドルームからスタッフが出てくる。
    ハードゲイふうの衣裳担当、七三分けメガネに藤色のスーツの○○担当(松原さん)、照明担当、紫のタイツ姿の振り付け担当

    「カツラをつけていないのがおかしいのじゃないかしら?」と言うカルメンに
    「それなら、さっさとカツラを取ってきて頂戴」と睨み付けるロジャー。
    そのまま見つめ合う二人…
    おもむろに
    カルメン「私のハートに矢を放ったのなら…命中したわ」(お尻に刺さった矢を握って抜く仕種)

    (なんて芝居がかった人たちなのだろう(笑))


    脚本がゲイでないと文句をつけるロジャーに
    マックス「ロジャー、チャンスだ、この作品でトニー賞を狙えるぞ」 と言って、その気にさせる。
    「トニー賞」と聞いて、ロジャーの顔色とライティングの色が劇的に変わり、スタッフたちが「トニー、トニー」とコーラスするのがオモシロイ。

    引き受けることが決まって、パーティーが始まる
    コンガが鳴り響く。
    インディアン姿の松原さん

    ♪♪♪「ゴキゲン」


  8. マックスのオフィス

    オーディションを受けたいとウーラが事務所を訪ねてくる。
    ロールスロイスから降りたとき、どこかのイカレポンチ(←マックスだわ)が叫んでいるのを聞いて、作った歌

    ♪♪♪よければ、見せちゃう♪♪♪

    机に仰向けになって、そこから補助付きバク転。前後に180°開脚
    アクロバティクな動きで、サビを朗々と歌う彩輝さんが凄い。

    秘書兼受付嬢として雇うことにする。
    「色んなイワシを食べるゥ(←スウェーデン人をおちょくってるような気がする)

    出て行くとき、「アメリカに幸あれ」と挨拶。
    ドアが閉まってから、「スウェーデンに幸あれ」と呆然とした二人。

    書棚(?)の扉を開けると、中は額に入ったおばあちゃんの写真がいっぱい
    マックス「これからしばらく消えるから。可愛いおばあちゃんたちに愛を振り撒き、舞台に出資してもらうのだ」


    ♪♪♪「さぁ来たぞ、ビアリー」


  9. 可愛いおばあちゃんランド

    でっかいピンクのハートの電飾のあるハデハデの養老院。
    おばあちゃんたちは、お揃いの、くすんだブルーのワンピース
    大人しく編み物をしているが、本当に欲しいものは…「セックス!」と歌う


    おばあちゃんには、男性ダンサーも女装して参加


  10. おばあちゃんたちのほかに、マックスとレオ、ロジャーとカルメン、フランツ、ウーラも参加して



【第二幕】

  1. 数週間後のマックスのオフィス

    真っ白の部屋。ソファまで真っ白

    ウーラ、わざと机の上に登って、レオに降ろしてもらおうとする

    ソファの陰からウーラとレオが交互に顔や身体を覗かせる…一瞬、「抱いて触って」おばあちゃんが顔を見せる


  2. オーディション会場

    (ピアノを弾いているのは松金さん)

    カルメン・ギアが良い声で読み上げる
    「ジャック・ラペドゥー」「ジャック・ラペドゥー」返事がない。
    ロジャーが紙を覗き込み、カルメンに耳打ち。
    「ジャック・ラピドゥス」 … 「はい」
    (さっきは、フランス語で呼んでいたのかな?)

  3. シューバート通り

    フランツはサイドカーに乗ってくる

    ドイツ語やスペイン語などで、「グッドラック」に該当する言葉を掛け合う。
    レオ「じゃあ、ボクも…グッドラック!」

    「脚を折れ」と言うのよ

    開幕5分前だ、急いで
    ガラガラを音がして、「痛〜、脚が折れた」

    急遽、ロジャーがヒトラー役をすることになる。
    ロジャーは演出しながら自分でもセリフをなぞる癖があるから、ヒトラーのセリフもバッチリなのだ。

  4. シューバート劇場
    劇中劇「ヒトラーの春」

    民俗衣装を着た女性がフォークダンス

    金髪の前髪をカッコよく振り払うナチ将校は、松原さん
    総統を称える歌を歌う。

    車輪付きのスタンドの両端に軍服のマネキン、真ん中が人間のダンサーで大隊列を作る。

    スターリン、チャーチル、車椅子のアメリカ大統領

    劇中劇の幕が下りた前で、ロジャーのヒトラーがオネエ丸出しの仕種で一人芝居をする


  5. マックスのオフィス

    レオ、くずかごから、青い毛布を拾い出す

    「これを持って自首します。マジメに刑期を務めれば、刑務所の図書館司書くらいには なれるかもしれない」

    「最悪の脚本に、最悪の演出、最悪の役者を揃えたのに、どうして成功してしまったんだ!?」
    (ロジャーがストーリーを変えて Gay Gayしく演出&演技したからでは?)

    レオとマックスが、お互いに馬乗りになって帳簿を取り合っていると、シャンパン片手に浮かれたロジャーとカルメンがやって来る。
    そこに、フランツが銃を持って乱入して来る。

    「お前らは、ジークフリートの誓いを破った、総統を馬鹿にしやがって!」
    フランス、銃をめちゃくちゃに撃ちまくる。

    「男らしい死に方を見せてやる」
    頭に銃を向けて引き金を引くが、弾切れになっている。

    フランツに銃を向けられて、机に伏せたマックスとレオ。
    マックス「深みにハマったら教えると言っていたな…今がそうだ」(←言われなくても判ります(笑))


    警察が来て、二重帳簿がバレてしまう。

    警官は津軽弁、それに対してウソのアリバイを答えるマックスもエセ津軽弁。

    ウーラが戻って来る。
    レオ、コートと一緒にドアの裏の洋服掛けに引っ掛かっていて助かる。

    レオに裏切りを勧めるウーラ。

  6. 留置所

    マックスは、レオが弁護士を連れて来るのを待っているが、そこに、ブラジルから、レオのノロケ話の絵はがきが届く。

    「あいつはリオで、オレはオリか!」

    「オレのアタマには、走馬灯のように今までの出来事が駆けめぐっている」

    ♪♪♪BETRAYED!♪♪♪(マックス)

    苛立った調子で、今までの出来事を、端折りながら早口で歌う。

    これを噛まずに歌えるのが凄い。
    スピード感のあるヴィブラートも凄い。

    自分で「intermission 」と言って、ベッドに ちょこんと座るのが笑える。

  7. ニューヨークの裁判所

    傍聴席には、可愛いおばあちゃんの団体。

    マックス「確かにオレは、嘘つきでいい加減で二枚舌だったかも知れません。でも、誰も傷つけてはいない、ブロードウェイのプロデューサーとして仕方なかったんです」

    マックスの歌に、おばあちゃんたちが嗄れ声でコーラス。
    マックス「うるさいっ」
    おばあちゃんたち、小さな声でコーラス(笑)


    白スーツにサングラスのレオと派手なリゾートワンピースのウーラが入って来る。
    (立っているだけなのに、レオの姿が爆笑を呼ぶ)

    名前を問われたウーラ、「ウーラ・ヤンセン・〜〜〜・ブルーム」と。
    判事たちとマックス「結婚したのか」と驚く。
    ウーラ「ええ、この人、結婚しないとアレが出来ないって言うから」
    レオ、照れる。

    マックスの人間好きのところを誉める。

    「確かに、彼は、うそつきでいい加減で二枚舌で、下品で、△△で(←マックスの自己申告より、欠点が増えている(笑))」
    マックス「ほっといてちょうだい」

    「でも、誰も傷つけてはいない」
    おばあちゃんたち、肯く。

    ♪♪♪ 'TIL HIM ♪♪♪
    (暗めの不安定なメロディー)

    「幼稚園のときでさえ、ボクはブルームと呼ばれていた。レオと呼んで、友人として扱ってくれたのは、マックスだけだ」

    歌い終わるとき、お互いの肩に頭を載せかかる。
    (いのっちのうさん臭い笑顔が最大限の お笑い効果)

    裁判官「美しい友情だ。二人をばらばらにする訳には行かない。二人揃って、懲役7年!」

  8. シンシン刑務所
    (ホントにあるのね … Sing Sing Prison)

    マックスとレオは「愛の囚人」というミュージカルをプロデュース。

    囚人たちに希望を与えたので、恩赦されて釈放される。


  9. シューバート通り

    1幕の最初と同じように、ロングスカートの女性二人が「初日よ」と歌う

    電飾のミュージカルのタイトルは、「47th Street」など、有名なミュージカルのもじり(でも、NYの土地勘がないから、42nd Streetが 47th Streetになったときの可笑しさが判らない…)。
    「A STREETCAR NAMED MURRAY」(MURRAYって誰?)
    「SOUTH PASSAIC(?)」(PASSAICって どこやねん?)
    「DEATH OF A SALESMAN on ice!」(スケート靴履いてストレートプレイ? )
    「KATZ」(そういう お手頃価格のドイツワインがあったような)
    「HIGH BUTTON JEWS」(シューズでなくてジューズ!?)

    中央には「FUNNY BOY 2」!

    マックスが、レオにシルクハットを渡す。
    肯き合う。

    腕を組んで劇場に向かう2人のシルエットで幕。

    (いのっちのほうが幅があるように見えたが … 何かのトリック?)

    (見る前は大金を儲ける話だと思っていたけど、結局、大金は儲けていないのかな?マックスはプロデューサーに復帰できたし、レオもプロデューサーになる夢を果たせて、めでたしめでたしなのだけど)


カーテンコール

  1. 出演者全員で「GODDBYE」を歌う。

  2. 終演アナウンスの後、全員で再登場。








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